【建築構造の基本】偶力とは?モーメントとの関係を図で解説
やあ、ゼロ所長だよ!
今日は「偶力(ぐうりょく)」と「モーメント」の関係を、図をイメージしながらサクッと整理していこう。
「偶力って“なんとなく回そうとする力”でしょ?」
感覚としては合っているんだけど、ちゃんとした定義と式で押さえておくと、モーメントやトルクの理解が一気にクリアになるんだ。
偶力は「同じ大きさ・平行・逆向き」の二つの力で構成されていて、物体を回転させるが、全体をどこかへ押し出すことはしないという特徴があるよ。
この記事を読めば、偶力の定義・モーメントの公式・任意点まわりのモーメントの和・モーメントから偶力を逆算する方法・簡単な計算例までスッキリ理解できるはずだよ。
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偶力の定義
偶力とは
大きさが等しく、平行で、向きが反対になっている二つの力
の組合せのことだよ。

ポイントは3つ
大きさが同じ
互いに平行
向きが正反対
この条件を満たした二つの力をまとめて「偶力」と呼ぶんだ。
偶力の特徴は、
合力(平行移動させる力)はゼロ
代わりに回転させる効果(モーメント)だけが残る
というところ。
だから、偶力は「物体を回転させる専用の力」とイメージすると覚えやすいよ。
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実例でイメージする偶力|物体は回るが移動しない
ペンをひねる動きは“偶力”の典型
机の上にペンを横向きに置いて、両端を指でつまんでみよう。
片方の端を上向きに押し
反対側の端を下向きに押す
このとき、ペンは回転しようとするけれど、机の上を横に滑っていくわけではないよね。
この両端の二つの力の組合せが、まさに偶力なんだ。

斜め方向の力でも偶力になりうる
二つの力が斜めを向いていても、
大きさが等しい
平行
向きが逆
という条件を満たしていれば、それも立派な偶力だよ。

さらに、見た目は偶力に見えなくても、成分分解してみると偶力が隠れているケースもある。だから、斜めの力が出てきたら、
水平成分
鉛直成分
に分解して、偶力の形になっていないかチェックしてみよう。

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偶力とモーメントの関係|基本公式
偶力による回転の強さは、モーメントで表すよ。

二つの力の大きさを P、その作用線どうしの距離を L とすると、
偶力によるモーメント M は
M = P × L
で表せるんだ。
これは「モーメント=力 × 腕の長さ」という、いつもの公式
M = F × L
と同じ形だね。
ただし偶力の場合は、「一点のまわり」ではなく、「二つの力の間隔そのもの」を腕の長さとして使っているイメージだよ。
偶力のモーメントの和|基準点に依存しない
任意点Oまわりのモーメントを計算してみる
次に、偶力のモーメントがどの点を基準にしても同じになることを見てみよう。

一方の力:点Oから距離 x
もう一方の力:点Oから距離 L−x
とすると、点Oまわりのモーメントの和は
M=P(L−x)+Px
左右の向き(符号)をそろえて計算すると、
M=P(L−x)+Px=PL
となって、xが消えてしまうのが分かるよね。
つまり、
偶力によるモーメントは、基準点Oの位置に関係なく常に M=PL
ということなんだ。
この「どの点をとってもモーメントが一定」という性質が、偶力を“純粋な回転作用”として扱う根拠になっているよ。
モーメントから偶力を求める方法
逆に、モーメントの大きさから偶力を逆算することもできるよ。
ある構造物にモーメント M が作用している
それを、間隔 L の二つの力の偶力として置き換えたい
というとき、偶力の一つ分の力 P は
P = M / L
で計算できるんだ。
(式:M=P×L を P について解いただけだね)
トルクを「二人で回す力」にバラして考えたり、あるモーメントを二つの集中荷重としてモデル化するときに、この関係式が使えるよ。
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計算例|斜めの力から偶力とモーメントを求める
最後に、簡単な例題で締めよう。

大きさ 14 kN
方向 45°
二つの力が対向していて、力の作用線の間隔が 2.0 m
というケースを考えるよ。
斜めの力を成分分解する
45°方向なので、
水平方向成分:14×0.707≒10 kN
鉛直方向成分:14×0.707≒10 kN
となるね。
ここで、鉛直方向の成分どうしが、同じ大きさ・平行・反対向きになっていれば、その部分は偶力とみなせる。
この例では、
偶力を構成する力の大きさ: 約 10 kN
力の作用線間隔: 2.0 m
だから、偶力によるモーメントは
M=P×L≒10×2.0=20 kNm
となるよ。
偶力 ≒ 10 kN
偶力によるモーメント ≒ 20 kN·m
という結果になるわけだね。
まとめ
偶力は「同じ大きさ・平行・逆向き」の二つの力
合力はゼロで、回転させる効果(モーメント)だけを持つのが特徴だよ。偶力のモーメントは M=P×L で表せる
力の大きさPと、二つの力の作用線間隔Lを掛けた値がモーメント。どの点を基準にしても、モーメントの和は常に PL だよ。モーメントから偶力も逆算できる(P=M/L)
与えられたモーメントを、一定間隔Lの二つの力としてモデル化したいときは、この式で偶力の大きさを求められるんだ。
FAQ
Q1:偶力は構造的にそんなに重要なの?
A:偶力は、「回転だけを表す力のモデル」としてとても重要だよ。
梁端の曲げモーメントや、ボルト接合部のねじり、部材端に作用するトルクなどは、しばしば「偶力の組み合わせ」として表現できるんだ。モーメントを直感的にイメージするうえでも、偶力の概念は外せないよ。
Q2:力のモーメントと偶力のモーメントは何が違う?
A:どちらも単位はN·mで、回転の強さを表す量だよ。
ただ、力のモーメントは「ある1つの力が、ある点Oまわりにつくるモーメント」なのに対して、偶力のモーメントは「二つの力のペア全体がつくる純粋な回転効果」という違いがあるんだ。偶力は基準点に依存せず、どこを基準に取ってもモーメントが一定になるのがポイントだよ。
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参考
#一級建築士試験
#一級建築士学科試験
#二級建築士試験
#一級建築士試験独学
#一級建築士試験過去問
#二級建築士学科試験
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