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#13 オーストラリア寮生活⑤|12歳のボーディング、オーストラリア中学生の課外活動とスポーツ

「“課外活動”も教育の一部」
息子が通うクイーンズランド州の私立校では、机上の勉強以外に授業外の活動=Co-Curricular(コーカリキュラー)が、教育カリキュラムの一部としてしっかり組み込まれています。

今回は、運動することが大好きな12歳の、オーストラリアでのスポーツ体験をご紹介します。


Co-Curricularとは?

Co-Curricularとは、授業(Curriculum)外でありながら、教育的価値があると位置づけられている活動のこと。たとえば:

  • スポーツ

  • 音楽

  • 奉仕活動

  • 社会貢献プログラム

  • STEM(ロボットや科学系のクラブ)

  • 演劇

などが該当します。息子の学校では最低1つ以上のCo-Curricular活動への参加が事実上必須レポート(成績)に活動内容やレベルが明記され、のちのち学内のキャプテンやリーダーに立候補する際の推薦材料にもなります。

入学時にも「Co-Curricularには学校に慣れてからではなく、最初から参加することが重要です」と明記されていました。

学期ごとのスポーツシーズン(Term制)

スポーツはCo-Curricularの中でも花形のひとつ。しかもオーストラリアでは日本の部活動のように、1年を通して同じスポーツをやるのではなく、学期(Term)ごとにシーズンスポーツが変わるというのが特徴です。

Termごとの競技シーズン(公式戦のある種目/男子の場合)

  • Term 1:クリケット、ディベート、ローイング、セーリング、スイミング、バレーボールなど

  • Term 2: クロスカントリー、フットボール(サッカー)、テニス、ウォーターポロ、器械体操など

  • Term 3:バスケットボール、チェス、ラグビーなど

  • Term 4:陸上競技など

なお、各シーズンの前にプレシーズン練習が必ずあります。たとえば、Term3のラグビーの試合に出場したければ、Term2のプレシーズン練習への参加が必要。なので実質的には1Termあたり2種目のスポーツを並行していることになります。

「ディベートやチェスってスポーツなの?」

不思議なのは、ディベートやチェスが「スポーツ」の分類になっていること。これはイギリスなど英語圏の伝統校で、スポーツとは身体運動に限らず「人格形成を伴う競技活動全般」を意味することに起因します。

競技性・戦略性・対外試合があるディベートやチェスも、精神を鍛える“スポーツ”とされ、対外試合の成績も評価対象になるんです。

スポーツのチーム編成の仕組み

スポーツの編成方法は競技によって異なります。

  • 年齢(例:12歳以下)で区切る場合(ラグビーなど)

  • 学年(Year)単位で分ける場合(バレーボール、フットボールなど)

各学年や年齢グループにはそれぞれコーディネーターが付き、練習も学年(年齢)ごとに曜日が決められています。

その中でさらにA~D(人数によってたまにE)までのチームに振り分けられます。これは実力によるものなので、初心者はDやEからスタート。Aチームの対戦相手は別の学校のAチーム、Dチームは相手のDチームと試合が組まれるので、誰でも必ず同じようなレベル感で試合に出場可能。いわばベンチウォーマーがいないシステムです。

うちの息子もラグビー初心者としてスタートし、ボールの投げ方も知らなかったのに、試合に出場できています。この点は本当にありがたい。

留学初年度、息子が選んだスポーツは…

  • Term1:バレーボール(初体験)

  • Term2:フットボール(小4まで日本で経験)

  • Term3:ラグビー(完全未経験)

サッカーは経験があったものの、本格的にクラブチームでやっている生徒が多く、Bチームでフォワードとして出場。またオーストラリアでは幼いころからラグビーに慣れ親しんでいる子が多いため、完全初心者の息子は年下の子に吹っ飛ばされることもあるとか(笑)。でも本人は楽しんでいます。

ボーディング生ならではの課題や悩み

① 朝練に起きられない問題

寮では夜スマホを預けるため、息子朝6:30の練習に起きられず寝坊することがあります。目覚まし時計はかけているけど、「ああ!2度寝!」ということも。

さすがに朝5:00出発の試合の遠征は先生が見回りに来てくれたそうですが、普段は自分で起きなければなりません。朝練参加が出場機会に直結するので、自分で起きる力=寮生活の自立にもつながる課題です。自宅にいれば、私が起こしていただろうけれど、こればかりは自立してもらうしかない。親としては、「まぁ頑張れ」としか言えないですね…

② ホリデー中の合宿・練習試合に参加できない問題

学期と学期の間のターム休みには、各スポーツで合宿・練習試合・遠征などが組まれます。これらは次のシーズンに向けたなかなか重要な活動で、チームのレベル分け(A〜Dチーム)にも影響するのですが、ボーディング生にとっては参加が難しいという課題が。

というのも、寮はホリデー中に閉まってしまうため、滞在先を自分で確保しないといけません。

滞在先の候補としては:

  • 友人宅にホームステイする(ただし「Blue Card(ブルーカード)」=子どもと関わる大人に義務づけられている犯罪歴チェック済みの証明書、を成人家族全員が持っていないと不可)

  • ホームステイ手配業者を使う(ただしスポーツ活動への送迎は基本的に不可)

などがありますが、まだ渡豪間もない時期だと、そこまで深い信頼関係を築いた家庭がないのが現実。実際、我が家も頼める家庭は1軒だけありますが、2〜3週間すべてをお願いするのは現実的ではなく、先方の予定や負担も考慮しなければなりません。

こうした背景から、ボーディング生がスポーツのトップチームに食い込むには、やや不利な環境があると感じます。ただし、今後親同士の関係性や環境が整っていけば、改善の余地もあるでしょう。ボーディング生だからと言って親も子を送りっぱなしにはせず、人間関係を構築していく必要性に直面しています。

まとめ:スポーツは学びの一部、でも寮生にはハードルも

オーストラリアの私立校では、スポーツは「教育の一環」として非常に重視され、参加や継続がレポートに記載されるなど、将来にもつながる重要な活動とされています。

ただし、寮生の場合はホリデー中の活動参加が難しいなど、現地生徒と同じ条件で挑むには越えなければならない壁も多いのが現実。

それでも、初心者でも出場できるチーム編成や精神面の成長など、スポーツを通じた学びは多く、本人の頑張り次第でしっかりチャンスが用意されています。


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