バーニングシップフラクタルと仲間たち4
どうも、108Hassiumです。
バーニングシップフラクタルと同じような「$${z^2+c}$$に絶対値関数を混ぜてできるフラクタル図形」をひたすら紹介する記事、第4弾(内容的には実質第3弾)です。
※☟第1~3弾
生成規則
今回は、以下のような式で表される関数のマンデルブロ集合を紹介します。
$${(f_1(f_2(x)x-f_3(y)y)+a,2f_4(x)f_5(y)+b)}$$
ここで、5つの関数$${f_1}$$~$${f_5}$$はそれぞれ以下の4種類の中から選ぶものとします。
$${x}$$
$${-x}$$
$${|x|}$$
$${-|x|}$$
4つの関数の中から5回選ぶので$${4^5=1024}$$種類の関数ができそうに見えますが、実際は見た目が違うだけで同値な関数だったり、同値ではないけど生成されるマンデルブロ集合が合同だったりする関数の組み合わせが大量に混ざっています。
というわけで、式の形を制限して同値な式を潰し、同じマンデルブロ集合になるものは適当に1種類を選び、という感じで全パターンを調べ上げたところ、合計で78種類のマンデルブロ集合が見つかりました。
0回
前回の記事と同様に、絶対値関数の使用回数によってグループ分けして紹介します。




この4つは既に他の記事で何度も紹介したものです。
1回
00001
絶対値関数の使用回数に加えて、さらに絶対値関数の位置でも分類し、それぞれの小グループを5桁の2進数でラベル付けをしました。(1の位置が絶対値関数の位置を表しています)

これは1本目の記事で紹介した「perpendicular burning ship」です。

00010

これは1本目の記事で紹介した「heart mandelbrot」です。

これは1本目の記事で紹介した「perpendicular mandelbrot」です。


00100


各小グループ(2進数でラベリングした分類)には基本的には8つのマンデルブロ集合が含まれるのですが、対称性は8つ全部同じで、合同なものを排除すると対称性がある場合は4種類、ない場合は2種類のマンデルブロ集合が得られるようです。(一部例外あり)
01000




10000

これは1本目の記事で紹介した「celtic mandelbrot」です。

これは1本目の記事で紹介した「celtic mandelbar」です。
$${|x^2+y^2|=x^2+y^2}$$になるため、番号が「100」から始まるグループでは得られるマンデルブロ集合のパターンが減少します。
2回
00011
$${|x||y|=|xy|}$$ですが、数え上げ方法の都合により$${|x||y|}$$の絶対値関数の使用回数は「2回」としてカウントしました。

これはバーニングシップフラクタルです。

これは分解型複素数版のバーニングシップフラクタルです。
00101


00110


01001


このあたりの特徴の薄い図形を見ると「3本目の記事で同じやつ出てこなかったけ?」と思うかもしれませんが、どうやら3本目の記事で紹介したものとの被りは一切ないようです。
01010




01100


10001

これは1本目の記事で紹介した「perpendicular buffalo」です。
10010

これは1本目の記事で紹介した「celtic heart」です。

これは1本目の記事で紹介した「perpendicular celtic」です。
10100


11000




3回
00111


01011


01101




01110




今回紹介する図形のうち点対象であるものは、01101と01110グループの8種類のみでした。
10011

これは1本目の記事で紹介した「バッファローフラクタル」です。
バーニングシップ変換を使うと、バッファローフラクタルの定義式は$${B(z^2)+c}$$と表せます。(バーニングシップフラクタルは$${B(z)^2+c}$$)
10101


10110


11001


11010




11100


4回
01111


10111


11011


11101


11110


5回


集合写真
今回紹介した78種のマンデルブロ集合を1つの画像にまとめてみました。

ついでに3本目の記事の画像もまとめました。

※3本目の記事で紹介したマンデルブロ集合は20種類なのですが、紹介しなかった3種類(絶対値関数の使用が0回と4回のもの)を加えてあります。また、絶対値関数の使用回数が2回の(x+i|y|)(x-i|y|)+cを除外し、代わりに(x+iy)(x-iy)+cを追加してあります。
そして、1本目の記事の12枚もまとめました。

鉱脈
以前の記事で紹介したグループの定義式を、今回の冒頭の説明と同じ形式で書くと以下のようになります。
1本目の記事:$${(f_1(x^2-y^2)+a,2f_2(x)f_3(y)+b)}$$
3本目の記事:$${(f_1(x)+if_2(y))(f_3(x)+if_4(y))+c}$$
今回取り上げた$${(f_1(f_2(x)x-f_3(y)y)+a,2f_4(x)f_5(y)+b)}$$という形の式は、実は2本目の記事で間接的に触れています。
そして、同じく2本目の記事で触れた式として以下のようなものがあります。
$${(f_1(f_2(x)-f_3(y))f_4(f_5(x)+f_6(y))+a,2f_7(x)f_8(y)+b)}$$

見ての通り、このグループでは関数を選択する場所が8箇所もあります。
なので単純計算だと生成される関数は65536通りで、同値な関数や合同な図形を排除した場合のパターン数を概算してみると600パターンを超えました。
というわけで、この系統の全列挙&全紹介はかなり大変そうです。
前例
今回の調査には、実は前例が存在します。
合同なマンデルブロ集合に対する選択の違いはありますが、おそらく全く同じ形式の関数のマンデルブロ集合を全列挙しています。
なお、この動画では全78種の図形に対して個別に名前を付けていますが、命名があまりしっくりこなかったので今回の記事では名前については触れないことにしました。
