『企てようじゃないか。』 33PLOTTERSキックオフイベント開催レポート
合言葉は『企てようじゃないか。』
岩手の宿題を、東京から考える。
岩手を舞台にした新たな共創・実験ユニット
『33 PLOTTERS(サーティースリー・プロッターズ)』が発足し、そのキックオフイベントが、3月29日、東京・虎ノ門ヒルズの一角で行われた。

『33』は、現在の岩手県にある市町村数、
『PLOTTERS』は、物語の筋書きを書く人、
つまり、『企てる人』を意味する。
岩手県全土をフィールドにして、
新たな物語を書き換えていく。
正解だけを求めるのではなく、
遊ぶように面白く創造していく集団を。
そんな想いがユニット名である
『33 PLOTTERS』には込められている。
岩手県の企業・団体・行政などから、様々な業界で活躍する、首都圏人材と共に解決したい地域課題『宿題』を募集。
そして、その宿題を解くために様々な『企て』を行うのが、まさに『33 PLOTTERS』の役割である。
発起人であり、現在、大手広告代理店・博報堂に
勤務する青柳大輔代表(盛岡市出身)が、このプロジェクトを立ち上げた背景には、ある実感があった。
「岩手ゆかりの人たちが東京で集まると、自然と話題は地元の思い出へと向かう。
懐かしさを分かち合うその時間は、心地よく、かけがえのないもの。」
そう感じる一方で青柳代表は、その温かな時間の先にもう一歩を踏み出せる可能性を感じていたという。
「岩手を懐かしむ時間は、個人的にも好きですし、大切だと思っています。
ただ、せっかくこうして繋がっているのなら、それぞれが東京で積み上げてきた経験やスキルを結集し、岩手のために活かすこともできるんじゃないか。
そういう“実験の機会”にアップグレードできないかと思ったのが、このプロジェクト発足のきっかけです。」

そんな想いを集約したキーワードは、
『愛から問いへ』。
「地元愛を持ちながらも、東京からの客観的視点で現実を見つめ直すことで、岩手の新たな価値創造に寄与する。
東京に身を置いているからこそできる、岩手を客観的に『問う』ということを実現していきたい。」
そう、参加者に呼びかけた。
キックオフイベントではさらに、
『岩手の宿題を、オモシロおかしく企てるトークセッション』が行われた。
会場に集まったおよそ30名の “PLOTTERS” も、リアルタイムでのチャット投稿を通じて議論に参加。登壇者と参加者が交差しながら、それぞれの視点で岩手を捉え直していった。

リアルタイムでのチャット投稿で議論に参加
モデレーターを務めたのは、フリーアナウンサーであり、PR TIMESで広報としても活躍する盛岡市出身の今井友理恵さん。
最初のテーマは、
「あなたが思い描く岩手の原風景」。
オモシロ法人カヤックに勤める花巻市出身の
渡邊晴奈さんは、こう振り返る。
「周りに家がほとんどなくて、ただ田んぼが広がっている —— それが、子どもの頃に見てきた岩手の原風景です。」
さらに渡邊さんは、岩手を客観的に見つめ直すきっかけとなった感覚を、『疎空感』という言葉で表現した。
「岩手には、人や物が少ない“物理的な疎空感”があります。
でも、ずっと憧れていた東京に出て初めて感じたのは、ふとした時に感じる孤独や、自分ひとりで立っていかなければならないという“精神的な疎空感”でした。
その対比の中で、改めて岩手について考えるようになったんです。」

視点は次第に、「これから実現したい『企て』」へと移っていく。
ニューエラジャパンでデザイナーとして活躍する一関市出身の千田健さんは、地元・一関市で関わってきたファッションショー「イチコレ(いちのせき市民モデルコレクション)」への想いにも触れながら、こう語った。
「東京で出会ってきた人脈や、培ってきたスキルを活かして、廃れてしまった街やメインストリートをもう一度動かせたら面白い。今はそんなことを考えています。」

そして最後のテーマは、
「あえて東京というフィールドから地域課題を
“企てる”醍醐味」。
この問いに対し、発起人の青柳代表は、
会場の笑いを誘いながらこう答えた。
「“共犯者”が多いことですね。」
岩手を離れ、東京で経験を積んできた多様な
“共犯者”たち。
成功も失敗も無数に転がるこの都市だからこそ
得られる視点と実験機会が、ここにはある。
大きな可能性と今後の『企て』への大きな期待感を、参加者に向けて改めて語った。
『33 PLOTTERS』。
東京から岩手を考える新たな共創・実験ユニットの活動は、この日のキックオフを皮切りに、
まずは、『関係人口を可視化するWEBサイト制作プロジェクト』から着手していく方針。
今後はさらに活動の範囲を広げ、
現地の各事業者と連携しながら、
岩手県に山積する数多くの ”宿題” の解決策 を
模索していく構想だ。
岩手の宿題を、東京から考える。
岩手県全土をフィールドにした新たな『企て』が今、始まる。
