見出し画像

家事デビュー世代必見! 自走式ゴミ箱、こすらない洗剤、手作りたわし: 掃除グッズ戦国時代を生き抜く (元教授、定年退職587日目)

『有吉のお金発見』で再発見した職人技

先日、NHK『有吉のお金発見』で「最新の掃除グッズ」特集を視聴しました。番組の最後には、伝統的な掃除道具である「たわし」を一つひとつ手作業で製造する、東京・葛飾区の工房が紹介されました。昔ながらのたわしながら現在も人気が高く、ある店では1日 100 個ほど売れるのだそうです。製造を担うのは、この道 50 年以上の兄弟職人。1日に 200〜300 個の手作りシュロたわしを仕上げます。一般的なパーム製に比べ、シュロの繊維は柔らかく、体をこする用途にも適しているそうです。(下写真もどうぞ)

『有吉のお金発見』の「掃除グッズ」特集。兄弟で作る、昔ながらのたわし(注1)


たわしを見て、研究室時代を思い出す

丁寧な製造風景を見ながら、私は学生時代の研究室の出来事を思い出しました。当時の私たちは、薬品業者や器具屋さんと相談しながら日々実験を進めていました。新しい器具が必要になると、自分たちで慣れない製図をして依頼したものです。ある日、器具屋さんが「新しい試験管ブラシを試してほしい」と試作品を持ってきました。使ってみると最初は快調でしたが、次第にブラシの毛が抜けてしまうのです。調べると、ブラシの針金のねじり方向が洗浄の回転方向と逆で、洗ううちにねじりが緩んでしまうことが判明しました。その話を伝えると、器具屋さんは大喜びで「すぐ直します!」と翌日、改良版をたくさん持ってきてくれました。ほんの小さな気づきでしたが、役に立てたことが嬉しかったのを覚えています。

<追記> 手作りたわしの製造行程は実に緻密です。まずシュロ繊維を水で濡らして癖を伸ばし、2〜3 日かけて乾燥。硬さや太さで選別した後、たわしのサイズに合わせてカットします。針金に繊維を挟み、専用機でねじり上げて毛並みを整え、最後に中央で折り曲げて両端を結べば完成。良質なたわしは、ねじりが強く針金が外から見えないのが特徴だそうです。(下写真もどうぞ)

シュロを使った手作りたわしの製造(注1)


掃除の革命? 自走式ゴミ箱とトイレ掃除ロボット

番組では最新の掃除機器も紹介されました。大阪・関西万博では、自走式の「動くゴミ箱」が登場。燃やすゴミ、缶、ペットボトルの3種を分別でき、時速1km で自走します。人を感知して自動停止するほか、最大 100kg のゴミを収容し、満杯になると自動で集積所へ移動するという優れものです。

さらに、アメリカで実用化が進むトイレ掃除ロボットも紹介されました。自分で個室のドアを開け、便座を上げ、便器を洗浄し、床掃除まで自動でこなすのです。ゲストの「もし自分が中にいたら怖いかも」というコメントに、スタジオは笑いに包まれました。(タイトル写真、下写真もどうぞ:注1)

自走式の「動くゴミ箱」とアメリカのトイレ掃除ロボット(注1)


LEDヘッド、窓専用、AR機能──掃除機の進化

掃除機の進化も目覚ましいものでした。LED ライトで床を照らして見えにくいゴミを可視化するモデル、床にこぼした液体も水拭き機能付きで掃除でき、使用後はスタンドで自動洗浄・乾燥するタイプなどが登場。さらに、窓専用ロボット掃除機はファンで真空状態を作り出し、手が届かない大きな窓や2階の窓の外側でも自在に清掃します。AR 機能搭載モデルでは、スマートフォンのカメラで部屋のマップを作り、掃除済み・未掃除エリアをゲームのように色分け表示。さらに、障害物や段差の攻略も含めて “考えて動く” AI ロボットへと進化しています。(下写真もどうぞ)

掃除機の進化も目覚ましい(注1)


ローテクでも輝く! アイデア掃除グッズ

一方で、アナログなアイデア商品も負けていません。たとえば、ワイヤレスイヤホン専用クリーナー。これは私も3コインズで購入しましたが、ペン型デザインの内部に、スポンジ・ブラシ・ペン先の3機能が収まり、SNS で話題となり累計 76 万個を超えるヒットとなりました。また、12 層構造の「剥がせるスポンジ」も登場。汚れた層を剥がせば新しい面が現れ、裏表合わせて 24 回使えるうえ、1枚あたり約 34 円という経済性です。まさに発想勝負の世界です。(下写真もどうぞ)

ローテクでも輝く、掃除グッズの例(注1)


「こすらず泡パック」が席巻した 2024年

番組では触れられていませんでしたが、2024 年上半期の日用品市場で話題をさらったのが、花王の「トイレマジックリン こすらずスッキリ泡パック」でした。日経トレンディ「2024 年上半期ヒット大賞」日用品部門の大賞を受賞し、発売からわずか8か月で累計 800 万本を出荷。最大の特徴は、従来の製品と異なり、逆さにしても落ちないほどの吸着力を持つ「泡もち吸着泡」という新しい物性技術です。化学の力が、掃除の概念をここまで変えるのかと感心させられました。(下写真もどうぞ)

うちでも使っている「トイレマジックリン こすらずスッキリ泡パック」(注2)


私自身、定年退職を機に、図らずも “家事デビュー” を果たしました。これまで関わることの少なかった世界に足を踏み入れると、意外なほど奥が深く、科学と発想の宝庫であることに気づきます。もちろん失敗も多々ありますが、機材を壊すような “破壊的な失敗” や “生命に関わる危険な失敗” だけは避けたいところです(汗)。


ーーーー
注1:NHK『有吉のお金発見』の特集「最新の掃除グッズ」より
注2:Kao「トイレマジックリン」ホームページよりhttps://www.kao.co.jp/magiclean/products/toilet/


いいなと思ったら応援しよう!