【ニホンザル】 野猿公苑が野猿公苑であるために
こんにちは、kiyoです。
野猿公苑とは「野生ニホンザルを身近に観察できる」施設です。
動物園とは違います。
動物園にいる動物は人工的に飼育されている動物です。
さて、今回の動画は志賀高原のサルです。
野生のニホンザルです。
野猿公苑のサルも野生のニホンザルですが、野猿公苑のサルが餌付け群であるのに対し、志賀高原のサルは自然群です。
どちらも野生の群れで同じような生態ですが、野猿公苑の施設内で見るサルたちの姿は、本来の野生生態とは違うものです。
本来の野生ニホンザルの社会は
「競争の無い社会」です。
そして、それによる
「順位、序列の無い社会」
です。
この志賀高原の動画で見ることができるように、食べ物を奪い合うようなことは野生ニホンザルの社会ではありえません。
群れのすべてのサルが平等に山の食べ物を取って食べます。
順位の高いサルが美味しいものをたくさん食べ、順位の低いサルは順位の高いサルが食べ残したものや、最初から食べないようなものを食べて我慢する。
そんなことは一切ないのです。
霊長類学者の伊沢紘生氏の名言があります。
「食べ物の乏しいときには皆が貧しい思いをし、豊かなときには皆が満腹する、自然とは常にそのようなものだ」
ニホンザルの生態はこれに尽きると思います。

しかし残念ながら、野猿公苑ではこのもっとも根源的で大切なことを実感することが出来ないのです。
人工的な餌付けは、サルの根源的な生態を歪め、そこに競争を生み出し、競争することによって順位社会を形成させます。
それは本来の野生ニホンザルの生態にはないものです。
本来ないものが餌付けによって出来上がってしまい、野猿公苑に来たお客さんはそれを見ているのです。
そしてニホンザルの生態を間違えて理解してしまうのです。
自然の中に生きるサルたちの間でも、小さな争いのようなものは起きます。
それは、「近すぎるよ、もっとあっちいけよ」という、ただそれだけのもので、すぐに収まります。
そこから抗争的なものに発展したり、或いは追い払ったサルと追い払われたサルの相互に、優劣関係が生まれたりもしません。

野猿公苑で見るような、係員が撒く餌にサルたちが殺到するようなことは、本来の野生ニホンザルの生態からはあまりにもかけ離れたものなのです。
野猿公苑が本来の野生ニホンザルの正しい生態を見せることが出来るようになるためには、今の餌やりの在り方はやめなければいけません。
本来の野生ニホンザルの生態。
「競争、奪い合いの無い社会」
それによる
「順位、序列の無い社会」
これを正しく来苑者に教えられてこそ、始めて野猿公苑は野猿公苑と言えるのだ、と私は思うのです。
* ヘッダー画像、及び本文中の画像、動画は、注釈が無い限りは私本人の撮影 によるものです。
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