見知らぬ人とハイタッチしたくなるほど嬉しい箱
人生において大切なことの多くは、ゲームと漫画と映画から学んだと思っている。中でもゲームの影響の比率がかなり大きい。
でも僕はゲームが上手い人ではない。クリアが早いわけでも、対戦が強いわけでもない。ただ、ゲームの世界に入り込むことが好きなだけだ。
そんなゲーム好きの父のもとに生まれた息子たちがゲームを好きになることは、ごくごく自然な流れだったのかもしれない。
良いことなのか悪いことなのか、それはわからないけど、今のところ家族でゲームを囲む時間は単純に楽しい。
今の自分にとってはその事実だけで十分だと思っている。
そんなわが家に先日Switch2がやってきた。所有権は長男にある。それは、彼が自分のお年玉をためて買うと決めていたからだ。
今年の正月、もらったお年玉の使い道をどうするか話していると、長男が
「Switch2が出るんだって。それを買いたい!だからお年玉は使わない」
と宣言した。その横で、次男はウハウハと新しいおもちゃを買う計画を立てていた。
そんな長男の覚悟に、親としてできるかぎりのことはした。
あらゆる応募が可能な抽選には手当たり次第申し込んだ。
ことごとく落選した。
あるとき、自宅から行ける範囲にある店舗での抽選販売があるという情報を見つけた。57台の入荷があるらしい。
その話をすると是が非にでも抽選に参加したいと息子達が言い出した。
当日、開店1時間前にお店に着いたときには、すでに長蛇の列ができていた。
抽選とはいえ、列が伸びれば伸びるほど当選の確率はもちろん下がっていく。
列の最後尾が見えなくなったあたりで、僕は正直帰りたくなっていた。
「並んでも、買えないこともあるかもしれないけどいいの?」
そう聞いたとき、長男は「諦めたくない」と言った。

こんなにドキドキしたのは久しぶりだったかもしれない。
結果、抽選に外れた。少なくとも57台に対して2000人以上が集まっていたようだった。
そんな残念な事実の中、長男は笑っていた。
「残念だけど仕方ないよね。また来よう」
どれだけ健気なんだと愛おしさが溢れてしまった。

その日の夜、僕は友人からのアドバイスをもらいチャットGPTにSwitch2の入手方法を聞いてみた。なんでもハリウッドスターが来日した際、どうにか会えないかをチャットGPTに相談したところ、見事会えたという事例があるらしい。それが可能ならSwitch2入手の方が難易度は低いのではないかという話だった。
相談を進めていくと、とあるXのアカウントを教えてくれた。精度の高いゲリラ販売の情報を発信しているらしい。その日はそのアカウントをフォローして寝た。
翌朝、息子達とゲームをしている間にそのアカウントを確認してみると…
自宅から自転車で行ける範囲の店舗での先着販売情報が出ていた。
すぐさま妻を起こして、家を飛び出した。
店に着くと、すでに列ができていた。人数を数えながら、最後尾を探す。
ようやく並べたとき、店員に言われた。
「マリオカートの同梱版しかありませんが、よろしいですか?」
「はい」と答えた。うれしかった。
購入整理券には「164番」と書かれていた。その日はその店舗では200台程度の販売だったらしい。割とギリギリだった。
それでもなんとかSwitch2を手に入れることができた。
開店までの時間は、なかなか落ち着かなかった。

レジに並び、自分の番が来たとき、店員さんがSwitch2の箱をカウンターに置いた。
嬉しくてその店員さんとハイタッチしたくなった。
家に帰ると、息子たちは声をあげて喜んだ。
あの顔を見るだけで、すべてが報われた気がした。


こんなようなストーリーがきっとたくさんの家庭で生まれているSwitch2の存在って尊いなと思った。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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