#55 オーストラリア留学と学び⑰|デジタルと、ものづくりで学ぶYear7のTechnology(テクノロジー)
長男の通うオーストラリアの私立校では、「Technology(テクノロジー)」の授業が週に2コマあります。
この教科は大きく2つに分かれていて、
Digital Technologies(デジタル・テクノロジー):コンピュータ・データ・プログラミングを中心に学ぶ
Design Technologies(デザイン・テクノロジー):ものづくり・デザイン思考・サステナビリティを中心に学ぶ
Year7とYear8の2年間で、それぞれを半年ずつ学ぶように設計されています。
日本ではあまり馴染みのない科目ですが、感覚的には「技術・家庭科」に理科・情報・美術を掛け合わせたような内容。より専門的に、そして社会で使える知識やスキルを実践的に学ぶ授業です。
ちなみにどちらの科目も、いわゆる「テスト一発勝負」ではなく、学期中に出される課題を進めて提出し、その内容で評価される仕組みとなっています。
それでは、テクノロジーの授業ではどんなことを学ぶのか、タームごとにご紹介していきます。
セメスター1:Digital Technologies(デジタルテクノロジー)

Term1|プログラミングとアルゴリズム設計
使用言語はPython(パイソン)。
Turtleグラフィックスというモジュールを使って描画演習を行い、
アルゴリズムの基礎、そしてドローンの仕組みと制御にも触れます。
Term1の課題は、
「Python Turtleを使って迷路を脱出するプログラムを設計・実装しなさい」
というもので、ロボットやドローンが障害物を避けて目的地に到達する救助支援シミュレーションを想定した課題でした。
プログラミングはやったことがなかった長男ですが、「コードの構文が正確で、細部に工夫も見られる」と高評価。
ただし、最初の案→改善版→完成版といった開発プロセスを段階的に示すことが今後の課題とのことです。
と言っても…私は内容を聞いても正直さっぱりですが(笑)、
迷路の中を犬が抜け出すという設定で、色や線の太さなどにオリジナリティを加えて設計したという自画自賛の内容でした。
Term2|サイバーセキュリティ実践演習
Term2ではサイバーセキュリティがテーマに。
オンライン上で出題される100問近い問題を指定日までに全問クリアするという進捗管理型の課題でした。
毎週、「今週は28問ペースで進めると完了できる」といった進捗コメントが個人ポータルに表示され、親にも見られるので「やったの?」「やれてるの?」と毎週のようにプレッシャーをかけていました…。
内容は「ネット上の脆弱性を見つける」「セキュアコーディング」「SNS上の詐欺を見抜く」など、中学生にはかなり高度なもの。
「難しすぎて分からない」と言いながらも、ここは寮生の特権。寮にいる上級生にアドバイスしてもらいながら全課題をやりきり、A+(最高評価)を取得しました。
セメスター2:Design Technologies(デザインテクノロジー)

Term3|栄養と食のデザイン
後半はデジタルから「デザイン&ものづくり」の世界へ。
最初のユニットは、食材の栄養価を調べ、レシピを改良し、製作・評価・コスト算出までを行う総合的なプロジェクト型学習です。
デジタルテクノロジーと違って、こちらは親にも分かりやすい!そして親元を離れて食生活の乱れ→体重増加が気になっていたので、このトピックは本当に実践的だったと思います。
具体的には、健康的な食習慣や食品の特性を分析し、
「スポーツをしている男の子向けの栄養価の高い自作エナジーバーを開発する」
という課題が出されました。
既存のピーナッツバター×オーツベースのレシピをもとに、
甘味料やトッピング、風味を自分なりにアレンジ。
たとえば…
甘味料:はちみつ → デーツペーストまたはバナナ+少量のはちみつに変更
→ 自然な甘みとしっとり食感、食物繊維・カリウム増チョコチップ:ダークチョコ → カカオニブ+少量チョコに変更
→カカオニブには抗酸化作用があり、甘さ控えめながらも「ご褒美感」をキープ風味:シナモンを加え、焼くか焼かないかによって風味変化を分析
→ 「焼くと香りがまろやかで甘みが増す」と結論
その後、材料費の算出・制作工程・自己評価までをレポートにまとめました。
先生からの評価はとても高く、
「デザインに影響した要素を詳細に説明し、技術用語を使って明確にプレゼンできた」
と、こちらもなかなかの高評価でした。
Term4|エプロン制作
Term4は、ミシンを使ったエプロンづくりの課題に入っています。
小6のときにすでにミシンの扱いはマスターしているので得意分野かもしれません。
ただ、当時のエプロンはほつれが目立ってクオリティがいまひとつだったので、今回はぜひ丁寧に、クオリティファーストで取り組んでほしいと思っています。
Year7のテクノロジー授業:まとめ

男子が好きそうな要素が詰まった、理論と実践を組み合わせたテクノロジーという科目。
Year7は導入的な段階とはいえ、内容はすでにかなり専門的です。
Digital Technologiesでは、プログラミングやセキュリティを通して、これからの時代に必要なデジタルリテラシーを体系的に習得。
Design Technologiesでは、ものづくりや食のデザインを通して、「どのように作り、なぜそう作るのか」という思考の順序と多角的な視点を養います。
離れて暮らす親としても、
「実生活に直結する学びをこうやって体験的に身につけているんだ」と実感できる、とても意義あるカリキュラムだと思います。
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