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五感よりも深く──虎猫からの手紙【58】心の活動が日々を満たす

虎猫と文通を始めて、もうすぐ2年。

お互いに姿を知らないまま、この関係が長く続いている。
普通では考えられない距離感かもしれない。

会ったことも、話したこともない相手に、私は心のままに何でも書く。

虎猫の返事には、こんな言葉があった。

「手紙の中の白猫は自信に溢れている。
堂々と自分を曝け出している。
それが白猫の姿です。
輝いていて、その姿からいつも勇気と希望をもらっている。」

リアルな日常では、誰にも言われない言葉だと思う。手紙だからこそ、飾らずにいられる。
だから、ありのままの自分がそのまま紙の上に現れる。

五感に触れなくても、心だけで深くつながれる。
会ったり声を聞いたり、触れ合ったりしなくても、安心できる関係があることを、この文通で初めて知った。

結局、人間関係で大切なのは、どれだけ心を開き、どれだけ本当の自分を差し出せるかだと思う。

私たちは、お互いの心しか見ていない。
だからこそ、余計な情報に惑わされずに済む。


ふと、星の王子さまの言葉が浮かぶ。

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは目に見えないんだよ」

これは、今の私たちにそのまま当てはまる。
この「心の活動」が私自身を柔らかく解してくれている。
まるで心の柔軟体操のようで、普段使わない筋肉を丁寧に伸ばしている感覚だ。

虎猫の手紙にはこうも書いてあった。

「限られた時間が減っていく中で、その向こう側に白猫が待っている姿が目に浮かぶ。
日々近づいている。
その時間さえ愛おしい。
私たちは何も特別なことをしなくても、ただ生きていればいいんです。」

この「ただ生きていればいい」という言葉が胸に残った。

複雑に見える人生も、紐解けば毎日の「生きる」の積み重ねでしかない。
朝が来て、夜がきて、また次の日が始まる。
それだけでも十分に尊い。

頭だけでなく、心を使って物事と向き合うと、世界の見え方が少し変わる。
与えられた時間をどう使うのかは、人それぞれでいい。

これからも、誰とも比べず、標準にも合わせず、自分だけのオリジナルな時を、刻んでいきたい。


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