AI作SF RE:I.R.Y. - Reconstruct Identity《RE:I.R.Y.:記憶の正体》第1話:欠落する観測者── Prologue / Scene 1 ──
焦るゼフリド、手首に起動装置を接続。
カチ、と微かな機械音。
その瞬間、空気が震えた。
起動確認のシグナル。
薄く、青白い光が皮膚の下を流れるように走る。
視界がゆっくりと広がる。
白い…いや、灰色に沈んだ空間。
天井も壁もない。だが、閉じ込められている感覚だけはある。

「ここは……どこだ?」
自分の声が、まるで他人の声のように聞こえた。
いや、むしろ“音”ではなく、“記憶の反響”のようだった。
床に手をつく。
石のようで、やわらかい。
だが、温度がない。
ゼフリドは立ち上がる。
重力はある。しかし、それも“借り物”のような違和感。
そのときだった。
風が吹く。
音も匂いもない、ただ記憶だけを運ぶような風。
そして、足元にひらりと舞い降りる“光る欠片”。
ゼフリドはそれを拾う。
それは映像でもなく、言葉でもなく、
感情そのものだった。
女性の手。
子どもの笑い声。
崩れた壁。
焦げた空気。
そして――銃声。
ゼフリドの胸に、鋭い痛み。
「……これ、俺の記憶じゃない。」
同時に、上空から声が落ちてくる。
「記録交差、未許可アクセスを確認。遮断処理開始。」
ゼフリドの背後に、空間が歪む。
黒く滲む、ヒトのような“記録遮断体”が出現する。
心臓が跳ねた――
だが、その感覚も“自分のもの”かはわからなかった。
「俺は……誰の記憶を、生きてるんだ?」
To Be Continued...
――次回、Episode 2:Memory Shielded Zone(記録遮断領域 / シールド・メモリア)
