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レンマ学
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「レンマ」とは何か? 哲学者山内得立が著書『ロゴスとレンマ』で提出した概念によっています。「ロゴス」は「自分の前に集められた事物を並べて整理する」ことを意味しています。その本質は時間軸にしたがう線形性にあります。それに対し、「レンマ」は「直観によって事物をまるごと把握する」という意味です。
西洋では伝統的に「ロゴス的知性」が重要視され、そのうちに理性といえばこの意味でばかり用いられるようになりました。ところが東洋では、「レンマ的知性」こそが、理性本来のあり方と考えられました。まさに仏教はこの「レンマ的知性」によって世界をとらえようとしたのです。大乗仏教、とりわけ『華厳経』が「レンマ的知性」による高度の達成を実現しようとしました。
現在、人間的理性能力のうち、「ロゴス的知性」の部分をコピーしている、人工知能の急速な発達によって、より根源的なもう一つの理性能力である「レンマ的知性」の存在が逆説的に、鮮明に浮かび上ろうとしています。
そして、「レンマ的知性」は、現代数学や量子論、言語学、精神分析、数学、生命科学、脳科学といった人間諸科学の解体と再編成をうながしていく可能性があります。この知的鉱脈を鈴木大拙や南方熊楠、井筒俊彦らは気づいていました。それを現在の知的装備を駆使して掘り起こす試みが、「レンマ学」です。
序
第一章 レンマ学の礎石を置く
第二章 縁起の論理
第三章 レンマ学としての『華厳経』
第四章 脳によらない知性
第五章 現代に甦るレンマ学
第六章 フロイト的無意識
第七章 対称性無意識
第八章 ユング的無意識
第九章 レンマ的数論(1)
第十章 レンマ的数論(2)
第十一章 レンマ派言語論
第十二章 芸術のロゴスとレンマ
エピローグ
付録
一 物と心の統一
二 レンマ的算術の基礎
三 心のレンマ学/A Lemma Science of Mind
あとがき
主要参考文献
索引
- 本の長さ482ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2019/8/8
- 寸法14.1 x 3.3 x 19.5 cm
- ISBN-104065170982
- ISBN-13978-4065170984
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 講談社
- 発売日 : 2019/8/8
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 482ページ
- ISBN-10 : 4065170982
- ISBN-13 : 978-4065170984
- 商品の重量 : 454 g
- 寸法 : 14.1 x 3.3 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 56,295位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 仏教 (本) - 368位
- 哲学 (本) - 798位
- その他の思想・社会の本 - 1,388位
- カスタマーレビュー:
著者について

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1950年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、多摩美術大学芸術人類学研究所所長。思想家。著書に『チベットのモーツァルト』(サ ントリー学芸賞)、『森のバロック』(読売文学賞)、『哲学の東北』(斎藤緑雨賞)、『フィロソフィア・ヤポニカ』(伊藤整文学賞)など多数ある(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『カイエ・ソバージュ』(ISBN-10:4062159104)が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
日本からのトップレビュー
- 星5つ中5つ
詳しいことはわからない。
2024年1月31日に日本でレビュー済み「レンマ学」の中沢新一氏と「総合学」の池田善昭は、アプローチは違うが、読む価値がある。
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理解と発見の旅
2024年5月28日に日本でレビュー済み「レンマ学」を読み進める中で、私はさまざまな気づきを得ました。本書は、複雑な理論をわかりやすく解説しながら、読者を理論の奥深くへと誘います。特に印象的だったのは、抽象的な概念を具体例を通じて説明する手法です。これにより、難解なテーマであっても理解が深まると感じました。また、著者の視点は独自性に富んでおり、新たな発見をもたらすと同時に、既存の知識を再評価する機会を与えてくれます。
しかし、一部の章では説明が冗長に感じられる箇所もありました。もう少し簡潔にまとめられていれば、更に読みやすくなったのではないかと思います。それでもなお、全体を通じて本書は高い学術的価値を持ち、知的好奇心を刺激する一冊でした。理論と実践のバランスが取れており、学術書としても一般書としても楽しめる内容です。
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本自体が「レンマ」な楽しい本
2020年8月4日に日本でレビュー済み「レンマ」とは何かを数学や心理学まであらゆる学問の知見を使って解き明かそうとしています。
この本自体も「レンマ的」で、どこから読んでも面白いように構成されています。
ロゴス的な哲学の中に今ある疑問の答えを見つけられなかったので読みました。
読んでいてとても楽しかったです。
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明晰な止観感覚がすごい
2019年10月6日に日本でレビュー済み読む瞑想。仏教瞑想の心得があるならば、前半は特に身になる内容。読後にとても明晰な止観感覚を得られる。
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ひみつのアッコちゃんはなぜやさしいのか?レンマ学的解釈
2019年10月7日に日本でレビュー済み大して興味が湧かない、つまらない煩瑣哲学のような気もする。
レンマ学という学問が発生すること自体は別にそんな悪いことではない。
ただ、あくまでも華厳経は「宗教」であって哲学ではないという事だ。
いかなる科学とも関係を持たない。
古代のインド人や中央アジアの人々が、
レンマ学的な哲学的思惟の冒険をしたなどというのは、歴史的蓋然性がまったくない。
なぜなら、華厳の教説は仏について象徴文学的に、いわばモニュメントとして表現したものであって、その際彼らは「法界」という世界を描いてみせたに過ぎない。
宗教はあくまでも、生きた人間の実存的な問題なので、哲学的に捉えるべきではない。
注)法界とは、一微塵の中に無限大の世界が広がっている、有機的生命体といえる。
謎の解消)ひみつのアッコちゃんは、なぜやさしいのか?
それはアッコちゃんの心の深層に存在する華厳的法界スパティウムが折にふれて、低次元のロゴス的知性に介入反発して、レンマ学的知性が「低次のレベルにまで退化して」発動されるからである。
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中沢氏の到達点は、先人たちの業績の上に成り立つ偉業である
2024年12月31日に日本でレビュー済み「チベットのモーツァルト」を学生時代に読んで以来、中沢氏の仕事を追いかけてきた私には、中沢氏の生涯の集大成となる本書に出会えたことに感無量の思いで読んだ。しかし中沢氏はあいかわらずの博覧強記で、とてもすべては読みこなせない。わかる部分だけを拾い読みする読書スタイルだが、それでも長年読み続けるうちに、わかる箇所が次第に増えていった。人類学や精神分析に興味を持つようになったのも、中沢氏のおかげだ。
「マトリックス」を初め、AIに人類が支配される近未来を描いた話は、決して荒唐無稽で済む問題ではない。将棋や囲碁名人がAIに敗北していることでもわかるように、すでに部分的に始まっていると見るべきだ。しかしコンピューターには置き換えられない人間の真価があるはずだ。こんな思いを以前から抱いていた。だが仏教学者たちは、そんなテーマには無知無関心で、まともに向き合う意欲もないようだ。伝統的な文献解釈さえやっていれば、何のリスクもなしに専門家としての地位を守れるからだろう。井筒俊彦氏や中沢氏のような思想家は稀有の存在なのだ。
テッド・チャンのSF小説「あなたの人生の物語」を持ってきたのには驚いた。レンマ的知性という未知の世界を描写するには、今のところSFの形を取るのがいちばん現代人には通じやすいのかもしれない。線形言語から非線形言語へと進むのが進化の正しい方向なら、華厳経は人類進化を先取りしていることになる。そしてこのSFに出てくる非線形言語を使いこなすエイリアンは、プラジュニャー(般若)の知恵を持つボーディ・サットヴァ(菩薩)ということになるではないか。(笑)
もちろん本書はおおまかな見取り図を示しているにすぎない。「レンマ的微積分が生み出されなければならない」と中沢氏は言うが、数学分野のことは専門の数学者に委ねるというふうに、多くの分野の専門家を巻き込んでいかないと「レンマ学」は成立しない。著者もそんなことは百も承知の上で、その土台を作ろうとする試みが本書である。中沢氏の生涯をかけたお仕事が少しでも完成の域に近づき、しかるべき後継者達が現れるように願っている。この仕事は、東洋の文化的伝統の元にありながら、明治以来、西洋文明を吸収しようと苦闘を続けてきた日本人が成し遂げるにふさわしい偉業となるだろう。
48人のユーザーが役に立ったと感じていますフィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しください - 星5つ中4つ
「ニューアカ」トリオ、最後にして最大のユニークな仕事!?
2020年8月12日に日本でレビュー済み1980年代、ニューアカデミズムと呼ばれてもてはやされた3人の学者がいた。浅田彰、柄谷行人、中沢新一。
1960年代にフランスで始まったいわゆる現代思想が日本に入ってきて、それを受けた論考を彼らは発表していった。
僕の印象では、浅田彰(経済学?)がキレもので、『構造と力』という本を書いてまずは大ブレイク。当時の「現代思想」をよく理解して核心を日本に紹介した功績は大きかった。ただ、その後は鳴かず飛ばず(?)。(僕が知らないだけかも知れないけれど、、😅)
柄谷行人(法学?)は現代思想を踏まえた上でマルクス主義を読み直して『世界史の構造』という本を書いた。これはこれで「技アリ」くらいの印象。
で、中沢新一。
彼は現代思想が出てくるモトになった人類学を、その後も独自に追究し続けてきた。『チベットのモーツァルト』『森のバロック』等、これまでもオモシロイ著作を書いてきた。
その彼が、自身の研究の集大成として今、「レンマ学」なるものをまとめようとしている。
すんごい興味ある。
この本の内容は、以下の通り。
--理性には①物事の順番を整理してとらえるロゴスと、②全体を直観するレンマとの、2つの働きがある。
--古代ギリシアでは元々は①と②の両方に人々は気づいていたが、その後の西洋では①ばかりが発展してきた。
--②に関しては仏教、特に大乗仏教がその働きについて自覚的だった。また、実は量子力学など最新の科学とも繋がる話。
--ところで、人工知能は①を進めた先に出てきた技術。今の人工知能が担えない②について考えておくことは、人工知能が活用されていくこれからの時代にとっても重要。
--本書では「レンマ学」を構築していくために、仏教の知見を出発点として、脳科学や、フロイトやユングの無意識に関連した議論、現代数学、言語学、芸術等に関連した議論を進める。
、、僕自身は西田幾多郎の哲学に出会って以来ロゴスの限界に自覚的になっており、このレンマの議論にすごく興味を惹かれています。
60人のユーザーが役に立ったと感じていますフィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しください - 星5つ中5つ
わかるけどわからない。だからこそ問うのだ。
2023年11月25日に日本でレビュー済み中沢新一氏の『レンマ学』という本。何となく言いたいことはわかるけど、でも、その構造はわからない。このもどかしさ。「レンマ学」ということで、中沢氏はこれを一つの学問として立ち上げようとしているので、たった一回読んだだけでわかってしまうなんてことはありえないのであるが、それでも、何となくわかるけど、わかるから興味が湧くわけで、でも、やっぱりわからないところが多々ある。このもどかしさ。どうして人はわからないということまでわかってしまうのだろうか。
学問という言葉は、問い、学ぶと書く。まさに問いなさいと。何を問うかということが問われているのである。そのわからないところの何を問うか。たしかに問いは無数にある。その中で何を問うか。そして、問うた時にはすでに答えはあるのだ。なぜなら、問えるということは答えがなければそれが成り立たないからである。学問というのはまさに問うことであり、学ぶということはまさにそのパラドックスのど真ん中を探索するようなものではないだろうか。
学生の頃は特に勉強が好きというのはなく、親が言うから、大学に行くために勉強をしていた。時には好きな分野みたいなものがあったり、いい点を取ると嬉しいというのもあったが、でも、これを探求したいというものは学生時代の中ではみつからなかった。それでも、大学受験に失敗し、第一希望の国立大学に行けなかったことで、滑り止めに受けた興味がある学科の大学に行けたことは、よかったのではないかと思う。たしかに国立大に行けた方が、その後の人生はうまく進めたかもしれないが、でも、少しでもより興味のある方に行けたことが、大学を卒業してから約20年経った今少し役に立ってきている、役に立ってきているというかつながってきていることを感じられるようになったということもまた不思議である。僕が学んでいたのは臨床心理学なのである。中沢氏は臨床心理学者の河合俊雄氏とも交流が深く、一緒に共著で本を出している。そもそも、中沢氏を知ったのは、日本を代表する心理療法家河合隼雄氏の本を読んで知ったのだ。かなり昔に書かれていた本で、今まで興味関心を持つことなんてなかった。仏教と心理学なんて、その当時でもその共通項を見出そうとしている人はほとんどいなかったのではないだろうか。
そして、なぜか今になってとても興味が湧いている。曲がりなりにも学生時代に臨床心理学を勉強し、そして、昨年からは哲学なんかにも興味を持って本を読み、そして、仏教の必要性、有用性なんかを感じる中で、そこが交差していく。興味のあることをただたどってきたらこの道だった。自分はなぜだか知らないけどそういう道を選んで歩いているのではないかと感じる時がある。その道はちゃんとつながっていてこれからもつながっているのだと。
わかるけどわからないものへの挑戦が始まる。わからないことをわかるようになることはとても大変だ。めんどくさがり屋の僕としては、誰かが勝手にまとめてくれて、わかりやすく世の中に出してくれて、それが読めて、わかった気になれれば基本満足なのであるが、これから立ち上げろうとする学問を先取りすることはできないし、一生かかっても学べるかどうかもわからないくらい広大な学問のような気がしている。そりゃあ、過去の大天才たちでも、その生きている時に築けなかったことをやろうとしているのだから、簡単ではないというか、そもそも可能かどうかもわからない挑戦なのである。それをやろうとしている中沢氏は本当にすごいし、やはり彼も天才であるが、そんな学問に惹かれてしまう自分もいて、ああ、結局この道か、と思ってしまうのである。でも、その道は面白い。まさに未知。だからこそ面白い。冒険は未知の中にしかない。こういうことに興味を持ってしまう自分の魂の癖を恨むこともあるけれども、でも、そうとしかできない自分のそうとしかならない道をいかに楽しむことができるか。そして、それが人生を味うことではなかろうか、と歳をとるにつれてわかり始めている自分がいる気がする。
自分の人生があと何年あるかわからないけれども、でも、挑戦せずにはいられないのだ。それがある意味で生きるということだから。人生というものも結局わかるけどわからないのだ。そんなわかるけどわからないことを日々考えながら、今日も生きるのだ。そんなわかるけどわからないというその不思議を味わいながら。
13人のユーザーが役に立ったと感じていますフィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しください











