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昨今、『ニッポンの編曲家』『大村雅朗の軌跡』や萩田光雄さんの本など、いわゆる歌謡曲フィールドのスタッフサイドの話を記録した本が続いています。これらの本は、現代の「機材があれば誰でも音楽制作が出来る」環境では考えられない、音楽制作が卓越した才能を持った大人たちが集う”真剣勝負の世界”だった事を改めて教えてくれます。
そんなこれらの本は、音楽制作の”音楽”そのものの制作過程を掘り起こして記録してくれましが、この本は更に深堀りして、音楽を”企画”したディレクターやプロデューサー、そしてレコード会社の事情などのエピソード満載の記録です。
この本を読むと、優れた楽曲、ヒット曲、優れたアルバム、そしてアーティスト、それらがある時期に集中して出現していた”謎”が、このような優れたスタッフが影武者として動いていた事が分かって、解き明かされます。自分の中で点在していた、特別の高い質感を持った音楽、アーティストが、この本が紐づけてくれて、それらが決して偶然ではなく、必然だったという事が改めて分かりました。
往年の音楽ファンはもちろん、現代の若い世代には、音楽制作上の精神的な示唆が豊富な素晴らしい証言ばかりです。必読の書です。