死ぬまでに見たい画家100人の作品 40人目 高村総二郎
2月某日 東京駅すぐ近くの大丸東京店でアートの祭典「ART ART TOKYO」の会場にて高村総二郎さんの作品を見てきました。写真は撮影禁止でした。
死ぬまでに見たい画家100人の作品リスト
100人全て見終えてたら、最も私が心を動かされたNo1 アーティストを発表します。
高村総二郎:現代社会を映す日本画家
高村総二郎は1965年大阪府生まれの現代アーティストです。1988年に京都市立芸術大学の日本画専攻を卒業しました。彼は、現代アートの難解さを感じさせず、日本画の伝統的な技術や技法を用いながら、直感的で斬新な作品を生み出しています。
作風と代表的なモチーフ
高村の作品は、「日本と西洋」「立体と平面」「過去と現在」といった相反する要素を一つの画面に融合させる点に特徴があります。代表的なシリーズには、日清食品の「カップヌードル」や「金鳥」の蚊取り線香といった誰もが知る商品パッケージを描いたもの、ギリシャ・ローマの石膏像に浮世絵を投影して描く「纏」シリーズ、自身が住んでいた「四畳半」の畳を描いたものなどがあります。
特に「カップヌードル」シリーズは、ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホルへのオマージュと捉えられることが多い作品です。ウォーホルが大量生産・大量消費社会の象徴として「キャンベルスープ缶」をシルクスクリーン版画で制作したのに対し、高村は現代日本における同様の象徴として「カップヌードル」を選びました。しかし、ウォーホルとは異なり、高村はシルクスクリーン技法を用いず、全ての作品を手描きの一点ものとして制作しています。背景もグラデーション、ドット、市松模様、箔の使用など、一つ一つ異なる意匠を凝らし、大量生産品をモチーフとしながらも、それぞれの作品に独自の個性を与えています。
高村は、現代も大量生産・大量消費の時代であることは認めつつも、ウォーホルが指摘したような社会の虚無感ではなく、むしろ現代社会における大量生産品が人々の生活を豊かにする側面もあると捉えています。
「纏」シリーズでは、西洋の古典的な石膏像に日本の浮世絵をプロジェクターで投影し、その像を描きます。これにより、西洋と東洋、立体と平面、白黒とカラーといった対比を表現しています。技法的には、アクリル絵の具と日本画の絵の具を併用しています。
経歴と評価
高村は会社勤めができない性格と考え、作家の道を選んだと語っています。大学卒業後、国内外の展覧会やアートフェアに多数参加し、精力的に活動しています。
主な活動歴:
尖展(2004年~)
損保ジャパン美術財団選抜奨励展(現・SOMPO美術館 FACE展)(2008年)
トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展(2011年審査員推奨、2014年準大賞)
日経日本画大賞展(2015年)
アンディー・ウォーホル インスパイア展(2014年)
国内外のアートフェア(アートフェア東京、アートアジア福岡、RED DOT ART FAIR MIAMIなど)への参加
全国の百貨店やギャラリーでの個展多数開催
他の日本画家が選ばないような現代的なモチーフを扱いながらも、日本画の技術に基づいた完成度の高い作品は、現代アートシーンにおいて独自のポジションを確立しています。彼の作品は小学館の『日本美術全集』にも掲載されるなど、高く評価されています。
