【詩】声のありか
書くとき私は
私の声が聞こえる
ぶれて、揺れて
やがてさまよう
死者と
これから産まれる者と混ざる
私は彼らに私を委ねる
借り物の身体にも
愛着はある
いつでも窓は開け放しておく
赤子も老人も女も男も
気軽に土足で上がり込む
ホストは大抵カウチに寝そべり
微笑みながらそれを見ている
現実を
現実たらしめるのは時間と空間
私にとっては疑わしい
人は何を分かち合う?
破片にも
広い時空が開くと願う
言葉は重荷を背負っている
意味はあなたを閉じ込める
つまらない
私はそれにノイズを入れたい
私はそれに茶々をいれたい
超えてゆきたいと思うなら
地に足をつけるのだ
神秘とは巷の裂け目に光るのだから
