エントロピー【詩】

秩序ある美しさは
都度、完結されているように見えて
時間の経過の中で
その境界は変動し
新しい価値が創造される
他方、いつの時代も
万人に長く愛される秩序が誕生し
秩序という呪縛がある限りその歴史は続く
わたしの中の小さなわたしは
無秩序の中から秩序を見つけだし
くり抜いてあとに残った無秩序を
並べ直してはまた秩序立て
かと思うと
その周りに広がる無秩序の混沌さにも
あっさり心を奪われ
気がつくと
手を伸ばし
目を輝かせる
なにをしているのか
どこに向かっているのか
この問いに
具体的な答えなどなく
その「過程」にのみ心を動かされ
愉悦を感じ
時を忘れ
小さなわたしは秩序を探し求めて
無秩序に溺れる
わたしの中の一番大きなわたしは
自由奔放な小さなわたしたちが撒き散らす
無秩序を整理し
秩序を見いだし
一人のわたしとして生きている
©️2021 ume15
