【note85枚目】 Netflixが楽しい
Amazonの犬こと私です。
Amazonのユーザーということもあって特に何も考えずにプライム会員を続けている。お急ぎ便に助けられる事もある。時間指定については、置き配がメインになってきた今は価値が落ちてきたように感じる。当然のようにプライムビデオのお世話にも、Fireスティックのお世話にもなりっぱなし。プライムビデオしか愛せない、たまに他の動画サブスクにも行くけど結局プライムビデオという存在は切れないし、そこに戻っていく。
世の中に数多ある動画サブスクで唯一敬遠してきたのがこのNetflix
アニメはNetflix独占配信、先行配信、後追いでテレビ放送されるケースが増えてきているなとは感じていた。少し前だと『ケンガンアシュラ』や『Back street girls ゴクドルズ』『BNA』など。少し後になっても地上波で見られるならそれでいいと考えてたから手を出さず、『全裸監督』のシーズン1の製作、独占配信が話題になった時には心が揺れたけど結局登録はしなかった。アイドルがやたらと全裸監督全裸監督と何かと話題に挟みたがるのを聴きながら鬱陶しいなぁと感じてたほど。作品に罪はない。ネタとして雑に扱うな。
それでも結局Netflixの世界に足を踏み入れた。きっかけは『全裸監督』のシーズン2配信開始。
あれだけ色んなところで煽られて、作品の特集を目にしてなお結局見ずに2年ほど過ごしてたのが嘘のように一気に全部見てしまっていた。
全裸監督
過激な半生を送られている村西とおる氏、そこにはいろんな出会いがあって、その度に激しいアップダウンを繰り返し、時には危ない橋を渡ってしがみつきながら生きてこられたんだろうな…と、ごく平坦な道を歩んできた私のようなぬるぬる人間には感じた。自分の存在を「置き引きよりちょっと上」と表現されてたのは面白かった。自虐なのにユーモアを感じた。不思議。
彼の名調子の礎になったのはセールスマン時代のトーク、不貞現場に居合わせてヤケ酒を煽っていなければ「エロビジネス」との足掛かりもなかったかもしれない。そこに「カネ」が生まれると見極めた先見の明も確かにあったのがすごい。シーズン2の衛星放送だって今は衛星放送に成人チャンネルがたくさんあるし、それらは各メーカーさんと紐づいているように思う。一般ユーザーにとっての「当たり前」の第一歩を誰より先に踏み出されていた。第一歩を行こうとする存在であるが故の前途多多々多々難大きすぎるダウンの原因でもあったんだろうなと感じた。
そして「黒木香」という存在。2シーズン通して彼女の存在感は凄まじかった。母親、信教に絡まる性への好奇心。抑圧していた母親と自分のルーツが求められていた「清潔、清純」の対極にあると知った時の失望と解放、から「黒木香」になってゆく激流に飲み込まれていくのがわかった。それは彼女を取り巻く人々も、「佐原恵美」という女の子をも黒く塗りつぶしていくような感覚のように感じた。
本当の自分を追い求めて、自分を解放した本当の存在である黒木香となった彼女だけど、まだギリギリ村西とおるの前では佐原恵美でいられていたように思う。ところがまわりが発展すればするほど、知名度が上がれば上がるほど常に黒木香であることが「求められる」「敬われる」環境へと変わっていった事で塗りつぶした黒が剥がれてゆくような感覚。村西とおるにも黒木香でいることを求められたところがその分岐点に思えた。
どちらが本当の彼女という事はなくて、どちらも1人の人間である事を彼女自身が胸に落とせた時に「本当の自分」を追う旅が終わったのかなと感じた。
あとは、やっぱり川上奈々美ちゃんの演技力と空気感は場所を選ばす凄まじいものがあるなとか、秋葉原で制服着て踊ってたアイドルが揃って浅草でトップレスの芝居していてイキイキしてていいねとか下衆な事が過ったり。清純こそ野望を抱いた腹黒という嫌な面も描いて、恒松祐里のストリップシーンに度肝抜かれて何回も見たとか……。あと、昔から応援してくれている古参を蔑ろにして、適当にあしらい始めて先へ先へ行きだしたらいつの間に足元崩れてどこにも行けなくなってる恐ろしさを見た。先へ先へ行きたい気持ちはわかるけども。
全裸監督の話が厚くなってしまったけど、今もうひとつ見ているNetflixオリジナルの番組がある。それがクィア・アイ。
各分野でスペシャリストのゲイ5人のユニット「Fab5」がターゲットを素敵に変身させてゆくという番組。
ただこの「素敵に」というのが、外見を劇的に変化させてハリボテを作り上げるような作業には思えないのがこの番組のすごいと感じるところ。
「どうしてこうなったの?」「どんな風に変わりたい?」「何が好き?」「変わってどうしてゆきたい?」を皆丁寧にターゲットにリスニングし、引き出してその人に合った素敵へと背中を押しているのが感動ポイント。「こうした方がいい!」を押し付けないところも良い。
自分に自信がない、諦めの境地にいる、人それぞれ難ありのターゲットの絡まった内面の紐を解く手助けをして、衣食住と外見をその人に合った「素敵」へと導く。そして1度変わるだけじゃなくて、素敵を続けられる工夫も伝えてあげるのが丁寧。Fab5との交流が終わる頃にはターゲットの目から全身から、見えるところだけじゃなくて中から良い方向に視線が向いてるんだなぁと毎度感じる。
そして番組を通して見えるアメリカのマイノリティ事情が、実は日本よりも厳しいのでは無いかと感じる瞬間もあって驚く。宗教の地盤が固い事がセクシャリティには重い十字架や足枷になる事は、自由の国アメリカとはいえ日本よりもしんどいのでは無いだろうか。この番組を見るまではそんな事は考えた事もなかった。
Fab5はターゲットにもズバズバ物を言うけど、ズバズバと肯定して気持ちを上げる事もとても上手。この番組を見始めてからゴージャス!ってよく言うようになった。家で1人の時に。自己肯定感を高めながら家事をやる事も大切な毎日のルーティンに思えるようになった。あと、彼らのすごいところは「私はそうじゃないけど、あなたはそうなのね」を伝えられるところ。違いを認めるなんてたいそうな言い方じゃなくて、「へーそうなんや」と受け止める。これはその人にとっての心のクッションになるんじゃ無いかなと感じた。私もそうしていきたい。
素晴らしいコンテンツに出会えた。ありがとうNetflix
