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【超短編】泣いてていいからね

ずっと孤独だった


幼い頃から
周りに人がいても
いつもどこか満たされない感覚と
一緒にいた


それは孤独ではない
と、思うかもしれないけど
ポカンと1人いつも抜け殻だった


ある日の帰り道


河川敷を歩いていると
1人の少年が
大きな石の上に座って
涙を流していた


私は気づいていながらも
声をかけることが
できなかった


それは感じ取ってしまったから
とても切ない感情と
壁が見えた


でもそれから毎日
その道を通りながら
少年を探していた


(声をかけてあげればよかったのかも。。)


そんな気持ちがいつも心の奥に
つっかえていた


その日はとても夕日が綺麗だった


河川敷からはどんなふうに見えるんだろう


そんなことを思いながら
河川敷にさしかかる


とても大きくて綺麗な夕日が見えた


少しだけ立ち止まり
見ていると


視界に少年が見えた


(あっ。。。)


また静かに少年は涙を流しているのが見えた


あの時みたいに
後悔はしたくない。。


河川敷を降りて
少年の元へ向かう


近づく手前


私を1人の男性が追い抜いた


男性「どうしたの?」


のぞきこみながら少年に話しかけていた


少年「ちょっと、、、悲しいことがあって、、、」


男性は同じ石に座り
ピッタリ少年に寄り添っていた


男性「泣いてていいからね」


少年は今まで以上に
涙が止まらないようだった


私はそこに立ち尽くしていた


ただ気づかれてはいけない。。
静かに気づかれないように
その場をあとにした


帰り道
夕日を見ながら
とても晴れやかな気持ちになった


(素敵な方もいるんだな。。。)


そんなことを思いながら
家に帰った


あれから、なんとなく日々を過ごす中で
ぼんやりと毎日が過ぎていった


数日後
河川敷を通ったら
今度はとても大きくて綺麗な
虹が出ていた

あまりに綺麗で
写真を撮ろうと
河川敷を降りていった


少し小走りだったせいか
足がもつれて
転ぶように降りた


(痛っ。。)


服には少し砂がついたので
足元を見ながら
はらっていると


男性「大丈夫ですか?」


と、声がした


ふと顔を上げてみると
あの日
少年に寄り添っていた男性だった


私「あ!だだだいじょうぶです!」


転んでいる所を見られてしまった恥ずかしさと
あの男性にまた会えたという嬉しさで
顔は赤くなっていたと思う


男性「あなた、、もしかして、、」


(え?気づいた!?)


男性「どこかで見たような気がするんですよね。。」


(はぁ🥹気づかなかった。。)


私「よくいる顔なんで。。🤭」


男性「笑😆」


男性「では、、」


私「あ!ありがとうございました!」


男性「いえいえ」


男性は去っていった
彼は河川敷で
優しさと救いを
あたえていた


それは
押し付けではなかった


時には寄り添い
声をかけていた


この希薄な世の中にも
こんな方もいるんだな。。
と心が温かくなった


いつも心が一人ぼっちだと思っていた


でも男性を見て
自分から寄り添うことの
素晴らしさを
知ることができた


孤独な壁を
少しだけ
取り除いてみたい。
と思った


そんな私の気持ちを
夕日がそっと押してくれたような気がする。。。




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