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ブランド品

三題噺:港/検問/偽名:ヒューマンドラマ/コメディ

「ありがとう。んでも高いね。そんなにするんだ?」
「まあね。言ってもブランド物、だからね。親父が漁師だから手に入る、特別品なんだぜ?」
「そうなの?」
「そうさ。豊後水道、と呼ばれる流れがとても早く激しい海流があるんだ。そこの荒波の中で育って、大分県の東端の佐賀関の漁港での水揚げってゆう検問をクリアしたやつだけが、初めて『関アジ、関サバ』を名乗ることが出来るんだ。激しい海流に鍛えられて生き抜いた奴らだからな。肉が締まっててすげぇんだ。その歯ごたえったらもう食べ応え抜群なんだぜ?一度食べたら病みつきだ。関アジ、関サバ以外の物なんて食えなくなっても知らねぇぞ?へへへ」
「そっか。だからブランド扱いされて、お値段も高くなるのね」
「そそそ。そーゆーこと」
「ところで、ひとつ。気になることがあるのよ」
「ん?なんだい?」
「…………あなた、今どこに住んでたっけ?」

しばしの沈黙の後。

「……愛媛。……な。なんだよ!同じ豊後水道の中で育ったやつなんだ。ただ水揚げした港が佐賀関じゃないだけなんだ!味は同じなんだ!関アジ、関サバを名乗ったっていいじゃないか!!!同じ金額、請求したって!!」

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