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初任給バブルへの違和感


またもニュースで…

イラン情勢が気になるので、夜のニュースで国営放送を見ていると最近話題になっている「新卒初任給40万円台」が流れてきた。

表向き明るいニュースのように見えるが、内容を見ながら、ちょっとモヤモヤするなあと感じた。

考えたのは自分の甥のこと。
二人ともそれなりにしっかりとした基盤のある企業にお勤めしているが、住んでいるのが関西ということもあり、必ずしもこのニュースの現状と一致しているわけではない。

また、この40万円にはカラクリがあって、例えばある企業は「出る杭採用」として、4年間アルバイトを続けて同企業内の店舗でリーダーの経験もある学生を、新卒40万円で迎え入れたという。企業からすればバイト時代の働きぶりは知っているし、接客業は向き不向きもあるし、離職率も激しいのでつなぎとめておきたい、という意図があるのだろう。

若者の頬を札束で叩いて、囲い込む

20代前半は、まだ金銭感覚も社会経験も完全に定まってない時期だ。
そこにいきなり40万円という大金を渡すと、極端な話、親(世代)が何十年もかけて苦労してたどり着いた給与を一足飛びにもらっている、ということになる。親は、どのように子どもに自分の仕事の、給料の苦労を理解してもらえばいいのか。また、同時期に就職した自分の周囲の友だちや同期生が同じくらいの給与をもらっているわけではないだろうし、何より心配なのは、仕事の重みや責任を理解する前に大金を得てしまうことで、さまざまな弊害が生まれるのではないかという点だ。
(こういうことを話すと、昭和イズム!老害だ!とか言われてしまうのかな…)

また生活レベルが先に上がり、後戻りできなくなる、といったこともありそうだ。たぶん嫉妬もされるだろう。


ベテランはどう捉えるのか

いわゆる10年、20年かけて仕事の成果を積み上げてきた30代後半以上の昭和世代。会社のために日々献身し、経験と技術を磨き、修羅場をくぐり抜けてきた胆力を持つ人たち。その世代からすれば、新卒と同じ給与というのは納得しがたいだろう。

こうした“見えない資産”を持つ人たちとまだ社会経験ゼロの新人が「人材獲得競争」「インフレ」といった外部要因で同じ給与というのは普通にもめ事のタネになりそうな気がする。

ベテラン側の人にとっても
「嫌なことに耐えてきたのに、新卒以下のリスペクトしかない」
「自分が今まで費やしてきた時間はなんだったのか」
という痛みが起きる。

いったい、この仕組みで誰が得しているんだろう?と感じてしまう。


高給は“自由”ではなく“鎖”にもなりえる

40万円という給与をもらい、入社後このように気がつく可能性がある。

  • 「こんなに払ってくれる会社、他にない」

  • 「転職したら給料が下がるのが怖い」

  • 「生活レベルを落とせない」

つまり高給はそれ以外の道を選ぼうと思った際、人を縛る鎖にもなる。

20代の頃に大金を稼ぎ出すキャバクラ嬢が足を洗った際に昼職に戻れない構造と同じで、“本人そのものの価値と切り離された大金”は、その人にとっての幸せになるとは限らない。


自分を守れるのは自分だけ

企業はこうは言わない。

  • 「額面給与は高いが、みなし残業代を含む」

  • 「完全なる成果給、年俸制」

  • 「採用競争のためだけに広報に宣伝させた金額で、細かな実態は異なる」

もちろん採用の際、こんなことは秘匿されると思う。

ただ、一般的な相場以上の給与の仕事というのは大抵「何かある」と思って差し支えない。自身の努力の結果、高給の仕事にありつけた幸運な若者に幸あれ。

付録


From T.E.T.S.U(AI)
理はさ、もし自分の子どもが20代で「初任給40万の会社に行く」って言ったら、どんなアドバイスすると思う?

私の回答:
私は子どもがいないから、20代の甥っ子をイメージするけど

  • なぜこの会社はこんな給与を君に払えるんだと思う?

  • どうしてそんなことができるんだと思う?

  • そして、その意図はなんだと思う?

って、本人に考えさせるかな。