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根まで食べる、冬のせり鍋がうまい

さっと火を通し、根まで味わう

冬が旬のセリは、寒さで甘みが増し、根っこまでおいしく食べられる。香りもしっかりあり、しかも栄養満点だ。

せりは、数少ない日本原産の野菜で、千年も昔から栽培されてきたという。密生し、競うように伸びる姿から「せり(競り)」と名づけられたそうだ。

調理が簡単で、やはり鍋がいちばん合う。今年に入って、かれこれ5回は食べている。火通りが早いので、加熱しすぎず、さっと食べるのがうまい。

桃太郎の「あぶせり鍋」を思い出す

鍋の具材は、せりと油揚げだけだ。これは四谷・荒木町の「桃太郎」という居酒屋の先代店主から教わった。

あぶせり鍋を注文すると、店主が目の前で鍋を仕立ててくれた。せりを食べる絶妙なタイミングがあり、それを逃すと厳しい視線が飛んできたものだ。

「あぶせり鍋」は、同店の名物だったが、油揚げをつくっていた店が商いをやめ、ある日メニューから消えた。以前、記事にも書いたことがある。

辛口の日本酒がすすむ夜

最近は、鶏肉を少し追加するのもいいと知り、試している。これもまたうまい。どうやら、牡蠣を入れるのも相性がいいらしい。

とはいえ、あれこれ具材を増やさず、せりと油揚げにあと一つくらいがちょうどいい。やはり、主役は、この時期の香り豊かで根が太いせりなのだ。

寒さの厳しい冬の夜に食べると、日本酒が自然とすすむ。なんでも合うが、純米酒や辛口の冬酒の冷やがいい。今夜も、せり鍋にするかな。

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