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台湾の半世紀 ――民主化と台湾化の現場 (筑摩選書 269)
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一九七二年日中国交樹立によって、日本は中華民国(=台湾)と断交した。その同じ年に大学院に進学、研究をスタートさせた著者の研究人生は奇しくも台湾が民主化し、中国とは明らかに異なるアイデンティティ(=台湾化)へと進んだ道程と重なる。政府要人や台湾人研究者、歴史的事件の関係者との交流……。いまや中国は経済的にも軍事的にも大国となって、アメリカのライバルへと躍り出た。黎明期から台湾を見つめ続けた著者が、米中両大国に翻弄されつつも主体性を模索する台湾のこれまでを振り返り、現状と今後のゆくえを分析する。
各紙書評
□日本経済新聞 阿古智子さん評(2024.2.24)
□読売新聞 清水唯一朗さん評(2024.2.4)
【目次】
プロローグ 台湾現代史における一九四九年と一九七二年
第Ⅰ部 民主化の現場を歩く──オポジションから入る
第一章 日台断交の頃──台湾研究事始めと初めての台湾訪問
第二章 民主化の胎動に触れる
第三章 「自由の隙間」に立ちあがる台湾ナショナリズム
第四章 国民党一党支配の揺らぎ
第五章 民主化と「バランサー」李登輝の闘争──「憲政改革」の政治過程を見つめる
第六章 日本台湾学会の設立──台湾理解の知的インフラ
第Ⅱ部 台湾化の脈動を見出す──アイデンティティの政治の背景に眼をやる
第七章 船出する新興民主体制──総統選挙が刻む政治のリズム
第八章 大国の狭間で──「中国要因」の政治の登場と米中の対立
第九章 中華民国台湾化論を提起する──台湾政治研究の曲がり角で
第十章 中華民国台湾化の不均衡な展開──新興民主体制下の国家再編と国民再編
エピローグ パフォーマンスする主権──「台湾の定義はまだできていない?」
- 本の長さ336ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2023/12/15
- 寸法18.8 x 12.8 x 2.2 cm
- ISBN-104480017844
- ISBN-13978-4480017840
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房
- 発売日 : 2023/12/15
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 336ページ
- ISBN-10 : 4480017844
- ISBN-13 : 978-4480017840
- 商品の重量 : 390 g
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 2.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 658,490位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 東洋史 - 1,855位
- その他の歴史関連書籍 - 4,778位
- 社会・政治 (本) - 59,572位
- カスタマーレビュー:
著者について

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カスタマーレビュー
日本からのトップレビュー
- 星5つ中4つ
あくまで上級者向けの良書です
2026年3月30日に日本でレビュー済み日本における台湾政治研究のパイオニアが、戦後の中華民国(国民党一党独裁)体制の歴史と、またそれに抗って少しずつ民主的社会を手に入れてきた歴史の解説書。
著者は多くの台湾研究者が師匠と仰ぐほどの豊富な情報を持っているが、それゆえ基本的に内容は上級者向け。台湾や戦後の中華民国、さらに人民共和国との因果関係に詳しくない人にいきなり本書を手に取るのはおすすめできないので、まずは入門編として他社の書籍から始めてほしいと思う。
フィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しください - 星5つ中5つ
台湾人との交流の思い出
2024年2月26日に日本でレビュー済み著者の長年にわたる台湾研究を反映して、台湾の政治のみならず、跡を残している文学者との交流についてもふれているので、心に残る書籍となっている。
フィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しください - 星5つ中5つ
理論的分析とField Work
2023年12月24日に日本でレビュー済み300ページ以上の本であるため、内容は多岐にわたり読後、
印象に残ったところは多い。現代台湾政治社会研究の第一人者である
若林氏の研究史とともに台湾政治を語るというのが骨子である。
ほぼ同時に出版された講談社学術文庫の『台湾の歴史』のもととなった
ちくま新書の『台湾』をかつて読んだときに、単に現代史が書かれているのではなく、
その合間合間に政治学や社会学、文化人類学的な鋭い分析があると感じていた。
今に至っても概説書で同書を超える本はないと思う。
『台湾の半世紀』を読んで、若林氏が研究を開始したころには日本には台湾に
関する研究がわずかで、また、台湾においても中国国民党の独裁政権下では
台湾研究はタブーというより、犯罪であったためわずかにしかなく、現地の人および
東大在籍の台湾人研究者との交流や台湾での観察によって手探りで、研究を
一から作り上げてきたことを理解できた。ほかの研究とは異なり、先行研究が
すくなく、かつ台湾諜報機関にマークされるなど文字通りの格闘で、
これまでの若林氏の著書をよめば、理論的な咀嚼が卓越した方だと
常々感じていたが、その研究は実は、書物によるものというよりもField Workに
よるものであることが理解できた。特に前半に固有名詞などなじみのない方が多く理解が
難しかった部分もあったが、同氏の研究履歴とともに戦後台湾の民主化の
過程も理解できる素晴らしい本だった。若林氏は、本書でご自身の理論理解を”泥縄式に”と何度も書いているが、自己卑下であって、若林氏の理論の咀嚼とその分析への適用は卓越したものがある。
10人のユーザーが役に立ったと感じていますフィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しください - 星5つ中4つ
台湾本省人が主導した民主化
2024年3月5日に日本でレビュー済み清朝、日本と外部から揺さぶられ、戦後は米中間の狭間で民主化を進めていく。その主人公は本省人で国民党がオポジションとなる。特異な立ち位置ゆえに民主化を達成できた台湾。ただし、国家独立への道は見えない。
国民党支配下での”党外”知識人は、革命を企てることなく、国民党一党独裁を切り崩していく。85%を占める本省人が地方議会に浸透し、体制内から李登輝が現れ、民進党が表舞台に出てくる。民主化に進む謝長廷ら党外との交流も生き生きと描かれる。
72年ニクソン訪中に始まる米中の狭間で、ときに過激な陳水扁が、ときに反動の馬英九が現れる。それでも、バランスをとりながら民主化し、中華民国台湾を成し遂げる。
台湾政治学者が描く台湾民主化はゆっくりと。しかし、ツボは外すことなく。それしか、やりようがなかったのだろう。これこそ漸進改革だと思った。
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