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三次元人の顔認識ができない私と実写ドラマ、特撮、『名誉二次元』を巡る話

私は人間の群れで暮らすにあたり求められる能力のうち、様々なものが不足しています。
その一つが『生身の人間の顔を認識する能力』です。


相貌失認(未満)の一例

顔認識ができない!

相貌失認、と名乗れるほど深刻ではありません。
両親の顔は間違えないでしょうし、職場の方々のお顔も識別できています。
ですが逆に言えば、長い時間を頻繁に共有する方でなければ顔の造形が記憶に定着しないのです!

友人の紹介とか、趣味の集まりとかで初めてお会いした方。
お別れし、視界から外れた途端に……残念ながら、記憶の中のお顔にぼかし加工が入ってしまいます。
交流した方の『存在』は覚えているはずです。お話したことやお人柄と、声・何となくの年齢感・何となくの体形・何となくの雰囲気などは紐づいています。
SNSで繋がっていただけたのならなおさら! 投稿をお見掛けするたびに、あるいはこちらの投稿に反応していただくたびにその方との交流が思い起こされ、補強され、勝手に私の中の親密度が上がっていきます
でも……顔を覚えるのには時間と回数が必要になるんだ……!!

なので、正直に言うと。
職場のご利用者様の顔、覚えていません……。
こちらも『存在』は覚えているので、お名前、これまでの記録などを参照して「あぁ」と思い起こすことはできます。
だけど。こちらもまた、顔は記憶を呼び起こす情報にならないし、思い描くこともできない……。
ご利用者様にも、私を雇っている会社にも申し訳ない、情けない話ではありますが……。

そもそも顔造形の差が分からない!

で、ここまでは『顔の造形は認識し区別できている』場合の話です。覚え続けることはできなくても、じっくりその場で見比べれば「この人とこの人の顔の造形が違う」ことは認知できるんですよ。

わざわざそう言うということは。
別人であるはずなのに、見比べても造形が異なることが理解できないことがあるんです……。
それは『群を抜いた美男美女』。
具体的に言ってしまえばルックスが整いまくったアイドルさんですね……。
美男美女は見ていてうっとりするのですけどね。そこに個を見出すことが私には難しい。

私はそもそも三次元世界のアイドルさんに関心が薄い(楽曲単位で好きだなと思うことはある)ので、興味がないものは覚えられない……という要因はあるかとは思います。
そう思って、これを書いている今、適当に最近のグループアイドルについて検索して画像を見てみました。テレビで数十秒の流し見ではなく、じっくり観察するために。

……あれれ? おかしいな??
髪型以外、どう違う顔なのか解らない……。

同じはずの顔を結び付けられない!

ここまでマジで解らない状態ではなくても。
多いのは『よく見れば違うのは解るが、その違いの認識をシチュエーション変更後も持ち越すことができない』状況です。

これに関し、自分の能力の欠如にショックを受けたエピソードがありました。

数年前、職場でのこと。スタッフ数名が新聞を広げて何やら話していました。
覗き込むと、広げられていたのは広告のページでした。
男性アイドルグループを起用した広告です。
どのグループなのかは残念ながら記憶にありません。
間違いないのは旧ジャニーズのグループであったこと。そして、嵐よりも下の世代であったこと(なぜなら、嵐より上の世代のグループは『なんとなくであれば』解るから)。人数は五人前後だったかな。
この五人前後のアイドルさんたちが、衣装と髪型を変えた二つのスタイルで掲載されていたのです。

それで、私は。
この二つのスタイルを見比べた時に、どなたとどなたが同一人物なのか解らなかったのです!!
一緒に広告を見ていた職場の人は当たり前のように、衣装違いの同一人物を同一人物だと認識しています。
なので、新聞モノクロ印刷の解析度がどうこうの問題ではありません。
元々人間の顔の認識と記憶が苦手なのは十分自覚していました。
けれども、平均的な認識能力の人とはここまで差があるのだと目の当たりにしてしまい、さすがに衝撃を受けました……。
もっと衝撃を受けたのはこの同一性が解らない人間が居ると知らされた職場の方でしょうがね!
そう、馬鹿正直に、素で解らないことをご開陳しちゃった(対応関係を取り違えていることに気付かず会話した)のですよ。

実写ドラマ視聴に伴う困りごと

この能力欠如による弊害の一つに『実写ドラマの理解が阻害される』ことがあります。
人の顔の造形の差を記憶できないがために、登場人物の脳内整理ができなくなる
大勢の登場人物が同時に映っている時、誰が誰だか解らない
時間を空けて再登場した場合、誰だったか解らなくなる。物語は追っているから、文脈や他人物の反応を見ていれば誰なのかはいずれ理解できるのですが、顔を見た瞬間に「おおっ……君は!」という反応ができない。
もちろん、別の作品で別の役柄を演じている俳優さんを同一人物だとは認識できない!
人物の言動とシチュエーションの組み合わせ、衣装、髪型、声などで『その作品の枠内なら』ふんわり人物を識別できるので、そうして己の認知を疑いながら視聴しています。

こういう欠陥を背負っているため、私のコンテンツ摂取はもっぱら漫画やアニメなどの二次元媒体に依っています。
しかし、実写作品を全く観ないというわけではありません。
実写媒体でも物語のコンセプトが興味をそそるものなら観ます。
とはいえ、アンテナ自体が低感度なので『何かしら今期のドラマを見ている』という状態にはなりません。今何を放送しているか自体知らなかったりする。

映画も多くはありませんが観ます。洋画も邦画も、気になったのならば。
実写化には忌避感がないので、漫画なり小説なり、自分の好きな原作が実写化したものを観ることはあります。原作知識が補助線になり解りやすい。イイ! と思ったのは『岸部露伴は動かない』シリーズかな。
原作なしの作品だと『TRICK』『コンフィデンスマンJP』みたいな登場人物が濃厚なものは理解しやすい。

あと、大河ドラマ(に限らず、歴史もの)は歴史知識があるとそこも補助線にできますね。
SNSにて楽しそうに追っている人たちが気になって最近観始めたため『どうする家康』『光る君へ』しか観ていないのですが、どちらも楽しく視聴しました。
人物や歴史イベントへの知識が部分的にでもあると捗るし、なくてもwikipediaとかで予習・復習できますね。
なお、登場人物の見分け・追い掛けそのものは現代劇よりぐ~んと難しくなる様子。

私がニチアサ特撮+α(近年の仮面ライダー・スーパー戦隊・ウルトラマン)にハマった道筋

生まれて以来三十年近く、避けるわけではないけどうっすら苦手意識はある……といった感じで控えめに実写作品を観てきたのですが。
アラサーになり、ドンピシャな実写作品に出会って、いや、再発見してしまいました。
ニチアサ――平成・令和仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズです!

私が『特撮だけ』観なくなった理由

元々、小さなお友達であった頃はこの辺の特撮(※平成ライダーは未登場)も観ていました
しかし、主な目的はそれらに続いて放送される少女向けアニメでしたし、正直作品内容は覚えていないに等しいです。主題歌はちょっと覚えている。
レッドホーク(ジェットマン)のソフビ人形を持っていた記憶はあるのですが、実質トレンディドラマだなんて知らなかったよ!
ただ、変身ヒロイン・魔法少女フェチなので『シュシュトリアン』『うたう!大竜宮城』あたりにときめきを感じた記憶はあります。

でも、更に育つにつれて――中学生くらいからかな、ニチアサ特撮はほぼ観なくなっていきました。
理由は『日曜朝は寝ていたいから』ですね……。
繰り返しますが、変身ヒロインフェチなのでプリキュアは観続けていました。その前に放送されていた『明日のナージャ』『おジャ魔女どれみ』なども。
とはいえ『その時間に起きていれば』であり、あまり熱心に追ってはいませんでした。どうしても要チェックと感じたエピソードは予約録画することもありましたが。
8:30開始のプリキュアでさえその態度だったのですから、当時それより早く放送されていた戦隊・ライダーはとてもとても……。

と言いつつも、正直、実写媒体への苦手意識があったからこそ『特撮は観なくていいや』になっていったのだと思います。特に子供の頃は、実写であるだけで難しさのレベルが上がるように感じていたのですよね。
一年続く連続ドラマであるという点もハードルを上げていた。ただでさえ難しい(※主観かつ思い込み)実写作品なんだし、一度見逃したらもう理解できなくなるだろう……という先入観を持っていたのですね。

ニチアサ特撮沼への道標

しかし、Twitterアカウントを開設し、フォローする人を増やし続けていくうちに、ニチアサ特撮への興味が育っていきました。
私は好ましい、楽しい、興味深い呟きをしているな……と感じた方を気軽にフォローします。厳選せず、興味がある分野の発信をしていて攻撃的でなさそうならばどんなジャンルの方でも。
なので、フォローする方が増えるに伴い、タイムライン上でニチアサ実況をしている方も増えていきました。
その方をフォローした主目的は別ジャンルだけど、ご本人はニチアサも嗜んでいたというパターンですね。
それがとても楽しそうで。
私もニチアサ特撮にハマれたら毎週楽しいだろうなぁ、と思うようになっていったのです。
しかし、そう感じ始めた時点ではまだ『実写』『連続ドラマ』というハードルを重く感じていました。
私が実写ドラマにハマることはできないだろう、人物の認識ができないのだから……と思い込んでいました。

その感情を覆し、途中からでも一度観てみようか……と思ったのが2018年。
理由は『仮面ライダージオウ』の『物語・人生の改編』というコンセプトに惹かれたからです。
時空改変、もしもの人生。こういう時間系SFワードが好物なんです。だから『シュタインズゲート』も好き。

まず観たのは当時上映中だった『平成ジェネレーションズFOREVER』でした。
タイムラインに流れてきたニチアサ好きの方の感想を見掛けて興味を掴まれたからですね。
なので、ビルド組もジオウ組も初めまして状態で鑑賞したのですが……キャラクターが分からなくても、テーマやマインドがイイなぁとは感じたんですね。

それで途中からジオウのテレビ本編も見始めて、それなら! とやはりタイムラインで感想を見掛けて気になっていた『ルパンレンジャーVSパトレンジャー』も意識して見始めて。
全作品ではないけれど、東映公式チャンネル配信やレンタルDVDなどを利用して、平成ライダー2期中心に過去作もいくつか視聴して。
そして次回作以降も追い続けて……。
ぜ~んぶ!!! 楽しめました。
今じゃもうズルズル、ズブズブです。

その後、ウルトラマンの現行テレビシリーズもTwitter界に流れる情報にそそられたことで(具体的にはゼットさんのエレガントな言葉遣い)『ウルトラマンゼット』から視聴を始めました。
これまた、色々な角度で『サイエンスフィクション』を表現したエピソードが詰まっていて、これもイイものです。

ていうか、(近年の)ヒーロー特撮、私がハマらない訳がないんですよね。
現代と地続きでありながらSFあるいはファンタジーな要素を含んだ背景設定のもと(コレが個人的に重要)、性根の綺麗な男の子を中心とした様々なヒトたちが、時に苦しみつつも信念を胸に、命を懸けて戦う、関わり合う……じっくりと。
好きな要素しかないんだからさぁ!!!

もっと早く手を付けていれば……と思わなくもないけど、多分『そのタイミング』が来たからハマれたんでしょうね。
前回の記事で『人はハマるべき時にハマるべきものにハマる』というようなことを書いたのですが、自分でもニチアサ特撮再入学を通してそれを体感したのですよね。

名誉二次元に認定します!

あれ……理解るぞ……!?

で、実際にテレビヒーロー特撮を見ていて感じたこと。
懸念していた『人物の見分けがつかない』ことがあんまりない!!
正直、その回(エピソード)限りのゲストキャラは認識できるか危うい時がある。
でもメインキャラは「誰だっk……ああ君か」とはならない。

これは私の人物認識能力が成長したからでは全くない。
理由は、多分。主観でしかないですが。

キャラクター造形が、二次元作品のソレに近いから!

個性を意識し、被らないように意識された人格造形。必ずしも奇抜・二次元的とまではいかなくても十分記憶に焼き付きやすい、キャラの人格に見合った髪型や衣装。はっきりとした信念や際立った能力、そこから現れ立つ行動原理。
色々と噛み合った結果、私にとって近年のヒーロー特撮の主要人物の認識カロリーは、漫画などの二次元人物に対する認識カロリー消費量と大差なくなっているのです。

そう、いわばこれらの特撮は私にとって『名誉二次元』なのです!

念のため申し添えておくと、【名誉】【二次元】というのは、私の理解・記憶のしやすさ、作品を咀嚼・消化するにあたっての舌触りの傾向を示すための言葉選びです。
決して、二次元(漫画、アニメ、ゲームなど)を尊いものとし三次元(実写作品)を貶める意図がある表現、あるいはその逆ではありません!!
そこだけはご了承のほど、よろしくお願いいたします。

先に『キャラの濃いオリジナルドラマは人物を認識しやすい』と書いたけど、これも名誉二次元に近い認知が働いているからでしょうね。
『アベンジャーズ』シリーズに繋がる映画も数作品観ましたが、アメコミ知識に疎くても比較的飲み込みやすかった。これは名誉どころか実際に漫画原作なのだからそりゃそうか。

やっぱり理解らない……。

それと。ヒーロー特撮にハマったといっても俳優さんの顔造形を長期記憶に焼き付けられているわけではないので、特撮のメインキャラクターを演じた俳優さんでも、他のドラマに出演されたらぱっと見での認識はできなくなります。
情報は流れてくるから、その後の活躍をお祈りする気持ちはあるのだけど……ごめんね……。
『光る君へ』式の藤原頼道氏とウォズさんが同じ肉体と言われても直感で認知できないのよ……よく観察すると同じパーツがある気がするけど……喋り方も違うし……。
平均以上の顔認識能力持ちならば前提知識一切なしでも見れば解るのだろうか。解るんだろうなぁ。

ハマったのは『特撮』か?

ついでに。
私は特撮好きなのか(好きになったのか)と言われると、それは違うかなと思います。
私が好きなのはどこまでも『近年の仮面ライダー・スーパー戦隊・ウルトラマンのキャラクターやエピソード、全体の物語』であり、特撮技術を用いた作品全般に興味を持っているとは言い難いので……。
特撮って示す範囲が広いじゃないですか。だからうかつに『特撮好き』を名乗ると、完全な嘘ではなくても(一部でも、一作品・一エピソードでも好きなら、本来特撮好きと名乗っても偽りではないと信じます)、その名乗りに興味を惹かれた特撮ジェネラリストをがっかりさせるだろうな、と思っちゃうので。
三大現行ヒーロー特撮以外だと……私は『シン・ゴジラ』と『ゴジラマイナスワン』は好きだけど、だからといって漠然とゴジラが好きと表現すると認識の齟齬を招くだろうな、などと。

実写ドラマ以外の名誉二次元・Sound Horizon

ここまで実写ドラマについて語ってきましたが。
私には実写ドラマ以外のジャンルにも『名誉二次元』的な楽しみ方をしてるコンテンツがあります。
それは音楽グループ『Sound Horizon(サンホラ)』の各作品です!

ざっくりした表現で恐縮ですが……。
サンホラの音楽作品は大抵がミュージカル的な仕立てになっているというか、楽曲でありながらキャラクターの語り(メロディに乗らない台詞とかナレーションとかも普通に挟まる)なんですよ。そして曲の進行と共に物語が進む。歌い手も曲調も変わったり戻ったり(ことがある)。
漫画でもアニメでもなく、楽曲という媒体で一つのストーリーを表現するんです。
で、その登場人物やストーリーに愛着が湧く、想像を広げたくなる。

……これ、二次元作品への接し方と同じ気がする(※個人の感想です)。

Revoさん個人の創作姿勢やお人柄などを応援したいとは感じていますが、それが一般的なミュージシャンでいうところの『推し活』に等しいかというと……また別のジャンルな気がする……それこそ漫画や小説の作家買いに近い感情というか……。
ならば完全に漫画と同じ感覚で楽しんでいるかというと……メロディや音そのものなど『楽曲』としてもとてもツボという観点もあるし……。
う~ん……君こそオンリーワンとしか……(※個人の感想です)。

実写作品の捉え方についてはまだ語りたいトピックがあるのですが、相貌失認(とは名乗れなさそうですが)に端を発する話とはまたズレたテーマになってしまうので、一旦ここで締めましょうね。
先入観による苦手意識は結局当てにならないってこと、世の中にはありますよ!

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