文学フリマ東京42への道⑧ 『読書日記』
文学フリマ東京42、青音色のブースで私の初めての単著『読書日記』を頒布します。
かし子さんや月越瑠璃さんといった若い方々が日記ZINEを作っていらっしゃるのを見て、自分も作りたくなったのが始まりでした。
とはいえ、私の日記なんて「今日もダラダラ過ごしてしまった」「カルディに美味しそうなクッキーがあったが、太るのでやめにした」などなど何の面白味もありません。
創作日記も考えましたが、創作にのっている時は日記を書く暇がないし、のっていない時は「今日も原稿がはかどらず」で終わってしまいます。
結局、本ならいつも読んでいるからという理由で『読書日記』になりました。日記というか、日付と感想文が並んでいるだけですが、初日に文フリで買った畠山丑雄さんのエッセイの話を書く→文フリでご本人に教えてもらった新刊を読む→その新刊が芥川賞候補に→受賞、といったエモーショナルなこともありました。芥川賞の候補作を読んだのは数十年ぶりなので、いい時期に読書日記を書くことができました。
内容としては、2025.11末から2026.1末までに読んだ全ての本の感想を載せています。感想を載せた小説は以下の通りです。
海外古典文
イーディス・ウォートン「イーサン・フロム」
E.M.フォースター「インドへの道」
海外現代文学
パーシヴァル・エヴェレット「ジェイムズ」
マーガレット・アトウッド「ペネロピアド」
前者はマーク・トゥエインの『ハックルベリー・ファンの冒険』の読み替え作、後者はラテン語古典文学の最高峰『アエネーイス』の読み替え作ですが、どちらも原典を読んでいなくても楽しめる作りになっています。また、アトウッドといえばHuluのドラマ『侍女の物語』の原作者です。『侍女の物語』とはまた違った視点での女性の物語です。
この2作品は現代の海外文学の中でも読みやすい作風なので、私の感想文をきっかけに興味を持ってくださる方がいればいいなあと思います。
日本近代文学
円地文子「源氏物語私見」
六条御息所がなぜ数十年経って源氏の妻たちに祟ったかを作者が考察します。長年の疑問が解けた瞬間でした。
安岡章太郎「ガラスの靴 悪い仲間」
村上春樹絶賛の作家を読んでみました。
北杜夫「楡家の人びと」
幸田文「崩れ」
現代日本文学
畠山丑雄「叫び」
芥川賞受賞作。Xなどで難しくてわからないという意見を見かけたこともあるので、理解の一助になるかと。
豊永浩平「月ぬ走いや、馬ぬ走い」
フォロワー様お2人が最終候補に残った回の新人賞受賞作なので、そのあたりについて思うところも書きました。
これ以外に前回の文学フリマ東京41や第3回もじのイチで購入した本についても書いています。思い付きで書き始めて1月末で終了したので、11月中に読んだ本や長編は入っていませんが、短編集やアンソロジーはだいたい網羅しています。今度の文フリでも購入できる本がほとんどなので、青音色のブースや見本誌コーナーで立ち読みして、本選びの参考にしていただければと思います。

『読書日記』はA5版28ページで200円です。
文学フリマ東京42で読める自分の作品をまとめてみました
(やれやれ🤦♀️)

下の2つは1階の南1-2ホール【R-12】book_cafe_maco出版部さんのアンソロジーに寄稿しています。
既刊『汽水域』収録の短編小説「あの日の三四郎池」は夏目漱石の小説『三四郎』からインスピレーションを得た青春小説です。青音色のメンバーとして残念なのですが、文フリ寄稿作では家族を始めとする読者の人気が一番高い作品です…。
「セメント樽とプロレタリア文学」は新刊『te/co第2号』(特集テーマ「私のプロレタリア文学」)に収録されています。戦前のプロ文の紹介というかなりニッチな作品なので、日本近代文学やプロレタリア文学に興味をお持ちの方にゆるくおすすめします。
『te/co第2号』には私のエッセイ以外に短編小説が6作と連作短歌が1つ収録されています。編集担当の眞琴さんの腕がいいので、作品のレベルが高いです。プロ文というよりはリアルなお仕事小説という雰囲気なので肩肘張らずに読んでいただけます。各業界の裏側を覗いてみたい方には特におすすめ。
book_cafe_maco出版部のWebカタログはこちらです。
https://c.bunfree.net/c/tokyo42/55003
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