140字連作掌編「拝啓 十二月の私へ」(画像版)

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十一月三十日未明、流星群が降り注ぎ世界は滅亡する。

願い事はなに?

母、息子、終末。

消えた婚約者。

思い出せない。

生きるために。

《バス》の噂。

また、咲いた?

《バス》は運ぶ。終末まで。

消える人々、消える存在。

また、会える?

紙飛行機、飛んだ。紙飛行機、届いた。

次のうろこ雲のときには忘れてるかもしれないから。

世界が滅びるはずはないと、思っていた。

自由意志も運命のうち。

届きますようにと願いをこめて。

逢いにゆくよ、何度でも。

失くしていく。忘れていく。覚えている。

残るもの。

それじゃあ、また。

混乱、混濁、混線。

また、会えたね?

一匹の蝶の羽ばたきは星の軌道を変えうるか?

十二月になったら。

全ては必要な砂の粒。

願いを叶えるには対価がいる。

あと、少し。

あなたを十二月に届けてみせる。

必ず、迎えにいくから。

十二月のあなたと私へ。
