#72 オーストラリア留学準備⑪|学校選びにも効く“年末SNS”の見方:学校が発信するATARに関する投稿
はじめに:年末のタイムラインが“数字だらけ”になる理由

オーストラリアの私立学校の公式SNSをフォローしていると、毎年クリスマス前は、投稿の空気がガラッと変わります。
突然出てくるのは、
「99.95」「median」「90以上が何%」といった数字。
そして、早期に進路(大学)が決まった学生の割合まで。
これはATAR(エイター)のスコアについての投稿なんです。
わが家のようなYear7や8の家庭だと、まだ当事者感は薄いですが、
オーストラリアで学んでいると「いつか」ではなく「いつの間にか」近づいてくるのが、このATARです。
今回はこのATARに関する学校発信のSNSから、何が分かるか、そして留学生にとって何が参考になるかを紐解いていこうと思います。
そもそもATARとは?:オーストラリアの大学進学で使われる指標
中学・高校6年計画で単身留学へ出たわが家の長男ですが、このままオーストラリアの大学に進むなら、避けて通れないのが ATAR です。
オーストラリアの大学は、日本のように「各大学が個別に入試をして合否を出す」というより、ざっくり言うと ATARの高い人から希望順位と成績をもとに、上位からオファーが出ていく仕組みです。
そして大事なのが、ATARは 「センター試験のような一発勝負の点数」ではない、ということ。
Year12で取った科目成績(学校内の評価+州が実施する外部試験など)を材料に
同学年集団の中での位置(ランク)として計算されます
つまり、テストの点数そのものではなく「外部試験と学校の成績を組み合わせた結果から算出されるランキング指標」なんです。最高値は 99.95 で、数字は 0.05刻み で出ます。
ATARの科目と仕組み:どんな成績がATARの材料になるのか
オーストラリアのシニア(主にYear11〜12)で学ぶ科目には、ざっくり 大学進学を前提にした「General」 と、実用・技能寄りの「Applied」や「VET(職業資格)」 があります。
ATARを出すには、科目の組み合わせにルールがあり、代表的には次のどちらかで構成されます。
Generalを5科目
Generalを4科目+(Appliedを1科目 もしくは Cert III以上のVETを1つ)
この基準に沿って科目を選ばないと、そもそもATARの対象になりません。
また、大学・学部(コース)によっては「この科目を履修していること」が前提条件になっている場合があります。だからこそ、Year9・10あたりからは「好き」だけで決めるのではなく、将来の選択肢が狭まらないように科目選びを意識するのが大事になってきます。
※留学生の場合、大学の入学条件はATARだけで完結しないことがあります。コースによっては英語試験のスコア提出(IELTS等)が別枠で求められることもあるので、最終的には志望コースの要件確認が必要です。
ATARのSNS:年末の投稿から読み取れる学校の特徴

話は戻って、各学校のSNSの話です。
クリスマス前になると、学校の公式アカウントにはATAR関連の投稿がまとまって出てきます。内容は大きく分けて、だいたいこの2種類。
①数字で見せる投稿
たとえば、こんな項目が並びます。
最高ATAR(Top ATAR)
中央値(Median)
90以上/95以上/99以上が何%か(または何人)
科目での満点(Perfect score)や高得点の数
早期に進路が決まった割合
要するに「うちの学校はこれだけ結果を出しています。熱心な先生がいて、教育の質が高くて、優秀な生徒が集まっています」ということを、数字で分かりやすく見せる投稿です。
②人を紹介する投稿
数字と並行して、成績優秀者の「顔」「人物像」が見える投稿も増えます。
写真
ミニプロフィール(在籍年数、リーダー経験、課外活動、受賞歴など)
「うちにはこんなに素晴らしい学生がいます」という紹介ですね。個人的には、ここで 成績上位の層にどんなバックグラウンドの学生が多いのか(ローカルが多いのか、アジア系の留学生が目立つのか等)も、つい見てしまうポイントです。
まとめ:年末の学校公式SNSは「学校選びのヒント」になる
年末の学校公式SNSを見ていると分かるのは、そこが単なるお知らせではなく、「進学実績の発表」+「学校としての強みの提示」がセットになった場だということ。日本の高校パンフレットに載っている「大学進学実績」と、役割はかなり近いと思います。
この時期の投稿を眺めるだけでも、
「どんな数字を前面に出しているのか」
「どんな生徒像を成功例として紹介しているのか」
といった点から、その学校が何を強みとして打ち出しているのかが見えてくるのではないでしょうか。
もちろん、成績だけが学校選びの基準ではありません。実際に足を運んで感じる雰囲気や、本人が学校生活を楽しめそうかどうかは、何より大切です。
それでも、卒業時にどんな“出口”が用意されているのかを知っておくことは、学校選びのひとつの材料になります。年末のSNSは、そんな「学校の出口」をのぞくための、意外と分かりやすいヒントかもしれません。
12歳でオーストラリアに単身留学した長男の、「留学準備」に関する情報は、こちらにまとめています👇
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