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第3章|制度のお金の仕組みを知って驚いた

はじめに

就労支援を利用していた頃。

私は最初、制度にどれくらいのお金が動いているのかなんて、ほとんど考えていませんでした。

自分が働くために必要な支援を受ける。

それだけだと思っていたからです。

ところが、利用を続ける中で、あることが気になり始めました。

「このサービスには、一体どれくらいのお金が動いているんだろう?」

調べていくと、利用者としては知らないままになっていた、お金の仕組みが見えてきました。

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障害福祉サービスは「利用者がお金を払って終わり」ではない

障害福祉サービスでは、利用者が支払う自己負担だけで事業所が運営されているわけではありません。

サービスの内容や利用実績などに応じて、事業所には障害福祉サービスの報酬が支払われる仕組みになっています。

利用者の自己負担には所得に応じた月額上限があり、生活保護を利用している場合は自己負担がありません。

私自身も生活保護を利用していたため、事業所に大きな金額が動いているとしても、その全額を自分で負担していたわけではありません。

だからこそ当時の私は、

「自分には直接お金がかからないから」

と、深く考えていませんでした。

でも、後から考えると、

「そのお金はどこから来て、何に対して支払われているんだろう?」

という疑問が残りました。

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私が利用したB型で見た金額

私が利用した就労継続支援B型では、月に約120時間利用していました。

そのときの工賃は、約1万円でした。

一方で、当時の自分の認識では、事業所には月約15万円ほどの報酬が発生していました。

もちろん、事業所には職員の人件費、家賃、設備費、光熱費など、運営するためのお金が必要です。

だから、

「15万円-工賃1万円=14万円が利益」

という単純な話ではありません。

そこは理解しています。

それでも、

「利用者が受け取る工賃」と「事業所に入る報酬」の金額差

を知ったとき、私はかなり驚きました。

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さらに驚いた就労移行支援

私が利用した就労移行支援では、月に約120時間利用していました。

利用時間は朝9時から16時まで。

そして当時、私は事業所に対して月約30万円ほどの報酬が発生していると認識していました。

ここで私は、B型以上に疑問を持つようになります。

就労移行支援は、本来、一般企業への就職を目指して、必要な知識や能力を身につけるための訓練や、就職活動の支援を行うサービスです。

ところが、私が実際に受けていた支援を振り返ると、

職員との訓練時間は1日約1時間まで。

それ以外の時間は、自分で予定を立てて過ごします。

WordやExcelを自習したり、動画を見ながら作業したり、データ入力や画像編集などを自分で進めます。

分からないところがあれば職員に聞く。

もちろん、それ自体が悪いとは思いません。

自分で学ぶことも、就職するためには必要です。

しかし、

「月約30万円の報酬が発生するサービスとして考えたとき、本当にこれで十分なのだろうか?」

という疑問が生まれました。

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そして、忘れられない出来事

体調が悪くなり、私は事業所に電話をしたことがあります。

その電話は朝の5分程度でした。

ところが私の利用時には、それが1日の利用として扱われていました。

月約120時間利用していた時期には、約30万円ほどの報酬が発生していると私は認識していました。

ここで私は、

「実際の支援時間と、制度上の利用実績によって発生する報酬には、これほど差があるのか」

と強く疑問を持ちました。

もちろん、私には事業所の内部でどのような計算や請求が行われていたのか、すべてを確認できる立場ではありません。

だからこそ、これはあくまで私自身の利用経験から感じた疑問です。

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「時間を過ごすこと」が目的になっていないか

私が特に違和感を持ったのは、

「仕事のスキルを身につけること」よりも、「決められた時間、そこに通うこと」が重視されているように感じたこと。

でした。

もちろん、毎日通うことには意味があります。

生活リズムを整える。

決まった時間に起きる。

外に出る。

人と関わる。

そうしたことも就労に向けた大切なステップです。

私自身、最初は生活習慣を改善することを目的に就労支援を利用しました。

だから、「通うこと」に意味がないとは思いません。

でも、

「通うこと」と「就職するための支援」は、本当に同じものなのか。

私はそこに疑問を感じるようになりました。

――――

B型では工賃約1万円だった

B型では、アクリルスタンドやアクリルキーホルダーの品質チェックをして、問題がなければ袋詰め。

段ボールの傷や破れを確認して、ビニール紐で結束。

ゴム製品の型取りなど。

何時間も作業をしていました。

昼食は350円のお弁当でした。

一方で、月の工賃は約1万円。

この金額を見たときにも、私は考えました。

「この作業は、一体どんなお金の流れの中にあるんだろう?」

もちろんB型は一般企業の雇用とは違います。

それでも、実際に作業をしている利用者からすると、

「自分がこれだけ作業しているのに、工賃は月1万円なのか」

という疑問を持つことはありました。

――――

私が一番驚いたこと

B型と就労移行。

どちらも私にとっては「働くための支援」でした。

でも、

利用者に支払われるお金。

そして、

事業所に入る障害福祉サービスの報酬。

これを並べて考えてみると、そこには大きな差がありました。

もちろん、その差には事業所を運営するための費用があります。

職員の給料も必要です。

家賃も必要です。

設備や教材、光熱費などもかかります。

だから単純に、

「事業所が儲けている」

と決めつけるつもりはありません。

しかし、

「では、利用者一人ひとりに対して、どれだけの支援が実際に提供されているのか?」

ここはもっと見えるようになってもいいのではないか。

私はそう思いました。

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そして、もう一つの疑問

就労移行支援には標準利用期間があります。

原則として2年間。

必要性が認められれば、標準利用期間を超えて利用できる場合もあります。

つまり利用者にとっては、

限られた期間の中で、就職につなげていかなければならない制度。

でもあります。

だからこそ私は思います。

その限られた時間を、

「ただ通うための時間」

にしてしまってはいけないのではないか。

利用者が、

「ここに来てよかった」

「仕事につながった」

と思える支援であってほしい。

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私が利用をやめた理由

最終的に私は、就労移行支援の利用をやめました。

理由は一つではありません。

職員との訓練時間。

実際の支援内容。

利用期間が原則2年間であること。

そして何より、

自分が受けている支援と、発生している報酬のバランスに納得できなかったこと。

それが積み重なって、

「このまま利用を続けても、自分のためにならない」

そう感じるようになりました。

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このシリーズで伝えたいこと

私は、就労支援という制度そのものを否定したいわけではありません。

実際に、この制度によって働くきっかけを得られる人もいると思います。

だからこそ、

制度が本来の目的に沿って機能しているのか。

利用者に必要な支援が本当に届いているのか。

公費がどのように使われているのか。

利用者にも、もっと分かりやすく見える仕組みが必要なのではないでしょうか。

私は一利用者として、そう感じました。

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次回予告


第4章「就労支援って、実際に何をしていたのか」

第3章では、就労支援の「お金の仕組み」について、私自身が利用者として感じた疑問を書きました。

次回は、そこから一歩踏み込んで、

「では、実際にどんな支援を受けていたのか?」

という部分を書いていきます。

就労移行支援とB型。

同じ「就労支援」でも、実際の環境や作業内容には違いがありました。

そして、その現場で私が感じたこと。

次回は、利用者として実際に過ごした時間を振り返ります。

第4章「就労支援って、実際に何をしていたのか」

次回も、利用者としてのリアルな体験をお伝えします。

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この記事について


この記事は、私自身が過去に利用した事業所での経験をもとに書いています。

事業所によって支援内容や運営方法、報酬額等は異なります。

また、記事内の金額は当時の私の認識・経験に基づくものであり、現在の制度や個別事業所の請求内容を示すものではありません。

※制度の詳細については、厚生労働省の公式情報も参考にしています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

就労支援や就労移行支援を利用した経験がある方は、感じたことや体験談があればコメントで教えてください。

📅 このシリーズは毎週日曜日に更新しています。
次回もぜひ読みに来ていただけるとうれしいです。

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