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サイレンと犀 (新鋭短歌シリーズ16)
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死にたいが、生きたい
同じ命をみても、言葉にせざるをえない。忘れないために。
長谷川健一(シンガソングライター)
本音の祈り
書かずにいられなかった"今"が、鼓動を打ちはじめる。
東 直子
<自選短歌五首>
もういやだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい
ともだちはみんな雑巾ぼくだけが父の肌着で窓を拭いてる
河川敷が朝にまみれてその朝が電車の中の僕にまで来る
そうだとは知らずに乗った地下鉄が外へ出てゆく瞬間がすき
つよすぎる西日を浴びてポケットというポケットに鍵を探す手
<新鋭短歌シリーズ>
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
- 本の長さ144ページ
- 言語日本語
- 出版社書肆侃侃房
- 発売日2014/12/15
- ISBN-104863851669
- ISBN-13978-4863851665
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 書肆侃侃房
- 発売日 : 2014/12/15
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 144ページ
- ISBN-10 : 4863851669
- ISBN-13 : 978-4863851665
- 商品の重量 : 1 g
- 全56冊中16番目の本 : 新鋭短歌シリーズ
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 181,766位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

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カスタマーレビュー
日本からのトップレビュー
- 星5つ中5つ
短歌へのあたたかな思い
2026年6月7日に日本でレビュー済み岡野さんの短歌はとても読みやすくどの短歌もおススメなのだが、このサイレント犀で私が1番心に残ったのは、巻末の岡野さんによる「あとがき」であった。
岡野さんにとって短歌とはという思いが綴られていて、それに衝撃を受けた。
誰も気に留めないような日常の一瞬の叙情的なものを、こんなにも丁寧に感じ取っている人がいるのだと思うと、不思議と安堵し、同時に涙が溢れてきた。
私が岡野さんの短歌が1番好きだと思ったのは、岡野さんの本質的なそういうところなのかもしれない。岡野さんの短歌にそういうものを感じたからなのかもしれない。
また、読者それぞれの受け取り方や楽しみ方を肯定してくださる言葉にも救われた。著名人である以上、さまざまな解釈をされるだろう。
それでもいいと、自分なりの楽しみ方でいいと、そう述べてくださっているのがとてもありがたく、岡野大嗣さんという人の懐の深さをとっても感じられるものだった。
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こんな言葉が生まれるんだ
2024年11月10日に日本でレビュー済み心に問いかけて、共感を生みます。寝床にはいって、隣室の若者のゲームに一喜一憂する声を喧しいなとつぶやきながら一気に読みました。
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いろんな音が本当の気持ち
2014年12月28日に日本でレビュー済み生まれつき耳鳴りのある犀の吐く一夜にいちどきりのため息
犀の耳鳴りってどんなのだろうか。自分の耳鳴りと似てるのだろうか。
ため息は、ついているとわかるけれど、耳鳴りは自分しかわからない。
脳みそがあってよかった電源がなくても好きな曲を鳴らせる
ああ、そうだなぁと思った。脳みそのことなんていつもほとんど考えないけれどありがとうって言いたくなった。
脳みそのあるひとはみんなそれぞれ好きな曲を頭の中で鳴らすことができる。その曲は私以外には誰も聞けないし
誰かの脳みその中に流れてる曲は、私には聞けない。
地下街は地下道になるいつしかにBGMが消えたあたりで
耳ってとても敏感だ。音で場所の変化がわかるって当たり前のことだけれどすごい。
録音か生の声かの判別がつかないままで聞くガイダンス
耳ってとても鈍感な時もある。
もう声は思い出せない でも確か 誕生日たしか昨日だったね
誕生日は思い出せなくても誰か覚えているひとに教えてもらうことができる。でも忘れてしまった声は誰にも教えてもらえない。
どんな声だったのか、永遠に聴くことができない。怖ろしいことだと思う。
地獄ではフードコートの呼び出しのブザーがずっと鳴ってるらしい
犀の耳鳴りってこんな感じなのかもなぁとぼんやり思った。
掃除機をかける音、母のハミング、踏んづけた葉っぱ、口笛、初音ミクの歌声、臨時ニュースなど、いろんな音が聴こえる歌集だった。
この世界には本当にいろいろな音に溢れていて、ほとんど忘れてしまうけれど、この歌集を読むと永遠に思い出せない
と思っていた音も風景も気持ちも思い出せるような気がした。
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木下龍也と共に、短歌のポストモダン的な「場の詩型」を志向する80年代生まれの歌人・岡野大嗣の第一歌集。
2021年12月31日に日本でレビュー済み岡野大嗣(1980年~)氏は、大阪府生まれの歌人。2011年に作歌を始め、2014年に短歌研究新人賞次席。2018年に出版した、木下龍也との共著歌集『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』は、短歌の書籍として近年では異例といえる、発行部数1万部を超えた。
本書は、2014年に発表された第一歌集である。
私は50代の会社員で、最近短歌に興味を持つようになり、お気に入りの歌人(俵万智、穂村弘、東直子、枡野浩一、木下龍也ら)による入門書や歌集、多数の現代短歌歌人を集めたアンソロジー等を読み、半年ほど前から新聞歌壇への投稿も始めた(最近ポツポツ採用されるようにもなった)。
岡野大嗣については、自ら木下龍也に影響を受けたと公言し、共著歌集の出版や短歌教室の開催しており、その作風も比較的近く、今回単独の歌集を入手した。
俵万智の『サラダ記念日』(これは社会現象でもあったため、短歌に関心のなかった私も一応読んでいた)以降の現代短歌がこんなにもバリエーションに富んでいることは、最近いくつかのアンソロジーを読むようになって知ったのだが、その中には、素人・初心者の私にはわからない・面白くないものも少なくなく(全く個人的な感想です)、そうした中で、木下や岡野の歌になぜ惹かれるのか、これについては、山田航氏が短歌アンソロジー『桜前線開架宣言』に書いていたことを読んでよくわかった。というのは、山田氏によれば、木下や岡野は、「ここにかけがえのない僕がいる」と主張することを是とした近代短歌の精神、よって自ずと私小説的になる近代短歌の作風に真っ向から歯向かい、ふとした瞬間に兆した感情を共有することを目的として歌を詠んでいる、即ち、「個の詩型」ではなく「場の詩型」を志向しているということなのだ。そして、私にはこの感覚・志向がとても合っている。
岡野は本歌集のあとがきに次のように書いている。「僕はよくため息をもらす。中吊り広告の品のない見出しや、ひと粒ずつが骨のかたちのドッグフードや、・・・に。苛立ちや虚しさ、不安や悲しみ、驚き、ときに祈り。ネガティブかポジティブかを問わず「忘れたくない」と感じさせる何かが自分を通過したときに、僕はため息をもらしているのだと思う。僕にとって短歌は、短く、静かにもらすため息のようなものだ。ため息は流れていってしまうけれど、短歌は残る。短歌に残して、読み返せば、何度でもそのため息のもとになった情景を心に甦らせることができる。・・・僕の短歌は、岡野大嗣という人間のモニュメントになんてならなくていい。そんな大げさなものが残ってしまうなら、怖くて短歌なんて続けていけない。だとすれば、僕はなぜこの歌集を世に送ろうとするのか。それは、千年以上も前の詠み人知らずの歌に心を動かされることがあるように、自分が「忘れたくない」と思った何かを、見知らぬ誰かにも伝えたいという願いからだと思う。」
山田航曰く「短歌のポストモダンへの一つの回答となりうる」、80年代生まれの歌人による第一歌集である。
(2021年12月了)
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今という時代の感性に共感できる
2020年3月8日に日本でレビュー済み今という乾いた時代をみずみずしい感性で詠っている。装丁も内容も透明感があり共感できた。
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やわらかく世界を包む歌集
2014年12月17日に日本でレビュー済み僕はこの歌人の歌が大好きだ。
マーブルの水ヨーヨーが地を叩く 世界が消えるときは一瞬 (8)
旅客機が通過していく前屈に苦戦しているひとの頭上を(58)
僕はこれらの歌に世界全部をイメージできる。良いことも酷いことも起こっているこの世界を。世界を風呂敷に包むように不思議とひと括りに纏めてくれているように感じる。そんな風に提示されることで、何だかこの悲惨でやり場のない世界が、少し扱えるようになった気がするのだ。錯覚だとしても。それは、この歌人が密かに隠し持っている希望が読者にそう思わせるのだと思う。
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社畜におすすめ
2015年10月14日に日本でレビュー済みならべるとひどいことばにみえてくる頑張れ笑え負けるな生きろ
若いとき買ってまでした苦労から発癌性が検出される
トラフィックニュースは告げるこの夜を静かに生きる僕らのことを
社畜、とくに深夜2時に読むのがおすすめです。
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挿絵が好きで買いました。
2015年12月16日に日本でレビュー済み短歌集は初めて買いましたが、とても馴染みの良い歌ばかりでした。
若い人こそ共感できるような気がします。
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