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25歳、積み上げたモノを捨ててIT業界へ飛び込んだ話

25歳の頃の僕は、家電量販店でフロアマネージャーをしていた。

また、地方の新規オープン店舗の指導員としても不定期で派遣されるほどになっていた。

でも、指導員といっても、店内で誰よりも動き回り、いち早くクレームに対処するという、まぁ誰もやりたがらない仕事だった。
会社の都合で花形と言われていただけで、現場では「罰ゲーム」とか「ババを引いた」というような認識だった。

休みは月に4日程度。
朝9時から夜中の24時まで、ひたすら走り回っていた。
時代が時代だったからだと思うが、労働環境は最悪だった。

でも、年収もそうだが、影響力や、信頼など、確実に積み上がっている状況だった。

「このままでいいのか?」という疑問

そんな中、25歳という年齢もあって、少し未来を考えるようになった。

このままこの仕事でいいのか?そもそも楽しいのか?

ちょうど副店長への可能性が出てきた頃、僕は転職の2文字を考え始めていた。
店長、副店長を見てもワクワクしない、違う世界を見たくなる僕がいた。
基本的には店長で大体が頭打ちだ。
そこからエリア本部長とか、さらに上があるにはあるが、正直楽しそうではなかった。

確かに、お客様から「ありがとう」と言われる瞬間はあった。
部下が成長していく姿を見るのも嬉しかった。
でも、それ以上に「このまま10年、20年続けていけるのか?」という不安の方が大きくなっていた。

行動に出る

そこで、僕は行動に出た。

転職サイトを開き、まずは勤務地で絞る。
とりあえずこれからはITだろうという理由とも言えない理由で、ITと未経験歓迎にチェックを入れて絞り込む。

今思えば、なぜITだったのか?明確な理由があったわけではない。
ただ、漠然と「これからの時代はITが伸びるだろう」という感覚があった。それと、未経験でも挑戦できる業界だと思ったからだ。

あとは、上から片っ端にエントリー。

まぁ未経験歓迎とは言え、書類審査で落ちまくった。
そりゃそうだ。家電量販店の経験がITにどう活かせるのか、自分でもよく分からなかったから。

そんな中で1社、内定をもらった。

僕は家電量販店の店長に退職の意思を伝えた。

退職前の地獄のような1ヶ月

その後、地獄のような1ヶ月を迎えることとなった。

新規オープン店舗の指導員として、1店舗出張が入る。
約2週間だ。
まぁ最後だし疲れても有給消化するからいいかと思い了承した。

この2週間は永遠か?と思うほど大変だった。
退職することが決まっているからか、いつも以上に厳しい現場だった気がする。

最終日、明日いよいよ帰れるというところで電話が入った。

明後日から別の店舗の指導員として行けというのだ。

僕は最後の2週間は有給消化の気持ちだった。
確かに、クリア後に裏の世界があるロールプレイングゲームは好きだ。
でも、リアル世界でこのタイミングは流石に心が折れた。

とは言え、決まってしまったものはもうしょうがない。

僕が2週間後に退職することも変わりはない。

最後の最後の仕事だ!っと受け入れて、僕は一度家に帰り、翌日の朝1番の新幹線で2店舗目へ飛んだ。

最後の最後まで精一杯頑張った。

周りの人の温かさ

僕が辞めるという話も出張先でした。
嬉しいことに、一緒にやろうという声を色々なところからいただいた。

肉体的にも、精神的にも疲弊しきっていたが、周りの人の笑顔のおかげで、魂は腐らなかった。

「君がいてくれて助かった」
「また一緒に働きたい」

そんな言葉をかけてもらえた。
過酷な環境だったけれど、人との繋がりは本当に温かかった。

この経験があったからこそ、僕は「人を大切にする」ということの重要性を改めて感じた。
どんなに辛い状況でも、周りの人の支えがあれば乗り越えられる。

新たなスタート

無事帰宅後、最後の挨拶を済ませ、僕は年収が200万近く下がるスタートとなるIT業界で新たなスタートを切ることになった。
今まで積み上げてきた経験は使えない。

正直、不安だった。
年収が下がることもそうだし、未経験の業界でやっていけるのかという不安もあった。

でも、それ以上にワクワクしていた。
新しい世界で何ができるのか、どんな人たちと出会えるのか、そんなことを考えると胸が躍った。

環境を変えるということについて

転職もそうだが、環境を変えるということはリスクが一定量ある。
今まで苦労しなかったことに苦労したり、新しい環境に馴染めないかもしれない。
でも、「このままでいいのか?」という疑問を抱えながらその場にしがみついていることのほうがリスクだと僕は思っている。

大切なのは、自分の心に正直になること。
そして、一歩踏み出す勇気を持つこと。

僕の場合、IT業界への転職は結果的に正解だった。
あの時の決断のお陰で、あのまま家電量販店を続けていたらまず出会えなかった出来事や、人たちに出会えた。
世界を広く認識することが出来た。

僕の人生は、僕が決めるものだ。
これからも、周りの声に惑わされず、自分の心の声に耳を傾けていこうと思う。

きっと、まだ知らない新しい世界が僕を待っていると思うから。


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