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急性カーテンコール中毒 #毎週ショートショートnote

 ウーロン・ムスクは、IT企業経営者として自社を世界的企業に成長させた。
 その後は才能を持て余し、次々と危険なチャレンジに身を委ねていった。暴力、セックス、ギャンブル…。彼は、脳がアドレナリンで満たされる時の恍惚の味を知ってしまったのだ。
 ウーロンは政治には無関心だったが、ある日突然、戯れに政治集会に参加し、デタラメな演説で聴衆を煽った。「奴等を高く吊るせ!」そう叫んで舞台袖に入る彼を、聴衆が呼び戻す。
「ウーロン!」「ウーロン!」
「奴等を高く吊るせ!」
ウーロンの脳内はアドレナリンで満たされ、快感に震えた。
 その後は世界を飛び回り、演説をし、恍惚に酔いしれる日々が続いた。だが、ある日の演説後、意識を失い転倒した…。
 目覚めるとそこは、病院のベッドの上だった。やがて看護師が現れ、彼を裸にし身体を拭き始めた。だが彼には拭かれている感覚がない。その瞬間、彼は、カーテンコールの機会が永遠に喪われたことを悟ったのだった。
(了)(410文字)
たらはかに様の企画に参加させていただきます。

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