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教室の住人たち|先生の呼び出し方

生徒によって、私の呼び方は全然違う。

分からない問題が出てきたとき、

「先生ー!」

と呼ぶ子もいる。

小学生の男の子に多い。

思いついた瞬間に声が出る。

元気がいい。

「え、どういうこと……」

と独り言のようにつぶやく子もいる。

呼ばれているのかどうか微妙だが、心配だから様子を見に行く。

本人は呼んでいるつもりもないのかもしれない。

ただ、分からない問題と真剣に格闘している。

手を上げる子もいる。

分からないことをちゃんと伝えてくれる。

実は、とても助かる。

目線を送ってくる子もいる。

このタイプは分かりやすい。

何となく視線を感じて顔を上げると、だいたい目が合う。

少しびっくりすることもあるが。

そして目が合った瞬間、

「ここが分からないです」

と安心したように話し始める。

中には芸達者な子もいる。

顎に手を添えて首をかしげる。

まるで「困ってます」の看板を掲げているようだ。

こちらも思わず声をかけてしまう。

私が手が止まった生徒によく声をかけるせいか、声をかけられるのを待つ子もいる。

ただ、たまに

「考えてます」

と言われてしまう。

邪魔してしまったらしい。

そして、過去にはこんな子もいた。

私が別の生徒を教えていると、

後ろの席から、

トントン。

トントン。

トントン。

一定のリズムで机を叩く音が聞こえる。

見ると、シャーペンで机を叩きながらこちらを見ている。

どうやら私を呼んでいたらしい。

俺は犬かよ。

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