前編記事『《ルポ・歌舞伎町》ホス狂が「ホストクラブ規制」にブチギレ…!「貢いで得られる優越感がなくなった」と語るワケ』より続く。
ホス狂同士のケンカが発生!
時刻は深夜1時すぎ。この時間になると、ホストクラブが閉店時間を迎えるため、街が一気に賑わいはじめる。各店舗から派手なスーツ姿やラフな格好をしたホストと、ミニスカートやワンピース姿の若い女性が出てくる。これからアフターに出かけるのだろう、楽しげに会話しながら夜の街へ消えていった。
これからホストと合流するのか、路上でスマホ片手に「もう営業終わった? 早く会いたいよ〜」と甘えた声を出している女性の姿も。さらにホストクラブの前では、女性同士がいがみ合いながら、「は、同担とか関係なくね?」「うるせーわ、いちいち突っかかってくんな!」と口論している。それを近くにいたホストがなだめるという、歌舞伎町ならではの光景が広がっていた。
一見すると、改正風営法の施行前と変わった様子はない。だが、客の女性たちにとっては、店内である重大な問題が生じているという。歌舞伎町のホストクラブに5年以上通う、自称”ホス狂”の20代女性は、「ラスソン(ラストソング)がなくなって…」とため息をつく。
「ホスクラでは、その日一番売り上げたキャストが、お姫(自分を指名した客)に対して閉店間際に一曲歌える『ラストソング』という文化があります。担当(ホスト)がラスソンを歌う時間こそが、私たちホス狂にとって至福の時間。
自分が担当を勝たせた満足感と、周りの女性客が悔しそうに見てくるあの優越感がたまらないんです。だけど法律が変わったせいで、ラスソンも私たち(女性客)がホストにお金を使う目的になってしまうという理由で廃止されました」
以前までは、指名するホストに「あと5万でラスソン取れるんだよね」「ラスソン歌いたいからシャンパンお願い」などと”おねだり”されることも多かったという。だが、改正風営法が施行されてからは、そうした無心もなくなった。
「ラスソンがあった頃は、シャンパンを何本も入れて担当を勝たせると、backnumberの『花束』や、Mr.Childrenの『HANABI』を歌ってもらいました。それに、私は『King & Prince』というアイドルグループのファンなんですけど、そのグループの曲を担当がわざわざ覚えて歌ってくれたりもしたんです。
だからラスソンがなくなったのはホントに辛い。自分がお金を使う対価として、これだけ自分に時間をかけてくれるんだという実感が持てて、単純に嬉しかった。目先の目標がなくなったから、楽しみが減ってしまったんです」(同前)