251110 何もない
今日のプレイ・リストから 386
ラウル・レフリー
歌:ニーニョ・デ・エルチェ
深い愛憎の物語が熊本弁のフラメンコで歌われます。今年の5月、映画のサウンド・トラックに着想を得たパフォーマンスがNYにある芸術センターCARAで公演されました。
They will explore the queer histories found in both flamenco and Kinoshita’s filmography, culminating in a melancholic ambience that gestures toward the sorrow of Ein No Hito.
彼ら(のパフォーマンス)はフラメンコと木下作品の両者に見られるクィアの歴史を掘り下げ、映画『永遠の人』の悲哀を含んだメランコリックな雰囲気を感じさせるでしょう。
日本映画に詳しくないので、『二十四の瞳』の木下惠介監督がセクシャル・マイノリティだったとは思ってもみませんでした。確かに深い愛情は往々にして社会の規範や規制を乗り越えようとするものだし、そこに人間の尊いドラマがあるのです。その彫琢に長けた名監督がゲイであったとて、何ら不思議はありません。
にしても、その映画音楽がフラメンコだったなんて。パフォーマンスにも出演したニーニョ・デ・エルチェはカンタオールです。プロデューサーのラウル・レフリーとともにフラメンコに基づいた実験音楽に取り組んでいます。本作も「悲哀を含んだメランコリックな雰囲気」が横溢しています。
余談ですが、"queer"という単語を最初に意識したのは、ウルフギャング・プレスが1991年に発表したアルバムのタイトルだったことを思い出しました。ちょうどその頃から、ゲイを侮辱する呼称を、敢えて当事者が自称として用いるようになったと記憶しています。
