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星のホタルが、紫陽花の空へと舞うように

作者: 逢乃 雫
掲載日:2026/06/07

街角を彩る


紫陽花はまるで



夏の息吹に


ふくらむ風船のように



見上げた空に


広がるパールホワイト



風待月(かぜまちづき)


咲きゆくカンパニュラは



青時雨の


滴にゆれながら



季節の音色を


空へ奏でるように



やがて


雨上がりの夕映えに



浮かびゆく


ホタルのような


星の光を見つめながら




星のホタルが


空に舞いゆくように



遥か南の


地平線から季節を



駆け上がる


光はさそり座の星々



ひときわ輝く


スカーレットの星



アンタレスは


夏を描く


始まりの一滴のように




星のホタルが


宙に舞いゆくように



風の彼方に


浮かび上がる蛍星(ほたるぼし)



少しずつ


夏めいていく空を



照らし出す


真珠の煌めきのように




風待月の


カンパニュラが



奏でる


音色を聴きながら



星のホタルが、風に舞う


それはホタルが


燈す光のように



星のホタルが、空に舞う


夏へ向かう


道をそっと照らして



星のホタルが、宙に舞う


太陽ほど眩しくなく


炎のように激しくなく



星のホタルが、心に舞う


空が見えない時も


心の真珠をあたためて



星のホタルが、心に舞う


あたたかな


気持ちが燈る


瞬間の一つひとつを大切に



星のホタルが、心に舞う


それはきっと


真珠のぬくもりにも似て



星のホタルが、心に舞う


優しくやわらかな


光をこころに、感じながら




見上げた空に


広がるパールホワイト



心の白地図に


夢を想い描きながら



やがて見つめる


空は虹色


街は紫陽花の色



星のホタルが


こころの宙を、舞うように



















黄道十二星座の一つ、さそり座は、6月頃から南の地平線近くに上り、胸の位置には紅いアンタレス(ギリシャ語で「火星に対抗する者」)が輝きます。さそりの尾に煌めく星々は、蛍星ほたるぼしとも呼ばれます。


パール(真珠)は、6月の誕生石で、「月のしずく」とも呼ばれ、石言葉は「純粋」「円満」です。風待月かぜまちづきは6月、青時雨あおしぐれは初夏に降る雨です。


初夏に咲くカンパニュラ(ラテン語で「小さな鐘」)は、ホタルブクロとも呼ばれ、花言葉は「感謝」「希望」です。紫陽花は、色により花言葉も様々で、紫は「謙虚」、淡い紅は「優しさ」です。


季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
「星のホタルが、心に舞う」のリフレインが静かに温かさを広げていく感じが心地良かったです。 ありがとうございました。 今年はホタル見損ねてしまったので、こちらで幻想の世界に浸りたいと思います。
この季節の様々なものを、上手く組み合わせ、つながりをもたせているのが素敵だなと思いました!6月は、梅雨で外の空気にあわせて、テンションも下がりがち、という印象が強かったのですが、この詩を読んで、梅雨っ…
冒頭の紫陽花を「夏の息吹に ふくらむ風船のように」と描かれているところが素敵ですね。 「星のホタルが、心に舞う」 という言葉の繰り返しも印象に残ります。 ほんのり温かく優しい光が胸に灯るような、そんな…
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