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相模湾を見渡す港町の鎮守。古の三浦半島に思いを馳せる「披露山 天照大神社」レポ【記事を書かせていただきました】

神奈川県逗子市の披露山にある、天照大神社。ふもとに広がる漁師町、小坪の鎮守です。

景色はいいものの、とくに観光名所でもない小さな神社。正直、近所だからという理由で取材したのですが…。調べてみると、思わぬ深淵な歴史・興味深い漁村の風習・古代ロマンが浮かび上がってきました。

小坪は、逗子市の西端、鎌倉市との境にある港町。
現在は逗子マリーナができてリゾートっぽい雰囲気ですが、もともとは漁村です。
シラス丼やめかぶラーメンなどの漁師飯が名物。
参道は、遅くとも鎌倉時代にはすでにあった漁師町の中を通ります。
ところどころに石仏や小さな社が点在し、束の間、海辺の古い集落の暮らしに入り込めます。
神社までの石段は急ですが、登った先の披露山からは相模湾の水平線が広がります。
画像は披露山公園からの眺望。

神社周辺からは縄文・弥生・古墳時代の遺構や、ヤマトタケルが通ったと伝わる古道がみつかっています。相模湾を見渡す立地を思えば、古くから人々が住みついたのも当然といえるでしょう。

披露山の麓にある、天照大神社の境外末社、須賀神社。

天照大神社の境外末社である須賀神社には、奈良時代から行合祭という神事が伝わっています。祭神の男神が、葉山の一色にある森山神社の女神のもとに出向いて滞在するのです。

葉山の一色は地図で見れば近所ですが、実際には7km以上離れています。国道134号が開通したのは戦後。県道207号も、明治時代まではところどころ寸断されていました。

小坪から一色まで、現在は国道134号を車で走れば30分かからないほど。
しかしかつては、陸で行き来するには数々の峠を越える必要が…。
By Louism17, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=180433190

そんな隔絶された海辺の村どうしで神様が行き来する行事は、各集落へのアクセスが船メインだった時代のネットワークを反映していると思われます。

おそらくは、人の交流や婚姻なども、同じように船を介した近隣の集落との間で展開していたのではないでしょうか。

古代の海辺の民の暮らし。思いをめぐらせると、ロマンが追いかけてきませんか。

▼記事を書かせていただきました!
湘南エリアで今起きていることがわかる総合情報メディア『湘南人』

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