コンテンツにスキップ

クックパッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
クックパッド
URL cookpad.com ウィキデータを編集
タイプ 投稿
運営者 クックパッド株式会社
設立者 クックパッド株式会社
開始 1998年3月(28年前) (1998-03)
テンプレートを表示

クックパッド(英: Cookpad)は、クックパッド株式会社(英: Cookpad Inc.[1])の運営による料理レシピのコミュニティウェブサイトである。1998年3月開設[2]。

来歴

[編集]

2010年2月にセントバレンタインデーの影響で、月間ユーザー数が780万人を達成した。

以前は無料ユーザーでも、検索ワードの工夫である程度人気レシピを利用することが出来たが、2014年に無料での検索機能に制限が設けられた[3]。

2014年12月時点で月間ユーザー数5,042万人、20-30代女性の8~9割が利用しているという調査結果が示された[4]。2014年11月時点で、月間ユーザー数5000万人[5]。そして2016年2月は月間利用者数が6269万人となり、6000万人を突破した[6]。なお、2018年11月末時点で、全世界合計でレシピ数が500万品を突破した[7]。

2016年、穐田誉輝社長による事業多角化に反発して、創業者であり大株主の佐野陽光が経営陣を刷新した。クックパッド傘下で始められた各種サービスは、穐田誉輝が引き取りくふうカンパニーにまとめられた[8]。

2017年に動画サービス cookpad TV を開始した[9]。

2023年の東洋経済の記事では、2016年以降クックパッドが低調となったと評されている。理由として、「レシピサイトの乱立」「料理系YouTuberの台頭」「情報に対する価値観の変化」が挙げられている。所謂「タイムパフォーマンス」と「映え」といった利用者の価値観の変化に対応できず、料理系YouTuber、ChatGPT等に対抗できなかったことが低迷の理由とされる[8]。また、別のマネー現代誌やマネーポスト誌は、レシピ数が多いことから検索が難しいことや、レシピサイトに頼る必要性が低下したこと、動画コンテンツの優位性といった理由を挙げている。2020年には、東証マザーズ上場以来初の赤字を計上し、有料会員数も200万人を下回り、クックパッド離れがささやかれた[10][11]。有料会員数も下がり続け、2023年3月には希望退職などの人員削減に舵を切った[12]。

批判

[編集]

レシピ検索上位の独占

[編集]

クックパッドは一般のユーザー投稿を主とする膨大なレシピのコンテンツを有するため、レシピを検索すると、クックパッドのレシピが上位に掲載される傾向がある。クックパッドの台頭で、ウェブ上で企業サイトやプロによる信頼性の高いレシピを見つけにくくなったという意見がある。そのためクックパッドを除外して検索できるサービスも存在する。[13][14][15]

危険なレシピの掲載

[編集]

クックパッドはユーザーが自由にレシピを投稿できるため、玉石混交であり、中には危険なレシピが掲載されているという批判がある。農業資材で食用ではないEM菌を使ったレシピが掲載されていたこともある。また、2017年に生後6か月の男児が乳児ボツリヌス症で死亡したが、その原因となりうる蜂蜜を使った離乳食のレシピが掲載されており、「健康被害が生じる可能性があるレシピを掲載している」として批判が相次いだ。ねとらぼ、弁護士ドットコムは、生の豚肉を使った「ユッケ」や「タルタルステーキ」、日本卵業協会からも注意喚起されている「たまごかけご飯おにぎらず」などが掲載されていたと指摘している。2017年4月13日時点で「豚ユッケ」「豚肉のタルタルステーキ」は批判を受け削除、「たまごかけご飯おにぎらず」は掲載されている。クックパッドはねとらぼの取材に対し、「乳児ボツリヌス症については以前から注意喚起を行っている」「利用者から投稿されたレシピは都度確認を実施」と回答している。ねとらぼは、事前チェックの上でなぜ危険なレシピが掲載されているのか、批判があっても掲載され続けるレシピがあると指摘、クックパッド側のチェック機能が正常に働いているかどうかはやや疑問が残るとし、ユーザーに自衛を呼び掛けている。[16][17][18]

クックパッド株式会社

[編集]
クックパッド株式会社
Cookpad Inc.
種類 株式会社
機関設計 指名委員会等設置会社[19]
市場情報
東証スタンダード 2193
2009年7月17日上場
略称 クックパド、クックP
本社所在地 日本の旗 日本
〒153-0044
東京都目黒区大橋2-22-44
設立 1997年10月1日
業種 サービス業
事業内容 料理レシピサイト「クックパッド」の企画、運営
代表者 佐野 陽光(代表執行役社長兼取締役兼CEO)
資本金 52億8601万5000円
(2020年12月31日現在)[20]
発行済株式総数 1億0742万9400株
(2020年12月31日現在)[20]
売上高 連結: 110億9592万9000円
単独: 106億4971万5000円
(2020年12月期)[20]
営業利益 連結: 1億5174万3000円
単独: 7億3365万8000円
(2020年12月期)[20]
経常利益 単独: 6億0511万8000円
(2020年12月期)[20]
純利益 連結: 1億3736万1000円
単独: 4億0695万0000円
(2020年12月期)[20]
純資産 連結: 246億6550万0000円
単独: 259億0172万2000円
(2020年12月31日現在)[20]
総資産 連結: 266億6480万6000円
単独: 273億1450万0000円
(2020年12月31日現在)[20]
従業員数 連結: 547人
単独: 415人
(2020年12月31日現在)[20]
決算期 12月31日
会計監査人 有限責任あずさ監査法人[20]
主要株主 佐野陽光 46.36%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 3.33%
MSIP CLIENT SECURITIES 3.29%
凸版印刷 2.99%
THE BANK OF NEW YORK MELLON 140051 2.02%
auカブコム証券 1.31%
BNP PARIBAS SECURITIES SERVICES LUXEMBOURG/JASDEC/JANUS HENDERSON HORIZON FUND 1.29%
日本カストディ銀行(信託口5) 0.98%
BNYM AS AGT/CLTS NON TREATY JASDEC 0.81%
日本カストディ銀行(信託口6) 0.81%
(2020年12月31日現在)[20]
主要子会社 CookpadTV株式会社 50.9%
Cookpad Limited 100.0%
(2020年12月31日現在)[20]
外部リンク cookpad.com ウィキデータを編集
特記事項:連結経営指標は国際会計基準のため、売上高は売上収益、純利益は当期利益、純資産は資本合計、総資産は資産合計
テンプレートを表示

沿革

[編集]
  • 1997年10月 - 慶應義塾大学環境情報学部で新時代ビジネスを学んだ佐野陽光が神奈川県藤沢市にて有限会社コイン(現、クックパッド株式会社)を設立。
  • 1998年3月 - 料理レシピの検索、投稿インターネットサービス「kitchen@coin」を開始。
  • 1999年6月 - 「kitchen@coin」から「クックパッド」へサービス名を変更。
  • 2004年9月 - 有限会社コインからクックパッド株式会社へ組織変更。
  • 2006年9月 - モバイル向けインターネットサービス「モバれぴ」を開始。
  • 2007年7月 - 委員会設置会社へ移行。
  • 2009年7月 - 東京証券取引所マザーズへ上場。
  • 2010年3月 - 米国カリフォルニア州に子会社 COOKPAD Inc. を設立。
  • 2011年5月 - シンガポールに子会社 COOKPAD PTE. LTD. を設立。
  • 2011年 - 東京証券取引所1部に市場変更。
  • 2012年2月 - 日経産業新聞、日本経済新聞、日経リサーチが共同で行った、資本効率の高さや成長性などから企業の競争力を測った「NEXT50 上場中堅企業ランキング」1位に選出される[21]。
  • 2012年3月 - 佐野陽光が取締役兼代表執行役社長を退任し、取締役兼執行役へ。後任は元カカクコム社長の穐田誉輝。佐野は今後世界展開事業に専念することを発表。
  • 2013年 - コーチ・ユナイテッド(2018年1月に吸収合併)を買収し、スペインのレシピサービス「Mis Recetas」の事業譲受けとアメリカのレシピサービス「allthecooks」を運営する「ALLTHECOOKS, LLC」の持分取得を決議した[22]。
  • 2014年1月 - COOKPAD Inc.を介してアメリカのレシピサービス会社ALLTHECOOKS,LLC(2016年4月Cookpad Inc.に吸収合併)を孫会社化。スペイン子会社を設立し、レシピサービス「Mis Recatas」を買収。
  • 2014年5月 - 近所のスーパーの特売情報と合わせたレシピ検索を可能にするサービス「クックパッド特売情報」を開始[23]
  • 2014年5月 - インドネシアのレシピサービス会社DAPUR MASAK PTE.LTDを子会社を買収
  • 2014年9月 - 本社を東京都港区白金台から東京都渋谷区恵比寿へ移転
  • 2014年11月 - レバノンのレシピサービス会社Netsila S.A.L.(現・Cookpad MENA S.A.L.)を曾孫会社化
  • 2015年4月 - イーブックイニシアティブジャパンの第三者割当増資を引き受け、筆頭株主になる[24]
  • 2015年7月 - TOBによりみんなのウェディングを連結子会社化[25][26][27]
  • 2016年3月 - 22日に佐野陽光が執行役から解任され取締役となる[28]が、24日に取締役兼執行役へ復帰。同日穐田誉輝が取締役兼代表執行役社長を退任し、取締役兼執行役へ。後任は元三和銀行、マッキンゼー・アンド・カンパニーの岩田林平が就任[29][30]。
  • 2016年7月 - 「株式会社トクバイ」を設立[31]
  • 2016年10月 - 「クックパッド」のレシピ投稿数が250万品を突破。
  • 2016年12月 - みんなのウェディングとの資本業務提携解消を決議[32]。穐田誉輝の執行役辞任(取締役は留任)に伴い、穐田誉輝の保有するみんなのウェディング株式が合算対象から外れ、みんなのウェディングは連結から除外され、持分法適用関連会社となる[33]。英国のCookpad International Ltd.(現 Cookpad Ltd.)を海外事業のすべてを統括する第二本社と位置付け、海外子会社の再編を実施。
  • 2017年11月 - 食トレンド大賞開始。

開発コンテスト24

[編集]

クックパッド株式会社は、生活をより便利にするサービスを開発するハッカソン「開発コンテスト24」を毎年開催している。課題発表後24時間以内に「課題を解決する開発」を行なう[34]。

  • 第1回 開発コンテスト24(2010年4月23日~24日)課題:「朝起きてから学校や会社に行くまでの時間をより便利にするためには」[35]
  • 第2回 開発コンテスト24(2011年4月22日~23日)課題:「(普段の生活で)半径3m以内にいる人が困っていることを解決する」[36]
  • 第3回 開発コンテスト24(2012年5月12日~13日)課題:「一日の終わりを楽しくするもの」[37]
  • 第4回 開発コンテスト24(2013年6月15日~16日)課題:「年をとった自分が使うサービス」[38]
  • 第5回 開発コンテスト24(2014年10月18日~19日)課題:「誰かと話すキッカケを作るサービス」[39]

近距離通勤の奨励

[編集]

運営元の株式会社クックパッドでは、従業員の通勤ラッシュのストレスを軽減し効率よく職務に従事できる環境を整えるため、近距離通勤を奨励している。特に事業所から1.5 km内の徒歩圏からの通勤を奨励しており、希望する社員には引越し費用を30万円まで補助するほか、最大3万円の住居手当を毎月支給している。

また、事業所から15 km内より自転車による通勤を行っている社員には、最大1万円の自転車通勤手当を支給している(但し最大3万円の住居手当支給者を除く)。 近距離通勤の制度を利用する社員からは、通勤のストレスから解放され運動不足の解消になると好評を得ている。[40]

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ↑ クックパッド株式会社 定款 第1章第1条
  2. ↑ “「毎日の料理」を中心とした生活のインフラへ”. クックパッド株式会社. 2016年1月2日閲覧。
  3. ↑ 北条かやクックパッドの無料会員に機能制限!課金ビジネスへの移行とユーザーの反応 2014年01月29日
  4. ↑ クックパッド公式サイトのサービス概要より
  5. ↑ “クックパッド、のべ月間利用者数が5,000万人を突破!〜世界では約6,000万人が利用するレシピサービスに〜”. クックパッド株式会社 (2014年11月4日). 2015年4月7日閲覧。
  6. ↑ “クックパッド、月間利用者数が6,000万人を突破!”. info.cookpad.com. 2024年2月26日閲覧。
  7. ↑ クックパッド、投稿レシピ数が世界500万品を突破!
  8. 1 2 “「クックパッド」は何故こんなにも凋落したのか”. 東洋経済オンライン (2023年6月10日). 2025年12月17日閲覧。
  9. ↑ “クックパッドがついに料理動画市場に本格参入 “出遅れ感”が漂う中、あえて動画市場に参入する理由とは? | JBpress (ジェイビープレス)”. JBpress(日本ビジネスプレス). 2025年12月17日閲覧。
  10. ↑ “「クックパッド離れ」が止まらない…!Youtubeの「レシピ動画」に敗北した理由”. マネー現代 (2020年9月1日). 2025年12月17日閲覧。
  11. ↑ “「クックパッド離れ」に歯止めはかかるか かつての愛好者たちの本音”. マネーポストWEB (2019年9月26日). 2025年12月17日閲覧。
  12. ↑ 代表取締役], 村上 茂久[株式会社ファインディールズ (2023年6月6日). “クックパッド、30%人員削減を発表。2期連続赤字から抜け出すヒントを財務諸表から考える”. Business Insider Japan. 2025年12月17日閲覧。
  13. ↑ 熊代亨 「みんなの知恵を集めたら」「ネットの知恵が薄まった」 ハフィントンポスト 2017年04月13日
  14. ↑ まとめサイト・知恵袋・NAVERまとめなどを除外してGoogle検索する検索エンジンの紹介 パソ活ラボ
  15. ↑ クックパッドは除外 プロのレシピ検索できる「Quugle」に注目 ITmedia 2017年02月06日
  16. ↑ Nozomi Okuma プラットフォーム事業者の責任はどこまで―、クックパッドがはちみつレシピへの対応を発表 TechCrunch Japan017年4月11日
  17. ↑ エンジン 「豚タルタルステーキ」に「豚ユッケ」―― 「ハチミツ離乳食」だけじゃない、クックパッドの危険レシピ 運営側の対応を聞いた ねとらぼ 2017年04月13日
  18. ↑ 蜂蜜入り離乳食で乳児死亡、クックパッド「レシピ再確認する」…豚ユッケにも批判噴出 弁護士ドットコム 2017年04月10日
  19. ↑ コーポーレート・ガバナンス - クックパッド株式会社
  20. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 クックパッド株式会社『第24期(2020年1月1日 - 2020年12月31日)有価証券報告書』(レポート)、2021年3月24日。
  21. ↑ ネット、医療、成長の息吹、上場中堅企業ランキング「NEXT50」
  22. ↑ 『クックパッド、世界のレシピサービスと提携して世界展開を本格化 〜世界中の人々にとって世界各国の料理を楽しみにするレシピサービスを提供します〜』(プレスリリース)クックパッド、2013年12月20日。2013年12月30日閲覧。
  23. ↑ “クックパッド、iPhoneアプリで「近所のスーパー特売情報xレシピ検索」が可能に”. MarkeZine. 2014年3月6日. 2019年3月28日閲覧.
  24. ↑ “クックパッド、電子書籍配信に5億円を出資”. 日本経済新聞. 2015年4月7日. 2015年4月21日閲覧.
  25. ↑ “クックパッド、みんなのウェディングを子会社化”. ITmedia News (2015年4月21日). 2015年4月21日閲覧。
  26. ↑ 株式会社みんなのウェディング株券(証券コード 3685)に対する 公開買付けの結果に関するお知らせ
  27. ↑ 株式会社みんなのウェディングの子会社化に関するお知らせ
  28. ↑ 『執行役の解任に関するお知らせ』(プレスリリース)クックパッド、2016年3月22日。2016年3月25日閲覧。
  29. ↑ 『新役員体制に関するお知らせ  』(プレスリリース)クックパッド、2016年3月22日。2016年3月25日閲覧。
  30. ↑ クックパッド 内紛の末に残された「ある疑問」 - 現代ビジネス 伊藤博敏「ニュースの深層」(2016年04月28日(木) 版/2016年4月28日閲覧)
  31. ↑ “クックパッド、地域のチラシ・特売情報サービスを運営する子会社「トクバイ」を設立”. MarkeZine. 2016年7月4日. 2019年3月28日閲覧.
  32. ↑ 『株式会社みんなのウェディングとの資本業務上の提携関係の解消及び特別損失の計上(個別)に関するお知らせ』(プレスリリース)クックパッド、2016年12月22日。2017年3月8日閲覧。
  33. ↑ 『子会社の異動及び持分法適用に伴う再測定による損失の計上に関するお知らせ』(プレスリリース)クックパッド、2016年12月22日。2017年3月8日閲覧。
  34. ↑ クックパッドが「開発コンテスト24」を主催: 「課題来た! 何作る?」24時間で開発しまくる技術者のお祭り
  35. ↑ エンジニア向け「開発コンテスト 24」開催
  36. ↑ https://info.cookpad.com/24contest2
  37. ↑ エンジニア向け「第3回 開発コンテスト24」開催
  38. ↑ エンジニア向け「第4回 開発コンテスト24」開催
  39. ↑ 「第5回 開発コンテスト24」開催のお知らせ
  40. ↑ 大西元博 (2014年8月14日). “私の通勤ラッシュ知らず”. 朝日新聞(夕刊). p. 5. 2014年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ. 2014年8月9日閲覧.

外部リンク

[編集]