sunflower
私は庭で向日葵を育てている。
というより、勝手に育つ。
いつも風に揺れる向日葵を見て、爽やかな気持ちになる。
ある日、いつも通り向日葵を見ていたが、その中の一つだけ、眩い光を放つ花があった。
まるで、小さな太陽だった。
サンフラワーって言うけれど、本当に、サンになったのかな?
一度様子見をしよう。
翌日、サンフラワーは少し増えた。
まだ普通の向日葵の方が多いから、見れるけど、この調子でサンフラワーが増えていくと、眩しすぎて見れなくなるんじゃ・・・。
その次の日は雨が降った。
流石に雨で、サンフラワーも弱っているのでは、と思ったが、逆に全部サンフラワーになっていた。
サングラスをしてもまだ眩しいくらいだった。
隣人からも、苦情が来た。
「御宅の花が眩しいんですけど。」
初めての種類の苦情だ。
とりあえず、いつまでも迷惑はかけられないから、切っていくことにした。
試しに一つ切ってみると、サンフラワーのサンの部分が、ふわふわと空へと飛んでいった。
こういう仕様になっているのかな?
私は次々と切っていき、全て切り終えた頃には、サンは全て空にあった。
そしてサンは風に乗り、各地へ散らばった。
その日から、地球から夜が消えた。
夜がなくなり、夏祭りの花火も中止となってしまった。
毎年楽しみにしていたのにな。
そう思っていたところで、隣人から苦情が入った。
「花火が見たいんですけど。」
ええい!めんどくさい!と思った。
なんとなく、手元にあったドローンに針をつけて飛ばして、サンに当ててみる。
すると、破裂した。
まるで、花火のようだった。
普通の花火は暗いところで、明るい光が散るけれど、サンは逆だった。
明るいところで、闇が散るようなイメージだ。
もう全て破裂させてしまおうと思い、次々とドローンで破裂させていった。
明るい場所に咲く黒い花火は、今まで見たことのない類の絶景だった。
そして全て破裂し終わり、そこには静寂な星空が佇んでいた。
fin
こちらのお題で書きました1
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