「観る側が観られる側に——野外演劇で感じた“時代錯誤”の面白さ」「観客席」野外劇は本物のSFだった!
「いまどき、寺山修司はどうなんだろう」と、
心のどこかでつぶやいていた。
けれど舞台が始まると、
いきなり「時代錯誤」という言葉が何度も響いた。
その響きの軽やかさに、
あぁ、これはやっぱり“今”の劇なんだと笑ってしまった。
左右の手に宇宙を抱える必死のアトラスが3人。
その姿に、ひそかに「ツボ笑い」していました。
アングラへの戯れのようで、
それでもふと現れた「寺山修司の例の時計」に、敬意を感じました。
時代を揶揄しながら、リスペクトする、そんな舞台でした。
準備中の撮影は自由とのこと。
夕暮れの光のなかで、
俳優さんの筋肉が目から離れない。
その瞬間をタイトル画像にしてみました。
言葉より雄弁です。
生演奏の音楽が特別ステキでした。
アングラ演劇の音の大きさに、ビビり散らかしていたのですが、生音のちょうど良い音量が心地よかった。
劇は観客席を巻き込んで、
観る側と演じる側の境が曖昧になっていく。
大好きな展開!
どっちが見る側で、どっちが見られているのか。
私はただただまばたきをしながら、静かにそこに座り続けるしかなかったた。
終演後、夜風のなかでふと感じた。
観劇をしながら、やっぱり私も“演技”してたよね。

虚構喜劇「野外劇 観客席」
11月10日(月)~13日(木)
作: 寺山修司
脚色 構成 演出: 吉野翼
会場: 戸山公園(箱根山地区)陸軍戸山学校軍楽隊 野外演奏場跡
