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#53 オーストラリア留学と学び⑮|芸術とは縁遠いYear7男子のArt系3科目のまとめ(ドラマ/音楽/美術)

オーストラリアの私立校で学ぶ中1(Year7)の長男の授業。前回は主要4科目(Math / English / Science / Humanities)を取り上げましたが、今回はArt系3科目の実態をご紹介します。

各科目は基本週2コマ。わが家の長男はスポーツ男子で、芸術系の習い事経験ゼロと、やや苦手分野に入ります。それでも「つくる」「発表する」「ふり返る」を通じて、なんとかやれている状況です。


① Drama(演劇)

日本の中学では馴染みがないかもしれませんが、長男の学校では必修科目です。思春期の男子が自己表現をするのって、ちょっと恥ずかしいかもしれません。ですが、きちんとやらなければ成績に響きます。具体的にどんなことをするかというと…

Term 1|パントマイム&ムーブメント(動き)の基礎

  • 「見せる」動きの基本

  • 環境音・効果音・声・沈黙など、音効果の理解
    テストは、個人で行うパントマイムの発表

Term 2|サウンド(音)とムーブメントの発展編

  • 動きに音を加え、物語性を強化する
    ※テストは、小グループでの発表

Term 3|Media(映像)入門

  • カメラアングルや撮影の基礎
    ※テストは、小グループで映像作品を構想・制作・上映。

学校のポータルに作品がアップロードされたので私も視聴しました。犯人役が追っ手から逃げる短いシーンを、俳優/カメラ/音楽/監督に役割分担して共同制作。スタント場面の表情づくり、主人公が飛び出してくる時のカメラワーク臨場感ある音編集の滑らかさに「おっ」と感心しました。先生評価も上々で、良いチームワークだったように思います。

Term 4|サステナビリティを考える

  • 「地球が燃えている」とか「空のペットボトル」の写真など、地球の未来を脅かす刺激的な教材からテーマを選び、グループで脚本を作り、演劇の制作、上演
    ※テストは、グループワークがそのまま評価されます。

なかなか難しいことが並びますが、チームワークが大切なので、評価にはできあがった作品だけでなく、過程も重視されるのが特徴的です。


② Music(音楽)

Musicという科目の目的は、Listening(聴く)/Performing(演奏・歌唱)/Composing(作曲)/Responding(鑑賞・分析)の4技能強化と掲げられています。

五線譜を読んだり音符を書いたりなども行い、音楽に親しんできていない長男にはなかなかハードルが高い科目です。

セメスター1(Term1とTerm2)

  • リズム、音階、歌唱、演奏のほかに、初めて見た簡単な楽譜を理解してピアノを弾く=初見奏、メロディーの作曲など

  • Term1テスト:課題曲を音程に気を付けて歌う/初見奏

  • Term2テスト:リズムをタップする/初見奏

セメスター2(Term3とTerm4)

  • 新しいリズム、五線譜への音符の書き、作曲や音楽鑑賞と分析

  • Term3テスト:課題曲を両手で弾く、モーツァルトの曲の分析(ちなみに演奏スキル:12/20/分析13/20 → 計25/40という評価でした)

  • Term4テスト:課題曲の演奏

音楽未経験スタートなので、パフォーマンスに関しては日本から持参した小型キーボードを使って寮で反復練習しています。初見奏の練習もしたようで、楽譜も半年かからずに読めるようになっていました。「両手で弾けるようになったよ!見て!」とテレビ電話してくることも笑


③ Visual Arts(美術)

日本の美術の授業と近い部分もありますが、制作(Making)⇔鑑賞・考察(Responding)の往復がしっかり設計されています。

水彩画やデッサンなど、さまざまな絵を描いていましたが、その中からTerm3の課題をご紹介します。

Term 3:抽象画(Abstract Painting)

  • 形・線・色の特性を生かし、習ったペインティング技法を組み合わせて抽象作品を制作。ペインティング技法とは、

    • Blending(色をなじませて滑らかに混ぜる技法)

    • Hard edge(境界をくっきり分けて塗り分ける技法)

    • Sgraffito(表面をひっかいて下の色を露出させる技法)

    • Fine lines(細い線で精密に線描する技法)

    • Dry brush(乾いた筆でかすれた質感を出す技法)

    • Layering(薄く色を重ねて深みや変化を出す技法)

    • Paint pens(塗料入りペンで線や細部を描く道具・技法)

  • Artist Statement(作品解説)を100~200語で添える。その際、美術の専門用語を必ず使用する。

長男の作品テーマ:混沌の宴

混沌の宴(実際は英語表記です)
  • 画面中央の焦点、視線の動き、配色のコントラストなどを専門語で説明して、どこがポイントなのかを明確にする必要がありました。

  • 結果:5つのポイントで評価されます。Exploring & Responding(探究と応答/鑑賞・考察)/Evaluation(自己評価)/Documentation(制作記録)/Creating(創作)は概ね良好。Reflection(振り返り)が少々弱く、総合では「やや上」という評価に。


まとめ:芸術が“苦手”でも、伸びどころはある

芸術経験が全くのゼロのため、苦戦している3つの芸術科目。私も「美術」の時間は、本当苦痛でした。だって何を描けばいいのか、案さえ浮かばないんだから。それに比べたら、長男は案は浮かぶというのでまだ伸びしろがあると思います。

そして、オーストラリアでの芸術科目は、実際できあがった作品はもちろんですが、「チームワーク」と「個人の振り返り」にもかなり重点が置かれるのがポイント。その部分を強化すれば、成績も上の方を狙えるのではないかと考えているところです。

またこういった芸術科目は、「楽しい」方が上回ってしまい、授業態度が悪くなってしまいがち(先生の話を聞かない、とか、グループワークが盛り上がりすぎてうるさいとか)なのが盲点。落ち着いてしっかり伸ばしていって欲しい科目です。

🟪オーストラリアでの「学び」については、以下のマガジンにまとめています

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