【ショートストーリー】わたしを映し出した雨
ある朝、雨が降った。
「また、雨か…。」とわたしはつぶやいた。
けれどしかたなく、外に出る。
水が跳ね、制服が濡れる。
ある夜、わたしは泣いた。
学校帰りの通学路。
そのとき 降り出した雨……。
それは……カーテンのようだった。
わたしの涙をかくまうような。
あれっ…?
いつの間にか現れた存在。
「泣いても、いいよ」
傘を差し出し、そっと微笑んだ。
傘に入ったわたしは涙をこらえきれずにいた。
ぽつりぽつりと、打ち明けるわたし。
そのすべてを、受け入れてくれた。
ようやく家にたどり着いたとき、
雨上がりの空は、きれいだった。
葉の上の露は、こんなにも輝いていた。
「ありがとう…。」
そう言ったとき、もう、その存在はいなかった。
雨すらも、わたしの味方だと知った夜。
その日から いまもわたしは、空を見上げる。
わたしのこころを、映し出す空を…。
雨の日に、感じたことを綴ってみました。
梅雨はまだまだ長いけれど、すこしでもこの小さな物語が傘になれますように😊
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