誰でも逃げる
マイノリティ・リポートのキャッチコピーです。これも本物の心理テストの解説を読んで観たいと思って観た映画です。
話題性もあったし、主演トム・クルーズだし、観た人も多いのではないでしょうか。
サラッと概要を。
三人の予知能力者の出現により、前もって殺人を犯す人を予知出来るようになり、その人を逮捕する事が出来るようになった近未来。逮捕のためのチームの主任であるジョン・アンダーソン(トム・クルーズ)。
しかしある日、今から36時間以内に自分が殺人を犯すと予知されてしまうのです。
ジョンは逃げ出し、逃走しながらこの予知が間違っているという証拠(マイノリティ・リポート)を探し始めるのです。
それまでジョンはこの予知を全面的に信じていたのですが、自分が”殺人を犯す”と予知されたて始めて、【この予知を疑う】のです。
この心の動きを”認知的不協和理論”というそうです。
寓話の酸っぱいぶどうも同じ心の動きだそうです。
狐がある木になっているぶどうを見つけるのですが、どうしても届かない。同じくこのぶどうを食べに来たクマに「このぶどうは酸っぱくて食べられないよ」とウソをつく、という話ですが、狐にとってこの食べられないぶどうが美味しいということに耐えられない(不快)
なのであのぶどうは酸っぱくて食べられない、そう思う事でこの不快感、不協和を解消しようとする働きだそうです。
もちろんジョンは第三者からみても自分勝手な人間ではなくて、殺人など犯す人間ではない、仕事熱心で真面目な人なのです。
自他共に殺人など犯すはずがない自分だと思っていたのが、自分が信じているモノによって殺人を犯す、と予知されてしまう。
この不協和に耐えられなくて”この予知は間違っている”と、不協和を解消しようとするわけです。
ちなみに人はこの”認知的不協和”に遭遇するとまず”そこから逃げる”ということが実験でわかっているそうです。ジョンの行動は当然という事です。
だから”誰でも逃げる”なのです。
前は”表”と言っていた事が突然”裏”と言い出すことは、実は誰にでもあることなのです。
