【一言の魔法、映画の記憶 #36】 『チップとデールの大作戦』─ディズニーが本気でふざけてきた
🎬 一言の魔法
"The biggest risk is not taking a risk at all."
何もしないことこそが、いちばん大きなリスク。
🎬 あらすじ
学校のはみ出しものだったチップとデール。
ふたりは出会い、親友になり、たくさんの思い出を作っていく。
大人になったふたりは、ショービジネスの世界へ。
主演テレビシリーズをきっかけに一躍大人気となり、一世を風靡する。
しかし、チップの方が人気だと感じたデールは苛立ち、
ソロで番組をやると言い出してしまう。
その出来事をきっかけに、ふたりはすれ違い、
大人気シリーズも打ち切りに。それぞれ、別々の人生を歩むことになる。
そんな中、かつての仲間が事件に巻き込まれ、
チップとデールは再びタッグを組むことに――。
🎬 感想
正直、完全に油断していた。
「なんか流し見できそうだし、見てみようかな」
(昔観ていたシリーズのリブートだと思っていたので)
そんな軽い気持ちで再生したら、開始早々ぶん殴られた。
めちゃくちゃ面白い。そしてディズニーが、最高に攻めてる。
え、それやっていいの?
それ普通にアウトじゃない?
と思うような、コンプラぎりぎりを攻めた描写が連発されて、
笑いながらも「ここまでやるのか…」と感心してしまう。
ディズニー作品の名作だけでなく、
さまざまな名キャラクターが次々とカメオ出演し、
その発見だけでも楽しい。
「これはさすがにやばすぎでしょ(笑)」という表現もあって、
完全に大人のエンターテイメント。
でも、この映画のすごいところは、ただふざけているだけじゃないところ。
チップとデールの関係は、
大人になって壊れてしまった友情そのもの。
同じ夢を見ていたはずなのに、少しの成功と、少しの嫉妬で、
「一緒にいる理由」がわからなくなってしまう。
傷つくのが怖くて、もう一度向き合う勇気が出せなくて、
結果として「何もしない」ことを選んでしまう。
ド派手で、バカバカしくて、笑える映画なのに、最後にはちゃんと
「もう一度踏み出すこと」の大切さを思い出させてくれる。
子ども向けに見せかけて、実はかなり大人向け。
日常に疲れた夜、
頭を空っぽにして観てほしい一本。
🎬 映画情報
【原題】Chip ’n Dale: Rescue Rangers
【邦題】チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ
【監督】アキヴァ・シェイファー
【脚本】ダン・グレガー、ダグ・マンド
【声の出演】ジョン・ムレイニー、アンディ・サムバーグ ほか
【上映時間】97分
【公開年】2022年
【ジャンル】アニメーション/コメディ/アドベンチャー
