JR・徒歩・自転車でぶらりと宇美町・志免町から福岡空港まで
沖縄県には6月初旬には台風が上陸するという。
そんな調子なので勤め人が沖縄旅行の際に最終日に飛行機一本(最低限の乗り継ぎ便含む)で帰ることはオススメ出来ない。

というわけで、私は那覇から北海道に直帰するのではなく、旅行最終日の前夜に福岡空港へスカイマーク便で飛ぶことにした。この便は夜遅いためか7000円台で乗れたし、翌日の福岡空港から新千歳空港までの便も10000円程度で乗れたので、日跨ぎの乗り継ぎも特にマイナスとはならなかった。

しかし、問題は福岡でどこに泊まり、翌日11:10福岡空港発までどう時間を潰すかということにあった。
深夜と早朝が大半を占めるこの滞在時間ではマトモな観光は望むべくもないし、夜の中洲をブラブラするというのは昨秋やったばかり(というか疲れていそう)なので、早朝観光に。


5月末の福岡は何故か宿代がやたらと高く、カプセルホテルですら8000円近くとなったため、数日粘った後でたまたま空室の出た福岡空港から地下鉄空港線(とJR筑肥線)で一本の糸島高校前駅前にあるホテルAZのツインルームをぼっちで予約した。


西日本のビジホチェーンとして知られるホテルAZが東横INNに勝る点は後者より30分早い6:00に始まる無料朝食だ。しかもメニューもやや豪華ときたから、これはもう6:00の開場と同時に会場に押しかけさっさと食べ6:23糸島高校前駅発の電車に乗るしかなかろう。
(歯磨き?朝食前に済ませりゃ……)

しかし、実際に5:58に朝食会場前には30人以上の行列が。その大半は坊主頭の男子高校生で、なるほどホテル前の日本文理大学の附属高校か何かの生徒なのだろう、伏線は前夜のうちに張られていたようだ。
結局、実際に朝食にありつけたのは6:14のことで、当然6:23発の電車は逃したため6:44発の電車に乗るしかない。おかげで歯を磨く時間が確保されたとも言える。

そんなことで旅程を組み直したが、元の旅程と比較してわかるように、JR香椎線の終着・宇美駅への到着時間も運賃も変わらない。
それなら全く損をしていないし、最初からこの電車に乗ればよかったじゃないのと思われるかもしれないが、実は微妙に損をしていないこともないのだ。

それはJRの福岡近郊区間内のみを利用するためで、表示区間内であればどれだけ遠回りしようとも「一筆書き」のルートである場合に限り最短経路を利用したものとして低価で利用出来るという制度なため、博多→香椎→宇美(修正前)と博多→吉塚→長者原→宇美(修正後)の料金が変わらないのだ。どうせ同価格ならなるべく遠回りしたいものだろう。

そしていざ糸島高校前駅からモバイルSuicaで乗車……するとおそらくは博多駅で地下鉄空港線を降りた時点で精算されてしまうことに気がつく。慌てて切符を買おうとするが、近郊通勤通学需要しかないと思っているのだろうか、切符券売機しかない上に「宇美」という行き先が表示されないので仕方なく同料金の(篠栗線)城戸南蔵院前駅というなんか長い名前の駅までの切符を買い、電車へ。
(ちなみに糸島高校前駅→博多駅・博多駅→宇美駅を分けて運賃を支払ったとしても、それぞれ640円と340円なため、糸島高校前駅→宇美駅と通して買った場合より20円しか高くならないらしい。まぁ北海道では見ることのない切符を買えたのでよしとしよう)

博多駅でJR篠栗線(福北ゆたか線)に乗り換え長者原駅へ。やはりJR九州の車両は外見がよい。


あっさりと長者原駅に着いたため階段を登り土手の上にある香椎線ホームへ。




乗り合わせた高校生だらけの電車で南下し終着駅の宇美へ。線路の先が草に覆われているためか、この先に線路があったような痕跡にも思えてしまうが、香椎線としては廃止された隣駅などは無いらしい。もっとも、すぐ近くを路線ごと廃止された国鉄勝田線が通っていたらしく、現存する宇美駅とは改札外連絡となる勝田線宇美駅もあったようだ。


最終目的地はむろん福岡空港だが、名所案内で見た宇美八幡宮をまずは目指すことに。



駅前に堂々と鎮座するあのサンキが核テナントらしいにしてつストア(営業時間前)に少し驚きつつ前進、町役場近くの住居表示を見てその面積の小ささ(と"締まり"のよい人口密度)に感嘆したりしているうちに宇美八幡宮が見えてきた。



グーグルマップによれば、8時半前の宇美八幡宮は「営業時間外」とのことだが、実際には既に参拝客がぽつりぽつりと訪れていた。これぞ道外の街の中に根付いた神社の姿というべきか。

境内には長寿の、またぐらを開いたような大木が見えた。いきなりおっぴろげな比喩を用いたのは偶然ではなく、神話によれば(明治期には一円札にも描かれた)神功皇后は三韓征伐の折にこの「うみ」の地で後の応神天皇を産んだという。

そういえば八幡宮で祭られる八幡神といえば応神天皇ということにもなっているので、ある意味この社は全国の八幡宮の親のようなものであろう。



福岡太宰府線なる由緒正しそうな道を歩き志免町方面へ。この時点で8:46なので、飛行機の出発まであと2時間半もない。




この時既に9:00を回っており、あと2時間とちょっとしかなかった。

そんな時、ついに福岡圏で圧倒的シェアを誇るチャリチャリのサービス圏内に入る。いつの間にか宇美町を抜け志免町に入ったらしい。空港まであと数キロはあるのでもちろん利用する。



レンタサイクルがあるとついうっかり坂を登って寄り道してしまうんだな。この存在感は北海道で言うならば砂川あたりに札幌級の都市があるようなものだろうか。

坂を下ると鉄道公園が見えてきたが、特に何もなさそうなのでスルー。しかしつい先日ここを訪れた地理研現会長より駅名標とともに自撮りした写真が送られてきたので、少し後悔した。









9:55に福岡空港東側の国内線ターミナル前のステーションにて自転車を返却。

チャリチャリの他サービスより優れている点は自動的に利用したルートを地図上に表示してくれることで、Run keeperなどバッテリー消費が激しいアプリよりも便利かもしれない。



最後は空港内の意外と良心的な価格のラーメンを食べ北海道へ。
