それは1通の書面ではじまった。
「がん保険に入りなさい」
と、先日母上にいわれまして最初は「ええそんなん、もうええわ~」とやんわり断ったんですけど、結局はいりました。
厳密にいうと、将来にまったく備えていないアタシを危惧した母上が、保険外交員を工作し、わたしの元へ送り込んでくるのです。なんか新しい特約ができるたんびにな。
あの日も、それは一通の書面ではじまった。
あ、なんか。A4で分厚い封筒が届いてる。
ふーん。生命保険の会社からやわ。
と、封を切らずにほったらかしでいたら、数日後。
ショートメッセージに「見て頂けましたか?」と外交員さんから連絡がありました。
見て頂いてないので見てからお返事しようと思っていたら、一向に見る日がやってこないがゆえの既読スルーをしてしまっていました。ごめんね、ぷー。
しびれを切らした外交員Aは、母上に連絡し、実家まで乗り込んだもようです。
将を射んと欲すればまず馬を射よ
すご!まちがってない。むしろ正攻法。古式ゆかしい伝統的技法にのっとってますやん。
おぬし、やりよるな。
そして数日後。実家を訪れたわたくしに
「入って、入りなさい。入って頂戴!!」
と、母上のごり押し三段活用と娘かわいさで取り乱し気味な愛情ビームで滅多打ちにされ、入りました。ようわからへんままに。外交員、要らんやん。
そして翌日、交際の承諾を得て喜々とした外交員Aから電話がありました。
え? なんかめっちゃフレンドリーなんですけど。以前、ハンコを押すのに一回お会いしたくらいでしたよね? あなたの顔も思い出せないんですけど、ちょっとこの距離感にタジタジですわよ、わたくし。
んー、でもこの感じ。何かに似てる。誰かに似てる。この感じ、この近すぎる感じ、知ってる。どこでやったかなぁ…
アタシか!
◇おしまい◇
お読み頂きありがとうございました!
いやー、関西のおばちゃんってみんな娘やと思って接してきませんか?
そうでなくて。他人のことはよく見えるけど、自分のことは見えませんよねって話しやなかったん?
ほなほな、まった明日〜♪

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脚本で韓国デビューを目指す会社員です! もし、アタイをサポートしてくれはるのなら…あなたのおはようからおやすみまで笑いで見つめるライオンと化します(ガオー)