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翼の翼
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- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社光文社
- 発売日2021/9/22
- 寸法13 x 2 x 18.9 cm
- ISBN-104334914284
- ISBN-13978-4334914288
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登録情報
- 出版社 : 光文社
- 発売日 : 2021/9/22
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 304ページ
- ISBN-10 : 4334914284
- ISBN-13 : 978-4334914288
- 商品の重量 : 300 g
- 寸法 : 13 x 2 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 309,875位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 日本文学 - 810位
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日本からのトップレビュー
- 星5つ中5つ
反面教師、ホラー、感動、が詰まっている。
2023年3月30日に日本でレビュー済み子供の中学受験を控え、有名な本のようですし、
中学受験の狂気にとらわれないようにと、反面教師として読み始めました。
子供の成績で、一喜一憂し、子供が勉強をしていないと腹が立つ、
そんなごく普通の親が、徐々に狂気にとらわれていく様子が、リアルに描かれています。
一つ一つのエピソードはどの家庭でもありそうな、ごく普通の出来事なのに、
結果、たどり着いたのは、異常とか言いようのない狂気の光景。
どこで道を踏み外したのか。
いくつかターニングポイントとなる地点があった気がします。
ただ、親だからこそ、子供を思うからこそ、その誤った選択をしてしまう気持ちが、よくわかります。
知らなければ、自分もその選択をしてしまったかもしれません。
その選択は、狂気の道である、というのが心に強く刻まれて、
決してそうはなるまい、と強く自制の気持ちを持つきっかけになる本でした。
自分の家庭が、もしこうなってしまったら・・・と思うと恐怖を感じますし、
リアルに、大なり小なり、こういう家庭って絶対にあると思います・・・。
そう考えると、ホラーです。
ただ、感動もあります。
最後まで読み進めたときには感動できる場面もいくつもあり、読み物としても面白いと思います。
中学受験を控えた親は、反面教師としておすすめできます。
中学受験に関係のない人は、リアリティを感じないかもしれません。
既にお子さんの中学受験を終えている方は、読まない方が良いかもしれません。
自分が過去、同じよな狂気にとらわれていたかもしれない、と気づいたとき、
ホラーではなく、後悔になってしまうかもしれませんので。
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中学受験の親として
2025年3月26日に日本でレビュー済み中学受験をすると決めたらぜひ読んで欲しいと思いました。自分は主人公とは全然違うタイプではあるけれど、親ならば皆思うこと、涙が溢れてきました。これからの中学受験にむけて、本に描かれていることを忘れないようにしようと思います。
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大変興味深いが煽り過ぎの気もする
2021年11月22日に日本でレビュー済み我が家も過去中学受験を経験しており、今更ながら興味深く読んだ。
作者は加熱する中学受験及びその只中にいる親達に警鐘を鳴らしたかったのだろう。
タイトルの翼の親である円佳と真司親を責めるのは簡単(フィクションの人達だし)であり、むしろ彼らの間違いをしっかり認識すべきとも思う。とはいえ、善悪とは別として、中学経験の有無に限らず、親なら多少なりとも、彼らの気持ちをわかる部分があるのではないだろうか。
自分も涙なしには読めなかったが、正直にいうとこの手の作風はあまり好きではない。
ストーリー自体は【ネタバレあり】、何気なく目指し始めた子供の中学受験の過程において親子共々精神のバランスを崩していくが、最終的に気付いて事なきを得たという至ってシンプルなもの。
しかし、親の心理を赤裸々に描くことで、読み手に対し自分自身も合い通じる部分があると意識させ、感情を強く揺さぶる。情に強く訴えかけるタイプの本である。
最終的に、主人公夫婦は手遅れにならない前に大事なことに気付けたが、“子供の希望もあり”受験は続行。良い結果が出てハッピーエンドを迎えるが、心からめでたいとは思えない。
翼の翼がもがれる前に気付けて何よりだったが、果たして彼は無傷だったか。
また、志望校に合格したとはいえ、理想通りの学校生活が待っているとも限らない。
そうでなくても、コロナでの休校やオンライン授業を経て、登校できなくなったりする可能性もある。
そんな時、過去を思い出して親を攻撃することもあるかもしれない。その場合、親も辛いが本人も辛かろう。
人生は続く。受験は終わりではなく、始まりに過ぎない。その後の人生の方が圧倒的に長い。
例え思い通りの結果が出ても出なくても、人生においては成功でも失敗でもない。
そこを、本作ではジェットコースター的展開の後にソフトランディングでめでたし、めでたし。
悲劇的な結末よりは良いのだが、親が熱くなり過ぎなければ中受はした方が良いという結論になってしまう。個人的にはもう少し含みを持たせた結末の方が望ましかった。
中学受験を扱った作品として有名なのが、城山三郎氏の「素直な戦士たち」がある。東大に入れる子供を産み育てようと我が道を突き進む妻の奮闘と壊れていく子供の姿をを夫の目線で描いた悲喜劇。
この妻は、本書の円佳と比べても、エキセントリック過ぎてもはやモンスター。 作品自体も40年も前のものだが、今に通じるものがある。
この作品には【ネタバレ】、妻と夫、二人の出会いから、息子二人が誕生し、高校生になって、長男の大学受験の前までが描かれているが、中学受験の前後が最も印象的。この夫婦(母親主導で父親は傍観者だが同罪である)はここで完全に子供の翼を折ってしまうのだ。
もう一つ、印象に残っているのが、妻が何故子供を東大に入れたいのかという理由。それは、人生においてあらゆる選択肢が手に入るからだという。正確な記述は忘れたが、東大に入れば自分の意思で“何でも、ホームレスでも”なりたい者になれるというのがお得意の文言。それを呪文のように聞いて育った長男は、やがてホームレスに尋常ならざる興味を持つようになる。
本作でも翼が「(中受をしないと)ホームレスになっちゃうよ」と心配するシーンがある。偏見を感じさせる記述ではあるが、この箇所を読んで「素直な戦士たち」の長男を思い出した。
元祖・中受(問題提起)小説である城山氏のこの作品へのオマージュだったのだろうか(それにしても若干配慮に欠けるが)。
また、本作に出てくる経済用語「コンコルド効果」の使い方にも違和感を覚えた。
経済に疎いが、自分なりにこの語は埋没費用(事業投資等において撤退すると戻ってこない費用)が惜しくてやめられず無駄だとわかりつつも投資を続けてしまう状態のことと認識している。言わずもがな、フランスの超音速旅客機コンコルドの商業的失敗に由来する。
言いたいことはわかるが、中受を含む子育て分野に用いるのには抵抗がある。
開発維持に莫大な費用が掛かり、収益性に欠け、墜落事故まで起きたコンコルドだが、そこで培われた技術は他で役立っているのではないだろうか。何より開発者達はコンコルドに対して愛情を感じていた筈。
その点、ますます中受みたいな気もするが、そもそも中受を含めた子育てにおいて親が回収すべき費用はあるのだろうか。
前述したが、中受においてもその合否は人生の成否ではない。そこで得た知識、経験は、たとえ思い通りの結果にならなかったとしても、その後の人生においてどう生きてくるかわからない。
それでも中受が加熱するのは、この世の中が、閉鎖的で早いもの勝ちで敗者復活戦がないように思えるからだ。
行き過ぎた中受対応を改善するは、各家庭の親の意識改革だけでは済まず、社会全体を覆うこの閉塞感をなくすことが重要だ。
以上、若干違和感を覚えつつも、色々考えさせてくれる興味深い本だった。
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現実的なところも
2025年3月30日に日本でレビュー済み途中で読むのが辛くなったが、後半は一気読みした。父親の言動は現実的ではない気がしたが、母親の部分はかなりリアルな感じがした。無理なく合格することはできないが、騙し騙しというか、顔色を伺いながら進めざるを得ないのは否ない。
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受験沼の恐怖
2025年6月30日に日本でレビュー済み受験沼の恐ろしさがわかります。
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深みがない
2022年12月6日に日本でレビュー済み2時間くらいで一気に読みました。読み物としては面白いけど、深みがないし軽薄。光文社刊だからこんなものか。後先考えずに行動したりつい余計なことを口走る聡明さのかけらもない円佳、帰国後に激変する真治が唐突すぎるし妻にトラウマを指摘されて態度を改めるのも唐突すぎるし。父親は元中受組、母親は地方出身という今どきの典型的な中受層家庭の設定自体は悪くないと思いますが(文化的再生産と階層移行の獲得ってことですよね)、それにしても掘り下げが浅い。
・・とツッコミどころ満載すぎてどう読んでも1ミリも感動しないのですが、レビューには“読んで泣いた・感動した”という感想が溢れていてびっくり。どなたかも書いていらしたけど、私などの時代にはごく一部の層に限られていた中学受験って、今は一般大衆向けのものに成り下がったんだなあと痛感しました。また大衆化しすぎていることに嫌気がさして自分の子どもは高校受験にさせたことも思い出しました。ちなみに星波と同等の偏差値の高校に行きました。高校受験は親がノータッチなので超ラクでしたよ。
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装丁も良き。描写の説得力
2023年6月27日に日本でレビュー済み産まれる前は『五体満足でいてくれれば』と思うのに、生まれたあとは『もっともっと』と思ってしまう。そんな親のコメントをどこかで見たことがあるが、まさにそれをリアルに描き出した迫真の毒親作品。
ここまでのリアルな母親の心情と、壊れていく家庭、翼くんが見ていられないほど凄まじい。
小学校受験でプレッシャーから鉛筆を握ったまま手が固まって離せなくなってしまった同級生がいたことを思い出した。
最高傑作だと思う。
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コンプレックスと狂気(ネタバレ含みます)
2022年3月20日に日本でレビュー済み評判になっていたのは知っていたが手を出していなかった『翼の翼』を読了。中学受験をテーマにした小説である。友人に「ぜひ読んで。私はすごく面白かったし、身につまされたし、お話の中の翼くんが可哀想でたまらなかった。パパは『まあまあよかったけれど、それほどでもない』って言ったけれど」
と勧められた。
面白かった、確かに。
けれど主人公の息子である翼があまりにも可哀想で、一気に読むことが私はできなかった。 表紙カバーに描かれた可愛らしい翼くんを見ると胸が締め付けられるようだった。
作者は朝比奈あすかさん。彼女の小説は「ここまで人間の醜い感情を描写するのか」と戦慄させられることが多いのだが、この『翼の翼』もそうだ。
主人公である母親、円佳には最初から全く共感できなかった。地方都市出身で地元で2番目の県立高校を出て推薦で東京の女子大に進んだ彼女は自分の経歴を自慢に思っていたのだろう。優秀だったという(地方の地元の2番目は決して全国ではまして東京では上位層にはなり得ないのだが)自負心、東京の私立中学受験層への憧れ、地方出身というコンプレックスがとても醜い。そして彼女はそれ故に、自分の思う方へと我が子を誘導していく。それも自覚なく。
円佳の夫、真治は出身中学を誇りにしているようでいて、実は第一志望に合格しなかったことがコンプレックスになっている。円佳は気付いていないが、翼が塾の統一テストを受けたと聞いたそのときから、彼の傷は刺激され、それはやがて狂気となる。
円佳の生きてきた世界の基準では真治を優秀でエリートなのだが、残念ながら真実そこまでではない。真治自身は当然だがそれが分かっている。そしてそれこそが翼を追い詰めていくことに繋がっていく。これほど嫌悪しか覚えない主人公はなかなかいないだろう。それでいて「自分もこうなってしまうかも」という恐怖をも感じさせる夫婦を作り出した朝比奈さんの力量は恐ろしい。
学年が進むにつれて、円佳のそして真治の狂気はエスカレートしていく。翼もどんどん壊れていく。いや、ふたりに壊されていく。本来の目標は希望校への合格のはずなのに、学校を休んでまで組分けテストや公開模試に備える愚かさ。親の希望を子どもの目標へとすり替え、子どもにすり込む恐ろしさ。
出てくる塾や中学校は塾名や学校名や所在地こそ全くの架空のものだが、中学受験を知っている人間が読めば、それらがどこに当たるのか見当がつく。だからこそ余計にリアルなのだ。
物語のラスト「わたしたちは、わたしたちからあの子の翼を守れたのだろうか」
と翼の合格を知ったときに円佳は自問する。
作者はその先を描かない。この続きがもしあるとしたらどうだろう。翼には明るい中学校生活が待っていると思いたい。だが、現実はそれほど甘くないようにも思う。この二人のコンプレックスは決して根本的には解消されないのだから。この先もまた、同じことを繰り返さないとは言い切れない。
恐ろしいのはこの小説がただの小説だと言い切れないところだ。今このときも、いったいどれほど多くの円佳や真治が子どもを追い詰めているのだろう。どれほど多くの幼い子どもが、中学に合格しなければ自分には価値がないと思い込まされているだろう。私たち塾講師に、何かなす術はあるのだろうか。中学受験業界に身を置く者として『翼の翼』をただの物語と片付けてはならないと思う。
99人のユーザーが役に立ったと感じていますフィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しください








