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#112 オーストラリア寮生活㉘|寮生の行動範囲の狭さをどう乗り越える?送迎・宿泊のお礼はいくら払う?

11歳でオーストラリアの私立校に単身留学した長男も、今では13歳になりました。

親や親戚が現地にいない「完全な単身留学生」として寮生活を送る中で、切実に向き合うことになったのが「行動範囲の狭さ」という課題です。

今回は、学生ビザ(Subclass 500)の規定やオーストラリアの「児童保護制度」で保護されている未成年寮生の現実と、その制限の中でわが家がどのように行動範囲や習い事を広げていったのか、具体的な対策をまとめようと思います。


なぜ単身留学生の行動範囲は「狭い」のか?(法律と学校のルール)

オーストラリアでは、18歳未満の学生ビザ(Subclass 500)保持者に対し、滞在中の生活全般を安全に管理することが法律で義務付けられています。

親が現地にいないわが家の場合、学校が保護者に代わって法的責任を負っているため、州の児童保護制度や学校のルールによって長男は厳重に守られています。たとえば、

  • 一人での外出制限:寮外への単独行動は不可(地元のお店に行く際も、寮生2人以上+寮長の許可が必要)

  • 週末の遠出:大人(ホスト)の設定が必要で、日本にいる保護者と寮長の両方の許可が必須

  • 外泊の条件:州の児童保護制度に基づき、外泊先の18歳以上の家族全員が「ブルーカード(児童保護資格)」を所持していることが条件。また提出も寮から求められます

これらは遠く離れて暮らす親にとって大きな「安心材料」である一方、「親が現地にいないと行動の自由度が著しく下がる」というデメリットもあります。

週末に親戚や家族が迎えに来て自由に外出できるローカルの寮生と比べると、単身留学生はどうしても出かけるチャンスが少なくなりがちです。

これは課外活動(スポーツ)でも同様で、サッカーやラグビーなどを1年中続けたくても、シーズン外の外部クラブへの送迎制度は寮にはありません。そのため、単身留学生は校外活動への参加を諦めざるを得ないケースが多いのです。


留学2年目、送迎なしの習い事(セーリング)に、週末通えるようになった理由

そんな環境の中、わが家の長男は留学2年目の今年、週末に校外でセーリングの練習へ通えるようになりました。

学校のセーリングにYear 7から参加し始めた長男ですが、練習は海で行うため、そもそも寮からの送迎がありません。前シーズンはレースに出られず練習組だった長男は、「次のシーズンこそレースに出たい!」と日本への一時帰国中も練習に行くほど。

そんな中、長男の同級生のご両親がシーズン(Term 4〜Term 1)前の準備期間(Term 3)から「週末の練習に一緒に行こう」と送迎を引き受けてくださったのです。

往復2時間以上かかる道のりを毎週乗せて行ってくださり、ガソリン代を渡そうとしても「どうせ自分の息子を連れて行くんだから一緒だよ!」と受け取ってくれません。現地のご家庭の温かいサポートには、本当に感謝です。


単身留学でも行動範囲を広げる「現実的対策」

オーストラリアのスポーツは基本的に「シーズン制」です。日本の部活のように1つのスポーツを1年中同じ学校で続けるわけではないため、年間を通して取り組みたい場合は外部クラブへの所属が必要になります。

しかし、前述の通り単身寮生には送迎の壁が立ちはだかります。この制限を乗り越えるための対策としては、以下の3つが挙げられます。

  1. 寮ではなく「ホームステイ」を選択し、送迎を条件として交渉する

  2. 学校やエージェント経由で、未成年対応(ブルーカード保持)の有料送迎サービスを手配する(Uberなどの配車サービスは18歳未満の単独利用は不可)

  3. 親子で現地のご家庭(同じスポーツをしている同級生)と関係を築き、送迎をお願いする

2は単純に高額になりますし、わが家のように「子も親も、同じスポーツ(趣味)に取り組む現地のご家庭と丁寧につながっていくこと」が、単身留学生の選択肢を広げる大きなポイントになります。そのため、単身留学でも「親」の存在は大変重要になると私は思っています。


現地のご家庭への「送迎代・宿泊代」のお礼はどうする?

他人のご家庭にお世話になる際、気になるのがお金や謝礼のやり取りですよね。わが家はこれまで様々なパターンを経験してきました。

正直なところ、「お金を受け取るか、受け取らないか」はご家庭によって全く異なります。「オーストラリア人だからこう」と一口に括ることはできません。ひとつの家庭でも、長男がパパさんに渡したところ「いらないよ」と断られたけれど、ママさんにお渡ししたら受け取っていただけた、ということもありました。

そのため、わが家では以下のような基準を設けて、親同士で丁寧なコミュニケーションを心がけています。

わが家が渡しているお礼の金額とルールの目安

  • 宿泊の場合:一般的なホームステイ1泊料金(食事付き)と同等の金額を提示(2026年で60AUD)

  • 送迎の場合:Uberのアプリでタクシーを使った場合、どのくらいの値段なのかを調べて、その金額を提示

お金を受け取ってもらった場合、受け取ってもらえなかった場合、どちらにせよ、長男に持たせている日本のお土産(てぬぐいなど)は、渡すように言っています。


おわりに

オーストラリアへ10代前半で単身留学し、寮に入るという選択をする日本人はまだ決して多くありません。

制度上の制限は確かに存在しますが、周囲の温かいサポートやちょっとした工夫次第で、子どもの世界は広げていくことができるんだと実感しています。
わが家の体験が、これから単身留学に挑むご家庭の参考になれば幸いです。


🟩オーストラリアに単身留学中の13歳長男の寮生活については以下のマガジンに集約しています👇

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