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  • 氷柱の声

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氷柱の声

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語れないと思っていたこと。
言葉にできなかったこと。

東日本大震災が起きたとき、伊智花は盛岡の高校生だった。
それからの10年の時間をたどり、人びとの経験や思いを語る声を紡いでいく、著者初めての小説。

第165回芥川賞候補作。



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商品の説明

著者について

1994年生まれ。岩手県盛岡市出身・在住。著書に『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『水中で口笛』がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社
  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/7/9
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 本の長さ ‏ : ‎ 130ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4065241286
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4065241288
  • 商品の重量 ‏ : ‎ 0.45 g
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.4 x 1.4 x 19.5 cm
  • Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 343,449位 (本の売れ筋ランキングを見る)
  • カスタマーレビュー:
    5つ星のうち4.7 (49)

著者について

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くどうれいん
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カスタマーレビュー

星5つ中4.7つ
49グローバルレーティング

日本からのトップレビュー

  • 星5つ中5つ
    震災も誰かの日常なのかもしれない
    2025年7月6日に日本でレビュー済み
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    重いテーマであったが、くどうさんのエッセイに通じる表現により楽しく、サクサク読み進められた。私も被災県に住んでいたが、1か月くらいは、食料やインフラ関係で苦労はしたが、何も失わなかった。同じ県でも、海岸沿いにいくと、以前海が見えた景色が、まだ建設中の防波堤に変わり、異様に新しい建造物が立ち並ぶ。同じ県、もしくは同じ地区でも、小説のように個人の震災体験はモザイク柄のように違っていると思う。

    "2011/3/11以降、わたしたちの生活はすべて「震災後」のもので「震災ものの人生だ。どこに暮らしていたとしても、何も失わなかったと思っているとしても。だから、この作品は「震災もの」ではない。だれかの日常であり、あなたの日常であり、これからも続くものだと思う。”

    誰もが震災や震災後のそれぞれのストーリーを話せて、それが聞かせてもらえる、そんな日が来ることを予感させる小説だった。震災すらも日常に接続させる勇気のある本だった。

    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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  • 星5つ中5つ
    大切に読みたい、大好きな一冊。
    2023年4月25日に日本でレビュー済み
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    くどうれいんさんの短歌が好きで、こちらの小説も気になって購入しました。体験に、痛みに、言葉に、丁寧に向き合いながら、文章が紡がれて、少しヒリヒリするような、でもほんのり温かい物語です。

    いろんなレビューがありますが、一言では表せないような、「震災もの」では一括りにできないような、語る価値がないと思って閉じ込められてしまっていた言葉を拾い上げる素敵な小説でした。

    登場人物の言葉に耳を傾けながら、自分の想像力の限界を感じつつも最大限に想像しようとしながら読みました。「小説」としての技巧や完成度を評価しようと意気込んで読む小説ではないと思います。

    気になる方はAmazonのレビューなど気にせず、ぜひ一度読んでみてほしいです。

    6人のユーザーが役に立ったと感じています
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  • 星5つ中4つ
    小説らしくない小説
    2022年5月3日に日本でレビュー済み
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    被災経験がなく、ある意味悲劇化&美化された震災復興の報道しか知らない私にとって、様々な被災後の生き様を知れました。子供に読ませたい一冊であることは確か。

    「春」「桜」「氷柱の融解」といった描写は一般的にはポジティブにとらえるべきなのでしょうが、

    ・3.11が春だったこと

    ・また季節が変わり冬も来ること

    ・主人公が高校生のころに軽蔑した、「大衆迎合的な面や欺瞞的な希望を謳う面のある記者」に、主人公自身がなりかけていること

    をふまえると、問題が解決されたわけでもなく、主人公が劇的に震災体験を昇華できたわけでもないように思えました。

    ジャンプやマーベルの「信念をもった主人公が、心の傷を乗り越えて勝利する」的なストーリーがいかにフィクションか。ほとんどの人に信念なんてなく、震災後の日常は日常でしかなく、乗り越えるものでも向き合うものでもないのかもしれません。

    結びの言葉の「春だ。」は一見、薄っぺらい表現に見えますが、じゃあ小説らしい凝った表現ならいいのでしょうか? 日常においては「春だ。」っていう誰かのシンプルな言葉で心が救われたりする。

    筆者はそんなことを問いかけているのかもしれません、、って考えすぎですかね?

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  • 星5つ中5つ
    もやもやを表現してくれた
    2022年2月17日に日本でレビュー済み
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    阪神淡路大震災を経験しました。震災をテーマにしたものはずっと避けてきたのですが、友人のお勧めで読むことにしました。当時、震災後、教員として震災教育もやってきたのですが、自分の中にずっともやもやしたものがあったのが避けてきた理由です。作者が書くことを避けてきたことと、登場人物のもやもやした気持ちが、私も一緒だと思いました。

     批判的なレビューもあるけど、思いは人それぞれだからね。

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  • 星5つ中5つ
    芥川賞候補作
    2021年7月16日に日本でレビュー済み
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  • 星5つ中3つ
    あとがきはいらない
    2021年9月21日に日本でレビュー済み
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    ノンフィクションであろうが、フィクションを織り交ぜた小説であろうが、さまざまな立場の人の経験を集めて震災の記録として後世に残す価値はある。

    本書は小説仕立てにしているが、主人公が作者そのもので、読んでいてやや居心地が悪い。

    私小説のようであり、ないようであり、どこか中途半端な感じで没頭して読むことができなかった。

    それから、小説というなら”あとがき”はいらない。

    小説の作家なら言いたいこと、伝えたいことは全部本文の中で表現しないとだめでしょ。

    出版社からのお誘いの話とか、取材の過程とかを読んで何だか萎えてしまった。

    そんな裏話や謝辞って必要でしょうか。

    編集長から依頼を受けて「ようやく、書いてみたいと思った」は、どうなんだろう。

    小説(とりわけこのようなテーマ)は、書きたくて書きたくてしようがない、書かずにはいられない人が書くものじゃないかな。

    それに群像編集長の意図(震災10年のタイミングで被災地出身、在住の若い作家に書かせて芥川賞を狙う)も薄っすら見えてしまう。

    「震災もの」ではない、という部分も屁理屈に聞こえる。

    社会一般でいったら間違いなく「震災もの」なのだから、素直に受け止めればいいのに。

    とは言え、今後の活躍に期待しています。

    くどうさんの本は初めてだったので他の著書も読んでみます。

    盛岡大鵬高校 卒業生より

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  • 星5つ中2つ
    成長物語として読むと
    2021年9月24日に日本でレビュー済み
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    主人公の成長物語の側面で考えてみた。

    最初に出てくるニセアカシアの絵と滝の絵のトピックス。

    高校生の主人公が納得できなかったり、傷つくのも当然だ。

    でも現実は、絵画も音楽も文芸作品も作者の手を離れたら、あとは受け手、鑑賞者、読者がどう感じようと、そこに何を求めようと、意味づけしようと勝手で、作者はそれをコントロールすることはできない。

    そう割り切らないと表現者は気持ちの部分でやっていけないだろうと思う。

    そして、いろいろな経験を積む、人と交わる中で主人公は、他人の評価に一喜一憂しないという表現者としての境地にたどり着くのかな、と思って読み進めた。

    最後、主人公は桜のイラストを書く。

    書き終えたあとの独白を読んで、「あっ、乗り越えたな」と思った。

    ここで終わっておけばよかったのに。

    その後、会社の先輩に桜のイラストを見せて褒められ、喜ぶシーンが入る。

    これは余計だ。

    これでは高校生のときから何も変わっていない、成長していないことになってしまう。

    単純にいうと、わかって欲しい、褒めて欲しいという主人公の子どもっぽい承認欲求が出てしまう。

    震災のときが高校2年生だから17才。

    10年後の今年は27才。27才でこれはきつい。

    作者は歌人らしいから、高校生の時に短歌で主人公と同じような経験をしたと想像する。

    その前提でいくと、桜のイラストがこの本だ。

    だったらなおさら結末をどう着地させるか、もっと慎重に考えた方がよかったのではないか。

    また、前半で主人公は大船渡市の女子生徒の絵画作品を思い切りディスっている。

    まったく架空の話なのか、近い例があったのかはわからないが、たぶんあったのだろう。

    もし、当時のその女子生徒がこの本を読んだらどう思うだろうか。

    私が女子生徒なら、読み終わった瞬間にこの本を破り捨てる。

    確かに選考には大人の事情や思惑があったのかもしれない。

    一方で技巧では劣っているかもしれないが、自分の作品よりも見る者の心を動かしたのかもしれないとは主人公は思い至らない。

    自分の作品には並々ならぬ愛情はあるが、他者の作品へのリスペクトはない。

    当時まだ高校生だからそれはそれでいい。仕方がない。

    後半ではそれを乗り越える場面、女子生徒に思いをはせる場面、もしかしたら女子生徒と邂逅する場面があるかと思ったがない。

    本来は回収すべきエピソードが回収されず、投げっぱなしになっている。

    回収がないと、27才にもなって高校生のままの幼い性格で変化、成長していないことになる。

    さらに、ではこの小説は、大船渡市の女子生徒の絵画と同じではないのかとの疑問がわく。

    文中の文章を当てはめると、『芥川賞の候補になったのは純粋にこの作品ではなく、「この作品を書いた当時高校生で、今も被災県で活動している作家」なのではないか。』という結論になる。

    今どきの言い方で言うと、ブーメランだ。

    成長物語として読むと、雑さと粗さ、幼さと稚拙さの目立つ作品であった。

    取材で得た震災の各エピソードを何とか物語風につなげようという部分にだけ注力し、小説としての全体像を精緻に組み立てることには目を向けなかったのではないか。

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  • 星5つ中3つ
    軽い読み物としてはよい。
    2023年5月27日に日本でレビュー済み
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    3.11を題材とした、軽く読めて少ししんみりほっこりするような連作短編集です。

    なるほどこういう3.11の語り方があるのか、と感心しましたし、「あー、実際のところはけっこうこういう感じなんだろうね」という納得感もありました。

    フィクションにしては「ありそうなこと」が続き、ノンフィクションにしては実在感に乏しく、軽く薄くいくらか陳腐で戯画的であり、少しの違和感を持ちながら読み終え、あとがきで「ああ、そういうことか」と納得はしました。

    納得したあとで、「それだけの現実の素材があったのに、この程度のものしか書けなかったのか?」という疑問が生じてきたため、高評価はできなくなりました。

    敢えて実話を薄めて甘ったるくして半端に整えて食べやすげにする必要もないのに、と。

    悪くはありませんが、疑問や違和感、中途半端さの残る作品です。

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