#75 ホリデー&一時帰国⑪|長期休みは「将来から逆算して考える」のに最適な時間
長期休みというと、
勉強の遅れを取り戻したり、英語やスポーツに集中したりと、
どうしても「目の前のこと」を優先しがちです。
でもこの休み中、わが家では少し時間を取って、
将来の話を、本人と一緒に整理してみました。
進路を決めるため、というよりも、
「どんな仕事に興味があるのか」
「そのためには、どんな学びが必要なのか」
を、できるだけ具体的に考えてみる時間です。
「将来、どんな仕事に関わりたい?」―まずはそこから

最初に話したのは、とてもシンプルなこと。
「将来どんな仕事をしてみたいか」です。
本人の意向は、以下の3点。
スポーツに関わる仕事
現場にも関われて、長く続けられる仕事
日本ではなく、オーストラリアで働く
そこから具体例として出てきたのが、
スポーツサイエンティスト
PE(体育)の先生
どちらも、運動することそのものが仕事なのではなく、
知識や理論を使って、人やチームを支える仕事です。
夢の話だけで終わらせない。収入とキャリアの現実も調べてみる
今回はせっかく時間があるので、夢の話だけで終わらせず、
収入やキャリアの広がりについても一緒に調べてみました。
「スポーツサイエンティスト」の場合
初期は年収が大きく伸びるわけではない
経験を積むことで、
プロチーム帯同
パフォーマンス分析
データ担当
など、専門性の高い分野に進める
上位層では高年収(1,200万~)も狙える一方、競争は厳しい
「PE(体育)の先生」の場合
初任給は比較的安定
経験を積むと、
学校内のスポーツ部門の責任者
Director of Sport
といった役職(1,000万~)に進む道もある
私立校では、役職次第で年収が大きく変わる
調べていく中で分かったのは、公立校の教員は永住権を持っていない留学生にはハードルが高いということ。私立校の方が柔軟に受け入れてもらえそう。また教員免許取得には大学入学後、さらに高い英語ハードルがあることも分かりました。
その仕事に就くには、大学で何を学ぶ必要がある?

こうした仕事やキャリアの話を踏まえて、
次に整理したのが、
「その仕事に就くためには、大学で何を学ぶ必要があるのか」
という点です。
スポーツサイエンティストであれば、
運動生理学、バイオメカニクス、データ分析。
PEの先生であれば、教育学と教員資格(Teaching Qualification)。
学びたい内容を考え、そしてオーストラリアの大学として絞ると、次のような大学名が例として挙がってきました。
具体例として挙げた大学と、「現実的に必要な」スコア
決して「この大学に行く」と決めたわけではなく、
将来から逆算して考えるための具体例として、
大学の仕組みや条件を一緒に確認しました。
※ATARやIELTSの要件は各大学のホームページを調べましたが、年度によって違うので参考までに。
The University of Queensland(UQ)
学位:Bachelor of Exercise and Sport Sciences(Honours)
(学部段階で Honours まで含まれる 4年制)Honoursは最終学年で研究テーマを持ち、データ分析や論文作成を行う研究課程。
学部入学の目安:ATAR 88〜92 前後
英語要件:IELTS Overall 7.0
特徴:
学術寄り・研究色が強い
データ分析や理論を重視するカリキュラム
Deakin University
学位:Bachelor of Exercise and Sport Science(3年制)
スポーツビジネスを組み合わせたダブルディグリー(4年)も選択可能
学部入学の目安:ATAR 71〜80 前後
英語要件:IELTS Overall 6.5
特徴:
実習や現場寄りの学びが多い
そして、PE(体育)の先生を目指す場合は、これらのスポーツサイエンス系の学位とは別に、教員資格を取得するための課程(Teaching)をさらに2年ほど追加する必要がある
という点も確認しました。
つまり、
スポーツサイエンスのみ:3〜4年
PEの先生まで含めると:合計 5〜6年
という、時間軸も含めた全体像が見えてきました。
ちなみに教師になるだけであれば、教育学の学位Bachelor of Education(Secondary)を4年で取ることで可能ですが、それだと専門性に欠けて、将来の給料も変わってくるよね、という話にも。
そこから一気に「今」に戻って、逆算する
「その大学に行くためには、高校ではどんな科目を取る必要がある?」
「さらに言うと、次の学年(Year8)で何を頑張っておくといい?」
紙に書きながら親子で整理。
これらの大学のコースに進むためにATARで必要な科目は、以下の4つだと分かりました。
Biology
→ 運動生理学・スポーツサイエンスの土台Maths Methods
→ バイオメカニクス、データ分析、統計English
→ 大学進学にも、教員資格にも必須PE
→ 好きな分野を「学問」として考える練習
そして最終的に、
「だから今は、MathとPEは手を抜かない。
Scienceでは、Year8のTerm2で出てくるBiologyをしっかりやる。」
というところまで、話がつながりました。
長期休みは「決める」より「考える」時間でいい

まだ5年後の話。留学だってYear12まで完遂できるか分かりません。
それに途中で興味が変わるかもしれませんし、
別の道を選ぶ可能性もあります。
でも、今はそれでいいです。
今回の時間で意味があったのは、
将来の仕事
収入やキャリアの現実
大学での学び
高校で必要な科目
今(この学年で)頑張ること
これらを逆算して、一本の線でつながったことだと思います。本人のぼんやりとしたイメージもクリアになったのではないでしょうか。
Year8は、より具体的にオーストラリアでの学びを深めていって欲しいと思います。
いいなと思ったら応援しよう!
応援ありがとうございます!
いただいたチップは、次の記事の取材や制作の励みにさせていただきます🌱