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【エッセイ】私は大阪が分からない

私は以前『味園ユニバース』という映画を観たことがある。味園ユニバースという建物が舞台となった作品だ。渋谷すばるさんが主演で、渋谷さんの圧倒的な歌唱力も印象に残っているのだが、とある登場人物が印象に残っている。それはリヤカーを引いたホームレスの男性だ。都内にもホームレスの人はいるが、リヤカーを引いた人は見たことがない。だから映画の中の演出かなと思っていた。
大阪に行く機会があって、ついでに味園ユニバースを見に行こうと思った。その道中でリヤカーを引いたホームレスの男性を見かけたのだ。
私は本当にいるんだと思って、まじまじとその男性を見てしまった。

私は大阪にちょこちょこ行くが、行くたびにこの街がよく分からないと思う。
大阪は独自の発展をしている街だと思う。福岡や名古屋など行ったことがあるが、どこか街の雰囲気が似ているような気がする。しかし大阪はどの街にも似ていない。大阪のどの街角を写真で切り取っても、ここは大阪だと分かるような気がしている。

道頓堀には派手な看板がたくさんあると思ったら、シックでこじんまりとした松竹座がある。大阪駅を出ると、ガラス張りの高層ビルがあると思ったら、レトロな外観の阪急うめだ本店がある。
よく言えば古いものと新しいものを両立させている。悪く言えばカオス、統一感がないのかもしれない。

ようやく大阪に何度も行って、この街を言語化出来たような気がしている。私は大阪を少しは分かったと言えるだろうと思っていた。
しかしこの前、大阪城に行った時に鷹を連れたオジサンたちがいた。
なぜオジサンたちは鷹を連れているのだろうか?
オジサンたちは鷹匠なのか?
そもそもどうして鷹を大阪城に連れてきたのか?

やはり私には大阪が分からない。

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