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鷺沢さんの作品はいつもどこかせつなく、ほろ苦くて読んでる
こちら側までが胸が痛くなる。
それでも、次の作品を読みたいって思うのは、麻薬中毒みたいな
効果があるせいかもしれない。
表題作「さいはての二人」と「約束」、「遮断機」の3作品が
この本には収められているが、その中の「さいはての二人」を
紹介しようと思う。
飲み屋で働く身寄りのない20代の女とどこにでもいそうな
中年男が出会い、そして近づいていくという話。
どうやっても結びつきそうにない二人が出会ってしまったためか、
それともあまりにも純粋な気持ちで惹かれ合っていくせいかひどく
悲しい気持ちにさせられる。
きっと、登場人物である二人は安堵であったり、居場所みたいなものを
得ているにちがいないって思うのになぜか心にズシンと重たいものが
のしかかってくるこの気持ちは一体何なんだろうか。
たぶん、求め得たものが永遠に続いて欲しいという願望とは裏腹に、
現実では不可能だということをわかっているからではないだろうか。
なんとなくだけど、鷺沢さんって「底辺の部分」を描いていたんだな
って思ってしまう作品でした。
表題作と幽霊譚2篇を収めた作品集。
圧巻はやはり書き下ろしの表題作。
名作短編「葉桜の日」をもう一歩進めて、鷺沢萠の根本的なモンダイとも言える
家族と出自のモンダイが突き詰められており、作品世界の深化を感じさせる。
浅田次郎の短編を思わせる2篇の幽霊譚については
扱っているモンダイが引き続き家族の問題に限定されているせいか、
やや物足りなさを感じさせる。
3作品とも「死」による時間の中断が
作品を成立させるテクニックとなっており
そういう意味では安易な物語構造かもしれない。
しかしこの前後の作品に見られる、
行き場の無い絶望感から比べると、やや先に光の見える展開に
『アットホーム』に連なる萌芽を見て取ることができる。
「死」を踏み留まるところから、希望が始まる。
そんなメッセージをこの作品から感じる私は
今般の彼女の選択が残念でならない。
鷺沢さんの作品はいつもどこかせつなく、ほろ苦くて読んでるこちら側までが胸が痛くなる。
それでも、次の作品を読みたいって思うのは、麻薬中毒みたいな効果があるせいかもしれない。
どうやっても結びつきそうにない二人が出会ってしまう表題作「さいはての二人」。
あまりにも純粋な気持ちで惹かれ合っていく二人を見ていると読んでいるこちらがひどく悲しい気持ちにさせられるんです。
人にはそれぞれ苦しみがある。
自分の苦しみを本当にわかるのは自分だけだし、
それを乗り越えられるのも自分だけ。
でもやっぱり人にとって一番怖いのは孤独だと思うんです。
同時収録の他の二編もとてもよかったです。
単に辛気臭いだけなのか…。表題作には「負の連鎖続く」という感想しか持てなかった。
個人的には「体調・気分下降な時は読まない方が良い」種類。