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shinsukesugie
スネーク満床 #毎週ショートショートnote
ここ多羅葉市では、謎のウイルス感染症が急速に拡大していた。ヘビの体液から発生したウイルス感染症は、発熱と下痢に加えて精神にも影響を及ぼす。患者の口からは普段の人柄とはかけ離れた「陰口」や「陰険な言葉」が発せられる。そのような言葉を発する人物を意味する隠語「スネーク」から、この感染症は「スネーク」と名付けられた。
「スネーク」が厄介なのは、患者が発する言葉が本心から出たものか、ウイルスの影響によるものか判定が難しいことだ。満床の院内では罵詈雑言が飛び交う。
「もう見舞いに来るな。ブサイクな顔を見たくない」
「こんな病気になったのは、きっとお前の作る料理のせいだ」
「夫婦だからって馴れ馴れしいのよ。アンタなんかとっくに愛してない」
医師や看護師の心も冒されていく。「あんなバカ院長の下でいつまでも働いていられないわ」…おっと、これはウイルスとは関係なさそうだ。
「スネーク」は社会に深刻な亀裂を作り、人々の心に後遺症を残す。
(410文字)
たらはかに様の企画に参加させていただきます。
巳年だというのに、イメージが悪いヘビにまつわる話。ヘビが気の毒になってきました。
